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私を構成する5つのマンガについて



はじめに

今回はtwitterでけんすうさんがツイートしてるのをたまたま見かけ、執筆しようと思いました。


マンガの一番良いと思う所は、色んな人物の疑似体験ができることです。

自分一人が生きていくだけでは経験し得なかった、経験や教え、考え方を夢中になって体感することができる、そんなものだと思っています。

自分自身、考え方や大事にする指針はマンガで養われました。

そんな、自分を構成するマンガについて紹介したいと思います。

自分を構成するマンガについて

自分を構成するマンガは以下の5つです!

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・FAIRY TAIL
・宇宙兄弟
・ONE OUTS
・天 天和通りの快男児
・妖怪アパートの幽雅な日常

自分の性格,物事の判断軸は上の5つのマンガで成り立っています。
一つずつ、それぞれのマンガで自分が受けた影響等を紹介していきたいと思います。

FAIRY TAIL 

FAIRY TAILは過去に「RAVE」を描いていた真島ヒロさんのマンガです。
魔法が日常で使われている世界で、魔法使いは各ギルド(現代でいうと会社に近い?)に所属しています。
主人公のナツはFAIRY TAILというギルドに所属しており、その仲間たちと一緒に次々に襲う困難を解決していく、冒険ストーリーとなっています。

僕がFAIRY TAILで一番受けた影響は、仲間を大切にする気持ちです。

このマンガは友達の家にあって、それを借りて読んだのがきっかけだったんですが、読む手が止まりませんでした。

The 王道の少年漫画なんですよね。 純粋に熱くなれる。

自分が一番好きなのが、主人公が怒るシーン。
主人公が本気で怒った時の画力が凄まじい。
それに、その怒る理由が自分がやられたとかよりも、他の仲間がやられた時に、本気で怒るんですよ。それは他の仲間も同じで。
普段は喧嘩したりしてふざけていても、ギルドの仲間が傷つけられたら全身全霊をかけてやり返す。
一人一人のキャラが濃いのに、そこの部分はみんな共通なんですよね。

この関係がリアルでできたら、本当に最強になれると思いました。一つの組織の最高系だと思います。
今の世の中、他人を家族って呼ぶと、なんか変に悪い意味に捉えてしまう風潮がある気がするんですが、FAIRY TAILはギルドに所属しているみんなが家族という感じがします。

少しネタバレになってしまうのですが、マンガではラクサスと呼ばれるギルドの強いキャラがギルド内で反乱を起こして、最終的に破門にされてしまうシーンがあるんですが、マンガで自然と涙が溢れました。本当に真島ヒロさんはその繋がりの部分を描くのが上手いと思います。

そして、アニメも最高です。op,edの曲がアニメとマッチして、最高です。
海外の方からも根強い人気があり、連載が終了していますが、未だに人気は衰えていません。

このマンガを読んで近い感覚になったのが、ワンピースとガッシュベルと、うえきの法則でした。この3つのマンガが好きな方はハマると思います。

最後に、フェアリーテイルのマンガを読む時は、登場人物に没入して読むといいかもしれないです。客観的な目線で見たら、フェアリーテイルの登場人物は綺麗事を言ってるように見えるかもしれません。しかし、今の世の中にこそ、本当に大事なことをまっすぐに教えてくれるマンガだと思います。
是非是非読んでみてください

宇宙兄弟

宇宙兄弟は2人の兄弟が主人公で、それぞれ別の道から宇宙を目指す小山宙哉さんが描かれたマンガです。
二人の兄弟は大きくなったら、宇宙に一緒に行こうと小さい頃に約束しましたが、兄はその夢を諦め、弟は叶えたところから物語は始まります。
このマンガでは、兄目線で宇宙飛行士になるまでを、弟目線で宇宙飛行士になってからを描いており、そこから様々な困難を乗り越えながら、着実に一歩一歩夢に近づいていきます。

僕は宇宙兄弟から、今の自分にとって大切なことは何なのかを学びました

正直、宇宙兄弟は好きな言葉が多すぎて挙げきれません。
登場する一人一人にバックグラウンドがあり、それぞれの言葉の重みがあります。宇宙兄弟に人生で大切なことの多くが描かれていると思います。
強いて挙げるとすれば、自分の一番好きな言葉は、シャロンの言葉です。

