SUZURIのサービスデザイン(from ペパボのサービスデザイン展)
GMOペパボのデザイン横断組織、デザイン戦略チームでデザイナーをしている @sizucca です(同じ会社で働いてはいますが、SUZURI の中の人ではありません)。
今年の10月12日 - 13日、渋谷を中心に開催されるデザインフェスティバル Design Scramble 2019 に SUZURI と共に参加予定だったのですが、台風19号の接近によりやむなく開催中止となりました。
ペパボでは、12日は「SUZURI の UFO キャッチャー」、13日はトークイベントや「ペパボのサービスデザイン展」という展示会を開催予定でした。
「ペパボのサービスデザイン展」では、SUZURI の新アイテム「吸着ターポリン」と「アクリルブロック」を追加した際の事例を通して、ペパボがどのようにサービスデザインを行っているのか、その一端を展示形式でご紹介する予定でした。
パネル形式による展示作品なので、Web 上では閲覧しにくいとは思うのですが、せっかく制作したということもあり、SUZURI Advent Calendar 2019 に割り込み参加して一部ではありますがご紹介したいと思います。
サービスデザインとは
「サービスデザイン」は、いわゆるデザイナーだけで作り上げるものではありません。ユーザーとのあらゆるタッチポイントを、関わるすべての職種の活動の統合として「デザイン」する必要があります。
ペパボでは、様々な職種で構成されるチームでどのように共創し、どのように「デザイン」しているのか。それを、どのように展示として見せれば伝えられるのか。展示方法を悩み抜いた結果、サービスデザインのプロセスの説明でよく使用される「ダブルダイアモンド・モデル」に則って説明を行うことにしました。
実際の制作過程は複雑すぎて、リアルなプロセスをそのまま展示するだけだと理解が難しい(というか複雑すぎて展示形式として落とし込めない)ので、上記のモデルに当てはめることでポイントを明確にし、展示として分かりやすく構成しました。
以下が、実際に制作した展示物の一部になります。
※ 新アイテム追加の中から「吸着ターポリン」と「アクリルブロック」の場合に絞った内容となります。
※ かなり縮小しているため見難いと思いますが、ご容赦ください。
展示の全体像
冒頭 〜 最初のインサイト
定義づけ(創発 〜 最適化)〜 計画
実行(創発 〜 最適化)〜 リリース
このように、「なにをするのか」ではなく「なぜするのか」から考え、課題の発見から定義、解決策の試行錯誤から実際のリリースに至るまで、チーム全員でつねに同期を図りながら、工場やクリエイターの皆様とも共創しながらサービスデザインを行っています。
この展示を制作するにあたり、関係者にインタビューやヒアリングを行ったのですが、SUZURI ではデザイナーもディレクターもエンジニアもすべての職種の人が、「SUZURI らしくあるために大事にしていること」を大切にしながら、あらゆるタッチポイントにおいて責任とこだわりと熱い想いを持って取り組んでいるという事を改めて知ることができました。
上記は展示全体の前半で、後半ではいくつかのタッチポイントをピックアップし、具体的な工夫などをご紹介しています(後半部分は掲載が難しいため割愛しています申し訳ありません)。
代わりに、展示を作る際に参考にした、新アイテムや SUZURI のチームビルディングなどに関する記事をご紹介します。
・今年いちばん話したことば、アクリルブロックかもしれない。
・年のセ!真冬のSUZURIの裏話!
・かたちを変えてゆるさを継承する「SUZURI」の5年間
・チーム内コミュニケーションを加速させる、GMOペパボSUZURI事業部のScrapbox活用法
最後に、今年私が SUZURI で購入した T シャツの一部をご紹介して終わりたいと思います(全部探し出す気力がなかった...)。
この記事は SUZURI Advent Calendar 2019 15日目の記事でした。
この場を借りて、展示制作にあたりお忙しい中インタビューや素材収集などなど、ご協力くださった SUZURI の皆様、本当にありがとうございました。今後もどんな新作アイテムが追加されるのかを楽しみにしています!
事業会社でデザイナーとして働いています。コーヒーとラーメンと間取り図が好きです。(Flaticon Premium licenses user)