自己の確立と広い視野が調和を生み出す
広い意識を持って生きるのか、狭い意識を持って生きるのか。
こういった「広狭」の差が、自分人生に反映されていくようになる。
もちろん、単に広ければいい、狭ければいいというわけではない。
広い部分と狭い部分、両方を上手に持って生きることができればバランスよく生きていけるようになるだろう。
では、どのように意識のバランスを取って生きていけばいいのか。
これまでは、得てして周りに自分を合わせて生きていくということが主流だったといってもいいだろう。
しかし、これからは自分の軸を確立した上で周りと調和を図っていく時代になっていく。
周りに自分を合わせていくことをしていると、自分とは何かを見失うことになる。
しかし、自分という軸をしっかり持つことができれば、自分を見失うことなく、自分を活かして生きていけるようになるだろう。
自分の軸を明確にすれば自分が望むことを選択ができるようになるから、楽に生きていけるようになる。
やりたくないということを敢えて選んでいく必要がなくなっていく。
人は自分は何がしたいのか、どうやって生きていきたいのかを理解できて始めて、自分にあった選択ができるようになるといっていい。
そのためにも「自分は何をしたいのか」、「自分は何をするためにこの世界に生を受けたのか」、こういったことを明確にしていけるようになると、自分を埋没させることなく、周囲との調和を図っていけるようになるだろう。
個の確立なしに周囲との調和を図るのは難しい。
だからまず、人は自分の軸となるべき個の確立から始める必要がある。
そうしていかないと、幸せを実感して生きていけなくなるように思う。
僕のことでいうなら、幼い頃から親の考え方と僕自身の考え方に大きく隔たりがあった。
そういった中で、自分は何がしたいのか何ができるのかを明確にできなかったし、経済的な理由もあって「親の考え」という他人の軸を採用して生きることになった。
しかし、そういった齟齬の中で生きていると常に不一致感を感じるものであり、ますます自分が何をしたいのかが分からなくなっていった。
だから何を選択しても、上手くいっている実感を得ることができなかった。
その一方で、自分は何がしたいのかという軸を見つけることができたことで、自分の望む選択できるようになって納得感を持って生きていけるようになった。
こういった経験から言えることは、まずは自分は何がしたいのかということを明確にすることが欠かせないといっていい。
自分は何をしたいのかという明確な思いがあって始めて、人は適切な選択ができるようになっていく。
もちろん、自分が何をしたいのかをすぐに理解できるものではない。
ただ「何をすれば自分を楽しませることができるのか」、これを知ることができれば、それをヒントに前に進むことができるようになる。
何をすれば自分を楽しませられるかを知って、それを自分の軸にすれば、自分に適した道を選択できるようになる。
ゲームが好きな人は、ゲーム用の容量の大きいPCを選択することだろう。
どこでも仕事ができるようにしたいと思うのであれば、軽くて持ち運びのしやすいPCを選択する。
適切な選択は、常に自分が何をしたいか、どうしたいかという思いがあって始めてできるようになるものなのだ。
そういった意味では、自分の軸はできるだけシンプルに狭くしていき、そういった軸を保ちながら、広い視野で物事を見ていけるようになると楽に楽しく生きていけるようになるだろう。
自分のために「マスト」を求めてもいい。
自分を楽しませるための「マスト」は、自分を成長させることになる。
自分を楽しませるための「マスト」は、自分に軸があるからこそ生まれるものだ。
しかし、他者に「マスト」を求めることは押し付けになる。
自分のための「マスト」は、自己を成長させることができるが、他者に「マスト」を強要すると、そこに齟齬が生まれる。
人は広い視野を持っていろんなケースを見ていくことができると、自分の考えが誰にでも当てはまるものではないと知ることになる。
自分の考えが誰にでも当てはまるものではないと知ると、必然的に他者に「マスト」を求めることができなくなる。
軸は常に自分にある。
しかし、自分の軸は他者と完全に一致することはない。
こういったことを知って生きていけるようになると、人にやさしく生きていけるようになる。
寛容さは、自他の違いを知ることで生まれるものであり、自他の違いを認めた上で、互いの長所と短所を重ね合わせて生きていったほうが、楽に楽しく生きていけるようになる。
互いの長所と短所を補い合って生きるからこそ、調和的な関係を生み出すことができるだろう。
調和とは、広い視野があった始めて生まれるものである。
狭い視野の中で頑なに生きていると、道はどんどん狭まっていく。
視野は広ければ広い方がいい。
視野が狭いと多様性が見えてこない。
広い視野をもって多様性の中にある真理を見出すことができたとき、そこに自分の軸を生み出すことができるようになるだろう。
この世界の真理を見出し、その真理を自分の軸にあてはめることができたとき、調和のある営みを送っていけるようになる。
真理は、すべてを生かす道に存在し調和を保つことで成り立つ。
自分を満たし、自分を生きること。
それが真理だ。
これができれば、自然と調和が生まれていく。
そのためにも、まずは自分の思いを明確にすることからはじめてみる。
自分の思いを明確にすることがでできてはじめて、周りとの調和を図っていけるようになる。
調和は、自己の確立と広い視野を得ることで生み出すことができるのだ。
世界に自分を合わせるのではなく、自分が楽しんで出来ることを軸にして世界に関わっていく。
誰もがそうやって過ごせるようになれば、ストレスを抱えることなく生きていけるようになっていくことだろう。
これまでの考え方が裏返る時代が、もうすぐやって来る。
この裏返しをすることが、我々の役目なのだ。