2番目のコマは昔CMにも使われていたので、見覚えのある人もいるかもしれません。

元々、自分は物事を分析したり色々と考えることが好きなのですが、その分後悔しないように考えすぎてしまって、判断が遅くなったり、心配してしまうことがありました。
特に、人生で大きい決断をしなければいけない時、正解がない問題であるほどに、ずっと苦しんでいた時期があります。

就職活動時期も失敗しないかな、後悔しないかなと思ってた時に、宇宙兄弟を読んで、この言葉を知りました。
「悩むなら、なってから悩みなさい」
「頭で考えなければいいのよ、あなたのことならあなたの胸がよく知ってるもんよ、「どっちが楽しいか」で決めなさい」
「今のあなたにとって、、、一番金ピカなことは何?」

似たようなことを父には言われたことがあります。
「お前は悩みすぎ。人事を尽くして天命を待て。」

考えるのは、自分の性格なのでしょうがないです。ただ前に進まない不安な悩みはなってからでいい。前に進むために考えなきゃいけない。考え尽くして、絞りきった先で自分にとって「どっちが楽しいか」、一番金ピカな方を直感で選ぶ。考え尽くして、最後に直感で選んだら後は、天命を待つのみ。
そうしていくことで、後悔はなくなり、成功確度が高くなったと実感しています。

この考え方は、仕事でもプライベートでも凄く生きていて、迷った時はこの考えに立ち返ります。本当にマンガの影響ってすごいですよね。

宇宙兄弟で一番好きなシーンは、兄のムッタが選抜試験で5人1組で共同生活し、最終的に5人の内2人を選ばなければいけない、その決め方、ラストが理屈ではなく、上のコマにも関係している所ですが、これ考えた人すごいなって思いました。
人生で一度は読んでおくと良いマンガだと思うので、是非読んでみてください。

ONE OUTS

ONE OUTSは「ライアーゲーム」の著者の甲斐谷忍さんの野球漫画です。
皆さんは野球漫画と言ったら、「MAJOR」「ダイヤのA」のような漫画を思い浮かべるかもしれませんが、この漫画は野球なのにゴリゴリの心理戦が繰り広げられます。甲斐谷作品はその心理戦が凄まじく、思いもしない展開がいつも繰り広げられるので、どの作品も好きなんですよね。

あらすじは、弱小のプロ野球チームに所属する唯一のスター選手、児島が沖縄に自主トレにきていた所、野球賭博をしていた主人公、渡久地 東亜と出会う所から始まります。そこで、渡久地は児島と賭博野球勝負「ONE OUTS」をし、その後から児島に誘われて、プロ野球の世界に行き、様々な敵と戦っていくストーリーとなっています。

この渡久地という主人公がとても魅力的なんですよ。勝負に対しての考え方、執念が凄まじい。上で紹介していたマンガとはまた違う、良い人だけがいる世界では無い、現実を生き抜く上での大切な考え方をしています。

僕はONE OUTEから、勝負に勝って結果を出す大切さ、自分が強くならなければいけないこと、そして本当のチームワークを学びました。

下のコマから渡久地の性格が読み取れると思うんですが、勝負に対して甘さというものが一切無いんですよね。

元々、自分自身はあまり勝負に執着する性格では無かったんですが、仕事に関しては結果を出すことを最優先に考えています。
プライベートとかならいいんですが、仕事などの結果を求められている時には自分の持てる手段を使い尽くした上で、人を頼ってでも結果を残す。それが相手にとっても礼儀を尽くすことだと思うんですよね。
確かに行う過程で得られる経験も多くあり、それ自体は無駄なものでは無いと思います。しかし、あくまで目的が結果を出すことで得られることであり、過程を目的にしてはいけないのだと。あくまで、結果を求められている時ですがね。

上のコマは、ギャンブル依存症で逃げグセのある選手、菅平がクビになる前に渡久地にラストチャンスをくれと頼んでいるシーンです。それに対し、渡久地は強く突き放します。
カイジのハンチョウも近いことを言っていましたが、未来ではなく、この今を一生懸命になれるかが大切だと。
その後、菅平は今の自分ができることを考え尽くし、行なった結果、クビを免れて、2軍に落ちることで球団に留まることができたのです。

