命のコスパ-2053年の尊厳死- 第9話
賽の河原 限界が先にくるのが、年上だとは限らない。
西川さんとはNPO法人「トーチ」で知り合った。「トーチ」の活動を取材をしているのか手伝っているのかわからなくなっているところに、相談にきたのが西川さんだった。たまたま他に応対できる人がいなかったので、筆者が少し待ってもらうように案内したのがきっかけだ。
当時、相談者がもつ悲壮感にあてられて、どうしても黙って同じ空間で待つということが難しかった。今思えばどうかと思うが、雑談のひとつとして、尊厳死について記事を書こうとしてい