還暦おやじのスタディアブロードWith ウクレレ㉒
マニラでは路上喫煙及び飲酒禁止!罰則にビックリ!
レジを済ませた後にマンゴウはマニラでは公衆の場での喫煙、飲酒が禁止されているから歩きながらビールは飲んじゃダメとジェスチャーで説明してくれた。
運が悪いと警察官に逮捕されることがあるというから驚きだ。
しかし、面白い事にジェスチャーで逮捕を説明する場合、フィリピンでも日本でも両手を合わせるポーズは共通らしい。
そして捕まった場合は、外国人でも罰金が科せられるという事をジェスチャーで説明してくれた。
そんなアホな法律があるのかという疑問がわいたが、公園で一杯やろうという思いは万が一のことを考えて今日はあきらめる事にした。
ここから彼女と別れて一人で部屋に戻ることにした。マンゴウはショッピングセンターの人ごみの中に消えてしまった。
歩きながら、ふと頭をよぎったのは、マンゴウにお礼としてお金を渡した方がよかったのだろうかという事だった。
しかし、スタッフにお金を払うとプライドを傷つけてしまうのだろうかと考えながら出口の列に並んだ。
また警備員からチェックされるのかと思って背負っていたリュックをおろして手に持ち替えたが、今回は呼び止められることもなくすんなり外に出られた。
ショッピングセンターの入り口付近は、多くの買い物客が並んでいた。私と同年代の西洋人夫婦も並んでいた。彼らはフィリピンに移住してきたのだろうか。
もしそうだとしたら、どうしてマニラを選んだのかどんな所に住んでいるのかを聞いてみたかったが、声をかけることなくその場を通り過ぎてしまった。
しかし、喫煙について意識して周りを見てみたが、確かにたばこを吸っている人が誰もいないし、路上にたばこの吸い殻が落ちていない。これは新鮮な驚きだった。
どこかで警察官が見ているのかと見回したが私には見つけることが出来なかった。
ゲートの前に着いたらドアの向こう側にいる警備員が開けてくれた。どうやって見ているだろうと不思議に覚えたが、英語で質問することも出来ずにただ、サンキュウーとカタカナ英語で言って頭をぶつけない様に木枠の所に左手を当ててから気を付けて潜り抜けた。
この時に、そうだこれは使えると閃いたのだった。
しかしビニール袋が手に食い込んで痛い。缶ビールとペットボトルが両手のビニール袋から今にもはみ出しそうだ。
ウクレレを傷つけない品物は、リュックにしまうことにしたがそれらはすべて軽い物ばかりだった。準備ノートに抜け落ちていたティッシュボックスについては、マンゴウの指摘を受けて3箱購入したが軽いけどかさばってこまる。シャンプー、リンス、ボディソープに関しては、お試し程度のサイズにしたので、リュックのポケットに収まった。
住宅街の広い通りを右に曲がったので、もうすぐ部屋の入口だ。周りを見回してから狭い路地に入り、先ほどの閃き通りに突起物の所に左手をあてがってから、カギをリュックから取り出しドアを開けた。
今日はとても静かだ。いつもの犬の吠える声が聞こえない。そうか、散歩の時間なのかと勝手に解釈して心が軽くなった。良かった、犬が飼い主に甘えている光景が頭に浮かんで嬉しくなった。
私は、先ほどの閃きを活かすことでおでこをぶつけずに済むようになったのは収穫だった。部屋の電気をつけっぱなしにしたことで、段差がハッキリ見えるし躓く事もなく入室した。私自身日々進化していることを実感。そんなわきゃありませんと、心の声。
冷蔵庫にビールの缶とヤクルトとペットボトルを入れた。考えてみると今朝から水分を摂っていない。ペットボトルのキャップを外して一口飲んだ。うまい!こういう時はビールよりミネラルウオーターの方がおいしく感じるから不思議だ。
あっという間に一本を飲み干した。それから、買ってきたものを定位置にセット。シャンプーとリンス、ボディソープはシャワー室に。ティッシュボックスは、とりあえず机の上に置いた。
お土産として持ってきた可愛いマグネットの残り7つは冷蔵庫に張り付け、キットカットは冷蔵庫にいれた。ウクレレと楽譜は流石にガスコンロの上に置く事は、かわいそうなので洋服ダンスの上に置いた。
少し体を休めようとベッドに横になりながらスマートフォンをONにしてみたら、時間は午後4時過ぎ夕食まではまだ時間がある。私にとっての今日は二日分に感じる。少し昼寝でもしようかと目を閉じたが眠れそうにない。
しかし、ビールを飲んだら短時間では起きられないほど疲れている。そう考えながら成田空港からここまでの間で気になる事をノートに書いて整理してみる事にした。
気になることを準備ノートに書きだしてみる。
①マニラでは公共の場での喫煙と飲酒は法律違反で、罰金の制度まであるならば、罰金はどれぐらいなのか。
②スーパーマーケットでレジが何か所もあったのに、マンゴウが私に並ぶように勧めてくれたレジだけ空いていたのか。
③私の買い物を手伝ってくれたマンゴウにチップを渡した方が良かったのか。
④OKマンゴウと言った時、どうして彼女はヘイ!ダナーって言ったのか。
と思いつくままにメモした。この中で一番重要に思えるのはチップだ。これから部屋の掃除も定期的にしてくれるけどその際にチップを渡すのかについては、夕食時に必ず聞く事に決めた。
それに、この部屋に漂っている妖気みたいなものについても訊いてみたい。
夕食時の高齢者席は日本語OK!
幸いにして、夕食時の高齢者テーブルは日本語がOKなのだ。
罰金については「マニラ路上喫煙、飲酒罰金」でググってみると、都市別安全情報トラベルサポートというサイトがトップページだった。内容を見ると、罰金制度は確かにあるようだが金額の記載がない。
その他のページをみると「フィリピン 路上飲酒禁止条例の違反容疑で邦人男性ら13人を一時拘束。罰金は腕立て伏せ40回」という記事が気になって、読んでみると。
首都圏ラスピニャス市内の路上など公共の場所で飲酒したとして、60代の日本人男性と比人2人の計13人がこのほど、市条例違反で警察署に一時拘束された。13人は罰則として署内で腕立て伏せを40回させられた後、釈放された」という内容だった。
2016年の記事だから、最近はもっと厳しくなっているだろうと思いながらも、時代劇の100叩きの刑とダブって噴き出してしまった。
その他のページには、警察官に捕まったら喫煙なら500ペソ、飲酒なら1000ペソで買収する方が良いと書いてあったのと、英語が喋れない日本人は吹っ掛けられるので、注意が必要と書いてあった。
なるほどそうだろうなと妙に感心させられた。そろそろ、夕食の時間なのでスリッパに履き替えて部屋を出た。スリッパは日本から短い距離を移動するのに便利だと考えて捨てる寸前だったものを持参したのだった。
照明は付けたままで、鍵を閉めて突起物を左手で触りながら立ち上がる。隣の犬が吠えているがいつもより穏やかな感じだ、ご主人との散歩でストレスが発散出来たからだろうと勝手に解釈した。
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