正直、現状の自分に満足していれば、今の自分は無かったと思います。学生時代は、常に他の人に劣っているという劣等感がありました。しかし、その分だけ、何か武器をつけなければと思い、挑戦し踠いて行動し、そうして自分の力にしてきました。
どれだけ、考えが素晴らしくでも、動かなければ、実力をつけなければ、勝負や結果も出せないし、自分の望む未来を掴み取ることはできません。
今の場所も居心地が良く素晴らしいですが、渡久地の言葉を聞くと今の自分は動いているか?と背筋が伸びます。


ONE OUTSでは好きな言葉が色々ありますが、中でも一番好きなのがLチケットの話です。
これは話の途中、渡久地が球団の赤字を改善し、観客を増やして試合に勝つために行なった施策でした。
その施策とは、選手の給料を観客の投票制にするというもの。試合に勝った時、その試合で一番活躍し投票数が多かった選手から順に多く給料がもらえるのです。ただし、試合に負けた場合、全員給料はゼロ。

これを行なった当初は、どれだけ試合で活躍しても、負けてしまえばゼロになってしまうので、ミスした選手を責めたりし合い、自分の給料のために他の人を蹴落としたりと、チームがとてもギスギスしてしまいました。果たして、本当にこれで試合に勝てるのか...?

そんな中、上で紹介した菅平が2軍から上がってきました。
そして、この男が凄まじい活躍をしていくのです。
なぜここまで、活躍できるのか?その理由を尋ねたところ、以下の言葉が返ってきました。

このシーンをマンガ喫茶で読んだんですが、震えました。
ここに本当のチームワークとは何か?が詰まっていると思います。
元々、この菅平はギャンブル依存症もあって、このギャンブル性の高いLチケットの仕組みがハマっていたのもありますが、自分がチームを勝たせるヒーローだと思うこと。これが重要でした。
ここから、主人公の率いる球団は破竹の勢いで勝っていきます。
他の人の失敗?自分が目立てるチャンスじゃんと。他人なんか関係ない。俺がこのチームを勝たせてやるんだと。
初めから協力してやろうとすると、他の人の力を借りるという期待を持ってしまいます。その期待こそが弱いチームワークの原因となるのです。
自分が果たすべき結果(打つこと、守ること)に全集中した上で、目指すべき目標(試合に勝つこと)は同じであることこそが重要なのだと。

ONE OUTSは心理戦もさることながら、生き抜くために必要なことを教えてくれる面白いマンガですので、是非読んでみてください。
また、甲斐谷さんの今連載している「新・信長公記〜ノブナガくんと私〜」も凄く面白いので是非!

天-天 天和通りの快男児

天は、「カイジ」「アカギ」の作者である福本伸行さんの麻雀マンガです。
大学時代に麻雀にハマり、そこから色々な麻雀マンガを読んでいく中で、あるblogで紹介されていたことから、天を読みました。

この天、麻雀部分も面白いんですが、物語の最後の方の話が凄まじく深い話になっています。

あらすじは、天という男とひろゆきという男の二人の主人公が様々な敵と麻雀で戦っていく物語で、このマンガには年齢を重ねたアカギが登場します。

アカギはこの漫画の中で最強の雀士であり、チートキャラみたいな存在です。渡久地と似ている部分がありますが、異常なほど勝負勘が鋭く、持ち前の頭脳と度胸からどれだけ強い敵であっても軽くいなしてしまいます。

このアカギが亡くなったという知らせから最後の物語が始まります。

作中最強の男であるアカギが死んだということで、今まで戦ってきた味方や敵には衝撃が走りました。
その告別式が開かれ、そこにはアカギに関わる関係者が参拝しました。告別式が終わり、アカギに所縁のある人物たちが思いを馳せていると、何と死んだはずのアカギが皆の前に現れたのです。

