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'21年度前期 授業の反省 (7) 来学期に向けて

今年度後期の大学の方針が示されましたので,来学期(後期)の授業方針を次のように決めました。

前提条件

授業の方針を考える際の前提条件(大学の方針)は以下のようなものです。

  1.  学籍番号末尾数字の奇数・偶数で学生全体を2組に分け,週ごとに登校組と自宅組を入れ替える分散登校方式をとる。

  2. 講義は,教室での授業をZoomでリアルタイム配信し,登校組と自宅組が同時に同じ授業を受けるハイフレックス方式をとる。

  3. 特別に許可された学生は,登校すべき週でも自宅で遠隔受講できる。つまり,学期中ずっと遠隔受講の学生がいるかもしれない。

  4. 新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況およびワクチンの接種進捗状況等により,全面登校(対面授業)に移行する可能性がある。

4.のみが前期から変わるところです。私は今でも,感染拡大に伴い,全面オンライン授業に移行するという可能性を考えていますが,大学は逆に全面登校に移行する可能性を考えているとのことで,これが大きな制約条件となります。

配慮事項

現在のコロナ禍の下で配慮すべき事項として次のようなことを考えました。

  1. 登校組と自宅組の間で,受ける授業の質に差が出ないようにする。

  2. 全面対面授業に移行しても,授業に大きな影響が出ないようにするとともに,感染リスクを極力高めないようにする。

  3. オンライン授業に特有の疲れが少なくなるようにする。

  4. 教室でマスクをしながら話をする教員の息苦しさが少なくなるようにする。

  5. ハイフレックス方式による教員の負担が少なくなるようにする。

  6. 多様な学生を前提に,できるだけ多くの学生が学習しやすい方法を選択する。

前期と比べて変わったのは,2.のところで,全面対面授業に移行しても感染リスクを極力高めないように配慮するという所です。本来は,感染リスクが高まることを心配しなくてもいい状況となった場合に全面対面授業に移行すべきだと思いますが,そうなるとは限らないことを想定しての配慮事項となります。

授業方針

以上のような諸条件をクリアしつつ,私がこれまで行ってきた授業が行えるようにと考えた授業の方針は以下の通りとなりました。

  1. ハイフレックス方式の授業とオンデマンド方式の授業を組み合わせたハイブリッド授業を行う。

  2. 授業において,教室にいる学生は,遠隔で受講する学生と同じことを行う。教室にいなければできないようなことは行わない。

  3. ハイフレックス方式の授業では,発声するのは教員のみとし,学生(教室にいる学生を含む)はZoomのチャットで質問などを行う。

  4. ハイフレックス方式の授業の内容は,前週提出された課題の紹介・コメントと今週の学習(ビデオ視聴またはディスカッション)の導入がメインであり,その他の連絡や質疑応答も行う。

  5. オンデマンド方式の授業としては,授業サイトに掲載した講義ビデオを視聴する形のものと,授業サイト(ブログ)で受講者同士が意見交換を行う形のものを行う。

以上の方針は,前期と同じです。例え全面対面授業となっても,遠隔受講者のためにハイフレックス授業は継続するつもりです。また,教室で受講する人が増えることも想定されるため,教室での発声を伴う対面およびZoomでのディスカッションも行わないこととします。

分散登校ないし全面オンラインの状況で,Zoomを使ったディスカッション,それもアバターを利用して顔出しせずに行うディスカッションの可能性を探ろうとしていましたが,後期はそれを断念し,前期と同様のブログによる文章でのディスカッションのみとすることとします。