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「物、ものを呼ぶ」出光美術館

2024.9.8

前の日に大満足千葉旅行をして、ちょっぴりお酒も飲んじゃってフワフワしていたら、そこそこ寝坊した。もう埼玉には行けねぇ。手頃などこかに行くしかねぇな。

都現美に行くのもアリだったけど、伴大納言絵巻は絶対に見たかったから、学生Freeなタイミングだし出光美術館に行くことにした。まだ会期あるしそんなに混んでないだろうって思ったけど、ちょっとそこは甘かった。やっぱ若冲効果なのかな。国宝2件出てるからってのもあるだろうな。

・最初の作品が出光佐三最後のコレクションっていうのがにくいね。個人コレクションの「ここから、さきへ」っていう、出光美術館全体のコレクションの広がりを感じた。

・でも見努世友がお気に入りだったってのも中盤にあって、出光佐三の眼差しも味わえる。確かにありゃあ良いスクラップブックだ。お気に入りの貼りまぜって楽しいよね。

・酒井抱一祭り!!!!わっしょい!!!!
屏風に仕立てたのと、12幅セットのと対面させて比較にチョロチョロ自分で動けるのが良い。同じ12ヶ月モノではあるけど、選ばれたモチーフを比較するのも楽しい。同じものを選んでいる月もあるけど、若干違ったりもする。その比較用パネルも用意されてるので丁寧ですね。

・若冲さすが若冲ですわ。宇多田ヒカルのSAKURAドロップスのアレがある。序盤にどっかんどっかん目玉を置いていて大丈夫かね……と思うが、まだ、伴大納言絵巻が控えてるのでおっけーなんでしょう。にしても引き込み方が強引っていっていいほど、人気どころを最初の部屋に持ってきたな〜って感じがする。

・文人画。これだけいっぱい掛けていたり広げていたりすれば、何となく桃仙郷に居るんじゃないかって気持ちになる。筆跡が粗くて写真みたいな完璧リアルじゃない、想像の余地があるから自分の理想郷を投影しやすいのかもしれない。

・地獄図を見ていて、ちょっと苦しくなった。人間が想定しうる残虐さなんだよな。この様子を知っているって気がした。気のせいかもしれないけども。

・ちょっと前に大阪府警のガサ入れシーンの動画を見ていたから、なんかね。伴大納言絵巻の検非違使も「検非違使じゃい!」ってやってそうだなって思っちゃって、ニコニコしちゃった。応天門の変だから、京都なんだろうけど、ズカズカ行進してそうな動きが見えた。応天門前後の人間はいろんな表情や動きをしていてとにかく騒がしいんだが、一転、伴善男と思しき人間の後姿がグッとくるんですわ。スンッと締まるというか、とんでもないことをしでかした重責が乗ってるような。こりゃあ良いものを見させていただきましたわ。

・江戸の街なかを屏風にしたのがあって。都民になってちゃりんこ漕いだり電車使いながら歩き回ったりしてなんとなく地名が分かるようになっている上で、この屏風を見ると現在と過去との対比ができて面白かった。知っている場所ってのが楽しい。発注者含め持ち主みんな、こんな感じで楽しんだのかね。

・お茶サービス大変ありがたい。

・茶室の軸が仙厓で、最初に見た「我れは天年」の鶴とあわせて、収まりが良いなあと。仙厓に始まり、仙厓に終わる。

まだ会期余裕あるので、ってことはネタバレになるのかな。まあ、良いか。


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ささき
おいしいごはんたべます。