そこでアカギは、自分はアルツハイマー病を患っていること。そして、病気で自分のことがわからなくなる前に、安楽死をすることを皆に告げました。(アルツハイマー病は、認知機能の低下や人格の変化等の症状がある病気です。)

そこから、主人公や戦ってきた敵がアカギを死なせないために説得をするための夜が始まります。これが「赤木しげる葬式編」です。

この話を読んで、自分の価値観や考え方が覆させられました。

自分はこの話から、死生観,成功とは何か?人生とはどう生きるべきなのか?を学びました。

この話は今までアカギと関わってきた人物がアカギと対話していきます。
一つ一つが本当に重みがあり深いのですが、特に記憶に残ってるのが、以前アカギと戦った西日本を取りまとめるヤクザの組長の原田克美との対話と主人公ひろゆきとの対話です。是非とも読んで頂きたい所ですが少しお話すると、

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原田はアカギと対話の中で、アカギは死のうとしているが生きたいという気持ちも数%はあることを知りました。
それならなぜ生きていかない?と、アカギに問うた時、アカギは言うのです。

「まあ、分かんねえだろうな.... お前は積む人間だから分からねぇ.....!」

そして、逆に原田に伝えるのです。

「お前は俺が病気になってかわいそうだと思ってるだろ...、実はそうでもねぇ... 俺からすりゃあ、お前の方がかわいそうだ...!」
「お前も薄々気づいてるだろう...! お前は今 ろくに生きてないっ...!」
「苦しむぜ....それじゃあ.... 死の淵で....!」
と。

ここからアカギの考える人生を生きるということが語られます。

アカギは原田に伝えました。「お前は成功を積み過ぎた...!」
それに対し、原田は成功が悪いことなのか?と言います。
それに対しアカギは勝つこと、成功は生きていくためには必要なことだから目指す、それは仕方のないことと。
しかし、アカギ本人は「成功」を積んだら、すぐ崩すことにしてきたと言います。
成功は厄介なもので、最初の1つや2つならいいが、多く積み過ぎると足かせになってしまう。
そして、原田はそれを積み過ぎて身動きが取れなくなっていると。

成功を積み上げていくと、次の成功を要求していき、失敗をすることができなくなります。
原田は関西の一番大きいヤクザの組長であり、一見人生の勝ち組、成功者に見えます。
しかしながら、その役割が大きくなっていくにつれ、本当に自分の好きなこともいうこともできなくなっていっている現状を、アカギは見抜いていたのでした。

「成功」は人を窮屈にさせ、ありのままの自分がなくなる。みすぼらしい人生になってしまうと。本当にそれで生きているのかと。

それじゃ、生きていながら成功という名の棺に入っているようなものだと、アカギは言いました。
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人は当たり前に成功を目指すものですが、一度築き上げた成功はなかなか手放すことができません。自分はあくまで、何の為に生きているのかを深く考えさせられました。


そして、このどう生きるかはこの後のひろゆきとの対話の中でも、語られるのです。

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ひろゆきはアカギをどう説得するかをずっと考えていましたが、未だに答えが出ませんでした。下手なことは言えない....
そうした様子から、一向に喋り出さないひろゆきに対し、アカギは言うのです。

「そんな押し黙られてちゃ、困るな...! 何でもいい、話せば動き出す... その中で考えていけばいいんだ...」と。

それでも、下手なことは言えないと、やっぱり黙ってしまう、ひろゆき。
それに対し、アカギはまた言いました。
「まるで詰将棋だな.... 正着手が見えないと1手目から動けない詰将棋....」
「しかし....間違っている........! それはこの世のありようとは違う.....!」
「不完全でもやはり動くことが、道を開くこと....! そうだろ....?」

それでも、やはりひろゆきはアカギを死なせたくないので、下手なことは言えないと思ってしまうのでした。

そこで、アカギは麻雀牌を使ったゲームをしようと言います。
このゲームに勝ったら、生き残ってやると。

しかし、このゲームにお前が負けたら、お前の腕をもらうと。

一瞬喜んだのも束の間、ひろゆきはまた考え込んでしまいました。
それはこのゲーム、確率的に負ける可能性がほとんどだったからです。

考え込んで時間が経った後に、アカギは言いました。
「何考え込んでんだよ...! こんなもん、俺を生かしたいと思ってるなら、即受けだよ...!即受け...!」

そして、言うのです。
「いいか...ひろ... 考えるな....! 負けの可能性なんて....!」
「今回みたいな場合はただ「勝ち」に賭ければいい....! 負けた時は反故にしちまえばいいさ....! 」
「お前にはそういうズルいというか、いい加減なところがない...!」

