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「nenkin」シリーズのこと。
sizle(シズル)です。
前回、人の感情を表現している「meltシリーズ」についてお話ししました。
今回は、もう一つのしずる感である、"自然界の生命力"を表した
「nenkin」シリーズをご紹介。
今までは漢字表記にしてましたが、かっこよくローマ字に変えてみました。
(meltに合わせてローマ字にしたほうがいいかなと笑)
漢字だと「粘菌」と書きます。
お金の「年金」の方ではありません。
(イベント時に必ず言われる笑)
自然界の中でなぜ「粘菌」なのか。
そもそも「粘菌」とはなんなのか。
一つ一つお話ししていきますね。
粘菌とは。
ざっくり説明するとこんなかんじ。
アメーバのように移動しつつ微生物などを摂食する"動物的性質"と、
胞子により繁殖するといった"植物的性質"を併せ持つ単細胞生物。
ざっくり説明してもよくわかりませんね。
エサを食べながら成長し、その後胞子を飛ばして繁殖…を繰り返し、
一粒の胞子が変化を重ね成長し、遺伝的に新しい個体に"転生"しながら生きています。
二つの性質を持つなんて、なんとも不思議な生き物。
きのこに似た生き物で、
公園などに実はよくいる、目に見える程のサイズ感。
名前に菌がつくけど菌類ではなく、「アメーバ動物」というくくりだそうです。
人間や動物が誕生するずっとずっと前から生息しているのに、正直未だ謎多き生き物だそうです。
粘菌を知ったきっかけ
ある日、私は本屋で粘菌の本と出会い、
そこから粘菌という生き物の存在を初めて知り、
種類によって異なる様々なビジュアルに衝撃を受けました。
こちらの記事で、粘菌をポップに説明してくれているのでぜひご覧ください。
この記事に載っている、新井文彦さんの「粘菌生活のススメ」という本と出会ってから、粘菌の世界の虜になりました。
ちなみに、二つの性質を併せ持つと言いましたが、
エサを食べるアメーバ状の形状を「変形体」といい、
胞子を飛ばし繁殖するときの形状を「子実体」と言います。
粘菌は、変形体と子実体の姿に成り代わりながら、種類によって多種多様な姿に変身します。
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粘菌界で特に有名なのが、家庭で飼育もよくされている、モジホコリの変形体。
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変形体モチーフの作品がこちら。
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粘菌ワールドに魅了された理由
私は学生の頃、生物の資料集を眺めるのが大好きで、特に細胞とか、微生物なんかを顕微鏡でみているときはたまらなくテンションが上がっていました。
そして粘菌の存在を知り、
いびつで不思議な生き物がこの世にいるんだと衝撃を受けたと同時に、それぞれの粘菌の姿形や発色の美しさに魅了されました。
新しいデザインを探していた時だったので、粘菌をジュエリーで表現したら絶対面白い!と思い
その時ビビッときました。
あと、私は現代アートも好きなんですが、
現代アートは、型にとらわれず、第六感で感じるような、自由な表現が魅力だと思っています。
ジュエリーも、カッチリしたありきたりなデザインではなく、あえて崩したようなデザインにして、
「身につけるアート」のような感覚で、
カタチで遊んで楽しんでいただけるようなデザインを心がけています。
《生きながらにしてアートな世界観を形にしたい》と思ってできたのがこの"粘菌シリーズ"です。
ちなみに2021年の初夏に、初めて粘菌探しの旅へ、高尾山まで行ってきました。
実際自分の目で見てみると、さらに愛着が湧きました。
あと苔もまたたまらなく好きなので、最高の空間でした。
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わたしの推し粘菌
中でも特に推しの粘菌ちゃんが2種類しまして。
まずは金平糖のような見た目のツノホコリ。
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作品にするとこう。
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そしてお菓子のプレッツェルみたいな、網目状のヘビヌカホコリ。
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作品にするとこんなかんじ。
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最近ではイヤーカフが一押し。
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この2つの粘菌が特に好きなんですが、
粘菌は実にたくさんの種類がいます。
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nenkinシリーズについて少し理解していただけたでしょうか。
粘菌は、不気味な感じもするけど、美味しそうで(笑)愛らしく、そして美しい生き物なのです。
meltシリーズとは全く違うコンセプトではありますが、
どちらも"みずみずしさ"という点で
《しずる感》を持ち合わせていると感じていて、
その美しさを体感していただけたら幸いです。
ちょっぴり個性もありつつ、身につけやすいデザインになっています。
どちらも愛していただけると嬉しいです。
オンラインストアにてお気に入りを見つけにきてください。
そして、いつもお世話になっている、粘菌写真家の方々のインスタアカウントをご紹介します💡
私が粘菌の虜になったのも、美しい粘菌写真を撮ってくださる方々のお陰でもあります✨
ぜひ一度ご覧ください👇