Tableau Serverサイト運営の投稿-27
事業会社でTableau Serverのサイト管理者を担当しています。(Tableau Cloudでない、自前のTableau Server管理です。公私ともに11-12月はイベントが多く、前回からかなり空いてしまいました。
Server管理者(以下、管理者)のみなさんに役立つと思い、上司を登場させてよくあるパターンを作ってみます。
【事例】ある会社では、上司がCoE体制を構築しようとしています。今回は上司も気合いが入っています。社内調整も積極的に動きそうです。(上司コメント太字)
投稿-15の「Tableau Serverユーザー属性」、投稿-26の「組織要員情報」をつかいます。
1.上司とのやりとり
上司:Tableauをよく利用している法人営業部は、自分が過去在籍した部署で事例発表に協力してくれると複数人から応諾得られたよ。また法人営業部長はかつての上司だったんだけど、役員の営業本部長にも意見具申して、営業本部全体で部門KPI管理用として利用できるか、ご意見を伺ってくださるそうだ。
管理者:それはすごいですね。営業本部全体で使ってもらえればかなりの利活用になりそうです。
上司:ただTableauを知らない人も多いので、サポートはしてほしいそうだ。営業本部全体をサポートするための体制構築が必要だね。どういった役割の人達が必要だろうか?
管理者:当部も体制構築するのであれば、DesktopやPrepBuilderなどのクライアントソフト系で最低2名。Server管理は(本当はもう1人増員してほしいけど・・)自分1名でとりあえずいいです。その他サポートデスク専任で2名は必要ですね。
上司:それだと大幅増員なんだけど、そんなに人は必要?君だけではできないの?
管理者:しっかりと体制構築した方がいいです。クライアント系は既存のKPI管理の調査が必要です。どのようなソフトを使っているかを調べるのと、そのリプレースのサポート。Serverは安定運用とブラウザ版の機能のサポート。サポートデスクは問い合わせ対応とサポートコンテンツ作成、時には社内研修のイベント管理なども含めて2名は必要です。あと当部としてもこの案件次第で社内のデータ文化醸成が一気に進むかもしれないので、KPIを作ってマネジメント報告した方がいいです。
上司:退路を断つわけだね。いいだろう、増員を申請してみるよ。ダメだったらお互い後がないくらいの危機感でやってみよう。現時点の営業本部の部署別にユーザー数やCreator数の内訳を把握しておいて。
※前提条件:リポジトリDBでpublic.system_users>friendly_nameがSSOの場合のログインIDとして想定します。またこのID=社員IDと考えてください。ただし組織内のシステム環境でメルアドなど異なるIDが付与される場合はSSOのログインIDと社員IDとのマッピング表を用意しましょう。
※この会社では組織要員情報に基づいてライセンスを社員全員に発行している前提とします。なので使ってない人にもライセンスが割り当てられています。
●Viz作成方法
2.おまけのTips
データ利活用をCoE組織として推進する場合に、どれくらい担当数が必要でしょうか?その答えは関わる深度と期待するスピードによります。浅く、ゆっくりと関わるのであれば少人数でいいですし、深く、早くなのであれば一定の人数は必要です。とはいえ、会社側も成功するかどうかの不確定なプロジェクトと見なされますので、まずはスモールスタートがいいでしょう。ただし、専任領域(クライアント、サポートデスクなど)は複数がよいと思います。一人だと悩み相談できないし、リクエストが多いとボトルネックになってしまい、休むこともできなくなります。やっぱり健康が一番ですよね。
CoEのKPI
・アクセス数、利用ユーザー数、アクティブユーザー率、オブジェクト数など指標を作りましょう。研修回数などでもいいかもしれません。
・恐らく半年や一年での推進計画と思いますので、しっかりと進捗管理や課題管理をしましょう。また、現場の利活用の課題は見える化しましょう。
・可能であれば部としてのKPIにするのがいいです。それは部のKPIの場合は重要度が変わってくるため、部としてのリソース(ヒト、モノ、カネ)配分が期待できるためです。
・勿論達成できない場合は部としての悪い評価になります。ちょっと怖い部分もありますが、部のKPIは部長や担当役員のKPIにも関係し、できるまでマネジメントの支援が得られる可能性が高いです。(逆にできないと、個人レベルまで、悪い評価になる可能性もあります。)
・Tableauを使ったデータ利活用は手探りな部分も多いので、課題をオープンに公開・共有する事で次の打ち手へのきっかけになるかもしれません。単年度だけで打ち取れない課題はマネジメントと相談して中長期的に解決しましょう。
おことわり
当記事のコンテンツについて、商用利用でない場合は許可なく転載して頂いて構いません。
転載の際は、当記事へのリンクを掲載し転載であることを明記してください。商用利用の場合は許可なく転載しないで下さい。
当記事のコンテンツについて、公開情報等から引用したものであり、かかる情報の正確性・適切性等については、これを保証するものではありません。
っておらず、また、これを保証するものではありません。