そして、アカギはゲームに負ける要素である牌を隠し持っていたことを明かしました。
お前はもっと柔軟になれ。臨機応変になれと。さらには真面目であることは悪癖であるとひろゆきに伝え、そして、そのせいでお前は9年間も停滞してしまったと、現状のひろゆきの人生がうまくいっていないことを言い当てるのでした。


ここから、人生とはどう生きるのかが伝えられます。

アカギは、ひろゆきに対し、
「お前からはまっすぐ生きていない淀みを感じた.... 輝きを感じない人間は命を喜ばしていない....! これは要するに、動いていないのだ....!」
「命の根源的な特徴は活動...動くこと。動かなくなったら死...!
お前は半分死んでいる... 自分でも何やってるかわけわからないんじゃないか?」と言います。

これに対し、ひろゆきは言いました。
「アカギさんにはわからない.... へこたれる人の気持ちなんてわからない...それはアカギさんは才能を持っていて出来る人だから...」と。

それに対して、アカギは命自体に才能は関係ない...楽しむか楽しまないかだけだと。
しかし、ひろゆきは楽しめるのは勝てる人だからだ。才能ない人や勝てない人は傷つくだけだと言います。
そこで、アカギは言うのです。
「傷つくことってそんなに悪いもんかな...? イラつくことや傷つくこと...まるで悪くない...!俺はそう考えてきた....! 」
「傷つきは奇跡の素.... 最初の一歩になる....! 世の中の偉業や奇跡は初めに傷つきコンプレックスを抱えたものが、驚異的な集中力や持続力を発揮して成し遂げるものだ...! 世の中の天才と呼ばれる奴らは皆そう...さらりと生きていない...」
「ハナっから、勝つ人、負ける人がいるわけじゃない... 結果として勝ったり負けたりが現れるだけ... 自分が勝てないなんて....決めるなよ....!」

また、アカギはさらに続けて言います。
「だいいち...いいじゃないか...! 仮に負けても...! 「何か」をして仮にそれが....失敗に終わってもいい... 」

これに対し、ひろゆきは小さな失敗ならいいけど、人生を大きく揺るがす失敗はできないじゃないかと。しかし、それすらもアカギはしてもいいと言います。

しかし、失敗して他人から軽んじられ疎まれ、嫌われる。軽蔑や貧窮な生活を送るくらいなら、まともな今の生活の方が良いのではないか?とひろゆきは言います。

そこに対して、アカギがひろゆきに対して一番伝えておきたいことを話すのです。

「まともって何...? それだぜ...お前を苦しめているものの正体って...!」

「よくよく考えてみ...! 「正しい人生」なんてありはしないんだぜ...!」
「ただし、ありはしないが.... 時代時代でそれは俺たちを惑わす....! 一種の集団催眠みたいなもんだ...! そんなもんに振り回されちゃいけない....!」
「とりあえず、それは捨てちまっていい...! そんなものに勝負しなくていい...!そんなものに合わせなくていい...! つまり... そういう意味じゃ....
ダメ人間になっていい.........!」
「 いかにもお前...その辺引っかかってそうだったからよ....! 
さぁ....!もう....漕ぎ出そう....! いわゆる「まとも」から放たれた人生に....!」

「無論、誰だって成功したい...! 分かりやすい成功..! 世間的な成功...! 金や地位..名声、権力,称賛...そういうものに憧れるのはわかる...けどよ...ちょっと顧みればわかる....それは「人生そのもの」じゃない...!  そういうものは全部.....飾り.......! 人生の飾りに過ぎない....!」
「ただ..やる事.. その熱..行為そのものが生きてるってこと...!実ってやつだ..!成功を目指すな....と言ってるんじゃない...! その成否に囚われ...止まってしまい...熱を失ってしまう....これがまずい...!」
「いいじゃないか....! 三流で...! 熱い三流なら上等よ...! だから..恐れるなっ...!繰り返す.....! 失敗を恐れるなっ....!」

