Tableau Serverサイト運営の投稿-30
事業会社でTableau Serverのサイト管理者を担当しています。(Tableau Cloudでない、自前のTableau Server管理です。
Server管理者(以下、管理者)のみなさんに役立つと思い、上司を登場させてよくあるパターンを作ってみます。
【事例】ある会社では、上司がExplorerやViewerの人の使い方を確認したがっています。Tableauの良さであるダッシュボード閲覧を利用せず、もしかしてデータをダウンロードするために利用しているのではと気にしています。(上司コメント太字)
投稿-22の「Tableau Server Vizレスポンス管理」と投稿-26の「組織要員情報」をつかいます。(今回の課題のために「Tableau Server Vizレスポンス管理」は項目追加しました。投稿-22は修正済です。)
1.上司とのやりとり
上司:Tableauの利用が活発化してきたけど、皆どういう使い方をしているんだろう。Creator研修は以前実施したし、当部も積極サポートしているが、ExplorerとViewerはどうかな?Creatorのライセンスが高いので結局Explorerがダッシュボードを作る運用にしないといけないし、Viewerは意思決定に役立っているのだろうか?
管理者:それはアンケートをとらないとわからないですし、担当者に聞くと「やっている」と答えるでしょうね。各ライセンス配布部署に部署としての正式回答を求める必要がありますね。(しかもNGでもペナルティなしの)
上司:Tableauはダッシュボードで全体→詳細をドリルダウンしながら、データを読み解く必要があるんだが、もしかして、データをダウンロードするためだけに利用していたりしないかな?必ずしも、それが悪いと言い切れないが、ダウンロードデータを再度Excelに取り込みして分析したり、プレゼンテーションソフトに貼り付けたりするだけだと意味がないよね。
管理者:そうは言っても、ラインミーティングならいいですが、部長報告や役員報告となるとTableau Serverの表示でブラウザがグルグルするレスポンスだとマネジメントの人は怒りませんか?
上司:確かにそうだね。現実的にはダッシュボードをキャプチャするしかないのかな?
管理者:ただ、アクセスログを見るとダッシュボードを見ている部長も存在するので、ある程度認知されれば許容範囲かもしれないですね。ただ、現場の担当者がダウンロードツールのみとして使ってないかログを調べてみましょうか?
上司:ありがとう。ただ、ログだけだとシステム的な事実しかわからないので、やっぱりヒアリングでの突合も必要だね。もしかしたら、単に使い方を認識してないだけかもしれない。そうであればExplorer研修やViewer研修も必要だし、人数多くて集合研修できないのであればEラーニングコンテンツ作成でもいいかもしれない。
管理者:わかりました。ユーザー毎にダウンロードしている状況を取得してみます。
●Viz作成方法
①Tableau Serverレスポンス管理にデータ接続
②組織要員情報を左結合(今回はリポジトリDBのpublic.system_users>nameが社員のユーザーIDという前提)。
※過去の取引と履歴で保有している組織要員情報(異動情報あり)は受付日時を適用開始と終了日ではさむ感じで結合
イメージ:適用開始日≦受付日時_Jst<適用終了日
※日付の大小判定できるよう、全てを日付型にすること
③データペインのリクエストURI>右クリック>変換>カスタム分割>区切り文字の使用=/ 分割=最後の1列で分割
④データペインのアクションとリクエストURI-分割済1をフィルターにドラッグ&ドロップ
⑤[リクエストURI-分割済1]はワイルドカードタブにexportと入力
⑥[アクション]はsessionsを選択する
⑦行に右クリックで[月/日/年(受付日時_Jst)]をドラッグ&ドロップ。続いて[ユーザー氏名][ワークブック名][リクエストURI-分割済1]をドラッグ&ドロップ
2.おまけのTips
どの会社もPCの中には標準的にOfficeソフトがあると思います。Tableau導入前からデータを扱っていた人にとっては手元にマクロや関数の組み込んだExcel資産やAccess資産があるかもしれません。また、こういった成果物を作れる職人の人は、それなりに自負も持っており、Tableau導入前では重宝されたかもしれません。しかし、レポートファクトリー化したり、他の人に読み解けない、メンテンナンスできないソフト資産を作り続けるかもしれません。この状態では全社のデータ利活用は間接的に障壁になります。そういった運営を止めるか、続けるかは実は大きな経営課題です。(会社によっては続けることが正解かもしれません。)中長期的な課題として認識しましょう。ただ、ダウンロードの状況をモニタリングするのは比較的簡単に実現可能なので実施してみましょう。
ExploreとViewerの役割
・ExplorerもViewerもTableauのコンセプトでは重要な役割を果たしますが、それに比してネットや書籍でもコンテンツ数はCreator比で圧倒的に少なく、データ利活用推進においては、置いて行かれがちなユーザーです。
(だからCreatorがレポートファクトリーになるのかもしれません。)
・機能的に出来る事は少ないので集合研修までは必要ない場合は社内のEラーニングコンテンツや、マニュアル等を準備しましょう。この人たちはボリュームゾーンなので、楽しく分析をしてもらうことは全社のデータ文化醸成によい方向性をもたらします。
おことわり
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