小脳障害(小脳形成不全)の猫 -ハル- 16-やさしいぎゃくたい 2/2
第2章 検索・試作・模索。そして捜索と創作。 ー終ー
一人で上手く水が飲めているのかわからない。
トイレも間に合わないのか場所が分ってないのか、ほとんどが失敗。
もう昼間のフォローができない。
また状況が大きく変化したので、どこからどうしたものか、と悩む日々。
そんな時のハル(仮)が、
ゆっくりと立ち上がって2歩なら歩けると分かった。
2歩→転ぶ→ゆっくり立ち上がる→2歩→・・・
といった感じ。
今までは
勢いで立ち上がる→派手に転ぶ(もしくはそのままの勢いで壁へ激突)
しか見ていなかったので、
「ほんの少しずつだけども進歩してる!学んでる?!」
という印象を受けた。
2015年6月10日 7時ごろ撮影
上手く後脚を使えていないせいか、
一般的な同月齢の子猫よりも筋肉の付きが悪い感じ。
ー諦めはじめていたー
この頃のハル(仮)の居住区域は、
区域全面にトイレシート(粗相対策)
その上にクッションマット(怪我対策)
の布陣で、トイレの失敗のたびにその箇所を掃除する、という対策をしていた。
ちなみに当時のトイレは「ニャンとも清潔トイレ子猫用」で、
「もしかしたら段差が問題なのかも」
とスロープを設置するも華麗にスルー。orz
トイレに行きたい、と思ってもふらつきで間に合わないのかもしれない。
場所はともかく一人で排泄できてるし、とりあえずはいいのかなぁ?
と思い(諦め)始めてもいた。
そんなある日。
2015年6月11日 19時ごろ撮影
システムトイレを使っているのを目撃!!
・・・え?!何?!
出来るじゃん!!!
ー賭けるー
ハル(仮)がシステムトイレを使ってるのを見て気づいた。
この時の私がやってること、これからやろうとしてることは、
もしかしたら所謂
やさしいぎゃくたい
なのかもしれない。
何でも先回りして、アレもコレも心配!と抑えて制限して手を回して。
もう離乳食として「ふやかしたカリカリ」を食べられるようになってる訳だし、授乳は「メイン」ではなく「補助」としても問題はないはず。
そして、
生後10日ごろに推定半日?放置されても生きてたこの子が
そんなに甘ちゃんではなかろう。
ましてや今は、すぐそこにご飯はあるし水もある。
ふらつくとはいえ、自力で移動もできる。
ハル(仮)の学習能力に賭ける。
そして即日、授乳タイムアタックを終了した。
ーいろいろ強いー
とはいえ、やっぱり心配wなので仕事終わりに急いで家に帰ると
ご飯は減ってる。
水は・・・確認が難しいけども、脱水の気配はない。
トイレもバッチリ。
取り越し苦労万歳!w
なんだなんだ。心配しすぎたわ!w
「上手に一人で食べたの、偉いねー」と褒め、おかわりを入れてあげる。
数十分後・・・
おかわりが食い散らかされ、お腹がパッツパツになったハル(仮)が!!!w
褒めたし、ひもじかった記憶があるのはわかるけど、加減しようよ!w
そしてハル(仮)が一人でお留守番できるようになってから数日後、来月の予定だった仕事場の引越しが、急遽早まったと知らされる。
ギリギリの逃げ切り。
これまでの流れ
GW初日 → ハル(仮)を保護
GW中 → 休みなので授乳は余裕
GW後 → 駅近の仕事場なのでタイムアタックが出来た
仕事場の引っ越し確定 → ハル(仮)がお留守番できるようになる
お留守番ができた → 現場が駅から遠くに引っ越し。
・・・ハル(仮)はいろいろ強い。
2015年6月17日 19時ごろ撮影
居住区拡大作業のため、一時的に病院に預かってもらってからの帰宅後。
盛大に遊んでもらって疲れたのか、居住区のど真ん中で寝落ち。w
ー心配もなんのそのー
一人でお留守番はできるようになっていたけど、水分補給補助と栄養補給補助を兼ねて1日1回の授乳を続けていた。
病院に一時預かりをお願いした際、
「お水もご飯も大丈夫でしたよ」
と言われたけども、自分の目で見てないからどうなってるのか気になって仕方がない。
そしたらこうでした。w
2015年6月23日 22時ごろ撮影。
「下手くそ」とかそういう次元じゃないアクロバティックな飲み方。w
どうしてそうなった。ww
2015年6月24日 19時ごろ撮影
かなりガッチリと手を掛けているのに、ひっくり返らなかった器。
2015年6月25日 19時ごろ撮影
顎まで突っ込んでたのか、顎はびちゃびちゃに。w
そして得意げな表情。w
うん。飲んだ。飲んでる。w
飲めてるならオッケー!w
ここまで来るのに約1ヶ月半。
推定生後10日だった子猫が一人でお留守番ができるようになるまで。
ー授乳期 完ー