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生きている中で、誰が作ったかわからない正解や常識みたいなものがあります。これは地域によってもあると思いますが、そうしたものにどれだけの人が囚われているか。

こんなことをアカギに言われても、簡単に捨てられない人の方が多いと思います。自分自身もそうですし。事実、原田はこの後で、その成功は自分を形付けているものなので、簡単には捨てることはできないと言っています。

ただ、本当に今の自分は人生を生きているのかとたまに思い返した時、このアカギの言葉が指針になると思います。

本当に、この最後のお話は一度の人生で読んで損は無いと思うので、是非読んでみてください。

妖怪アパートの幽雅な日常

こちら最後に紹介するのは、原作:香月日輪さん、作画:深山和香さんの妖怪アパートの幽雅な日常です。

こちらの漫画のあらすじは、主人公の稲葉 夕士が学生寮つきの高校に進学した所、学生寮が火事でしばらく入居できなくなってしまい、住む場所を探していた時に、見つけたアパートが妖怪の住むアパートであったことから物語が始ります。

そのアパートには、様々な経験を持った霊能力者、物書き、古物商、画家や、幽霊、妖怪が住んでいました。そこで、夕士は日常では経験し得ない様々な価値観と触れ合っていくのです。
日常生活での人間関係や悩みを、様々な価値観と触れ合っていくことで、夕士は人間として成長していくのでした。

僕が妖怪アパートの幽雅な日常で得た経験は、目に見えないものを大事にすること。そして、自分が将来をかけてなりたいことは何か?ということでした。

この物語は、妖怪が出てくるといってもバトル漫画ではありません。主人公の成長の物語となっています。

このマンガは、大学生時代に通っていた定食屋さんに置いてあった所から読んだのがキッカケでした。
未だに、自分は将来何がしたいのか、ハッキリとしていなかった時、この漫画を読んで、ああ、自分はこうなりたいのかとわからせてくれたマンガでした。


この物語の中で、夕士に待ち受ける問題が、誰しもが直面したことのある問題ばかりなんですよね。
その中に、目に見えない妖怪や幽霊の仕業みたいなものがあるんですが、そのリアルの人間関係の問題(いじめや無視、すれ違いや上下関係)と目に見えない形の問題(恨みや嫉妬、劣等感)の部分を本当に上手く描いていて、原作の香月日輪さんはどんな経験をしたら、こんな物語を書けるのかと思いました。

なので、話にとても感情移入できて、なおかつ、こんな時自分だったらどうするか?ということを深く考えさせられるのです。

また、ここで出てくる大人達が一人一人が信念を持っていて、本当にかっこいいんですよね。
様々な経験をして、自分なりの答えを持っている。それでいて、普段から、楽しむときは楽しむということが、大切ということをわかっている。
ここに出てくる登場人物が漫画の中のキャラなのに尊敬できる人ばかりなんですよ。
自分もこういう大人になりたいと思いました。

特に、登場人物の中で、龍さんという霊能力者がいるんですが、自分の周りにこういう大人がいたらいいなと思えるキャラなんですよね。

話の中で、夕士が登場人物の秋音さんという方から特訓を受ける場面があるんですが、その特訓が中々に過酷で初めはなんとかついていけていましたが、レベルアップした修行から繰り返し続けていても中々変化が見られず、折れてしまいそうになるんですよね。
その描写もリアルで、本当に自分だったら折れてしまうだろうなと思うし、実際に一回折れたんですよね。その修行を辞めて、1日何もしなかったり。
ただそんな中でも、周りの大人は変に心配しすぎず、見守ってくれているんですよね。

若いうちは、行ったり来たりを繰り返し、不安定になるのが当たり前。それを繰り返していくんだよと。
皆、若いうちからやるべきことが決まっていた人もいれば、悩み続けて自分のやるべきことが決まっていった人もいる。
だから、こういうことは結果じゃない。今、覚悟を持ってできていなくても、自分の血肉にしていくことが重要なのだと。

