思い出話15 薬は出ないという医師の話
三十代半ば、私は中間管理職の立場にありましたが、仕事上のストレスから、暴飲暴食を続けていました。
そのせいで会社の健康診断では、いつも高血圧、高コレステロール、高脂血症、脂肪肝など、肥満に関わる病名をいくつも言い渡されました。
ある時、検査の結果を持って病院に行った私は、医者からこんなことを言われました。
「あなたに出す薬はありません。脂肪肝ですから、瘦せるようにしてください」
私は、このようなことを言われたのは初めてでした。
病院に行って、薬をもらわなかったのはこの時ぐらいでしたので、ちょっと驚きました。
でも、この処方は正しいです。
それは自分が一番よく原因を知っているからです。
「病院は何でも薬を出せばいいと思っているのか」
私は常々そう思っていました。
そのように思うのは、今まで、健康に関する色々な情報を得ていた基があったからかもしれません。
「あなたに出す薬はありません。もっと痩せてください」
私は、そんなことを言う先生に出会えて良かったと思いました。