その後、特訓を続けた夕士は突然覚醒し、自分の壁を乗り越えることができたのでした。

夕士は成長したことを龍さんに伝えると、龍さんは安心した様子で別の街に旅立つよと夕士に伝えました。
龍さんは、あくまで夕士が乗り越えられると信じ、余計な助言もせず見守って待っていてくれたのです。それを感じた夕士は、なぜここまで俺に良くしてくれるのか?と尋ねた所、龍さんは答えました。

「それは、君にはその価値があるからさ。 どんな運命だろうと周囲がどんな手助けをしようとそれを乗り越えるのは、結局は本人の意思しかないんだ。否応のない運命に翻弄される者は大勢いる。乗り越えられない者ももちろんいる。 だが、乗り越えようともしない者に、私は手を貸さない」

優しさだけではなく、優しさと同じくらい厳しい部分も持っている、龍さん。
そして、続けて伝えるのでした。

「未来はどうなるか誰にもわからない。これからも君はたくさん悩んだり迷ったりするだろう。でも、それが当たり前だからね。
迷っても、悩んでも、乗り越えようとあがく者には必ず救いの手が現れる。たとえそれで問題は解決しなかったとしても、もがくことで、あがくことで、世界は広がっていくんだ」


生まれが違い、環境が違い、自分に左右できないことはたくさんあると思います。そんな中でも、何を自分がすべきなのか、そんなことをこのマンガでは教えてくれました。
また、これから経験を重ねていく人に対しても、困難を乗り越えようとしている人に対しては、見守って、時には手助けをして、成長を導けるような大人になりたいと思いました。

自分が尊敬できる自分になっているか?将来、歳を重ねた先で、そうなっていたら、自分は最高の人生になっていると思いますね。

マンガに登場する他のキャラのセリフもどれも心に刺さるものばかりですので、是非読んでいただけたらと思います。

最後に

5つのマンガを紹介してきましたが、自分でもここまで長くなるとは思いませんでした。(正直、ここまで読んでくれる人いないかもな...)
もし、ここまで読んでくださった方がいれば、本当に感謝致します。

自分は色んなタイプのマンガが好きで、頭空っぽにして読める漫画も好きだし、ゴリゴリ頭使う漫画も大好きです。

ただ、今回は自分の考え方や大事にする価値観が現れた漫画を紹介しました。

・FAIRY TAIL → 仲間を思う熱い気持ち
・宇宙兄弟 → 自分が今やりたいことは何かということ
・ONE OUTS → 結果を出すこと。結果を出すチームワークについて
・天 天和通りの快男児 → 常識に囚われず、自分の人生を生きること
・妖怪アパートの幽雅な日常 → 自分の在り方について


自分もまだまだ知らない面白いマンガがいっぱいあると思うので、先入観無しで、色々と読んでいきたいと思います。


最後になりますが、最近読んだマンガでめちゃくちゃ面白かったマンガ3つを挙げます。
・アオアシ
・Dr.STONE
・僕の心のヤバイやつ

アオアシは以前10巻が最新刊の時で追ってたのですが、18巻ぐらいまで出てたので、もっかい読み進めてみたら、面白すぎてスゴ...って声出ちゃいました。展開が面白すぎて、ここ数年の中で、一番面白いスポーツマンガじゃないかなと思います。

Dr.STONEはモノづくり好きな人、理系はみんな好きになるんじゃないかな?と思います。自分の感性的に稲垣理一郎さんのシナリオが好きなんですよね。めちゃくちゃテンポいいんだけど、ご都合主義感がギリギリ感じないレベル。一人一人のキャラの特性と地道に努力することの重要性もあって、最終的に目標とするモノを作り上げる所が、理想のチームワークに近い感じがして、凄い好きです。

僕の心のヤバイやつは主人公とヒロインの関係性が話が進んでいく毎に、徐々に近づいていく様がリアルで、ここ最近のラブコメ漫画の中では一押しの作品です。

他にも挙げきれなかった作品はありますが、もっと色々発掘していきたいなと思います。


「私を構成する5つのマンガ」として、紹介いたしました。また別の記事があれば、書きたいと思います。ありがとうございました。













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