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番外:画一化の罠

自分自身が構築した人間関係、いわゆる社会的ネットワークを見返してほしいのです。

知らず知らずのうちに自分自身と同じような考え方の人としか付き合っていないでしょうか。

それも当然です。

人間は自分と意見を異にする人や、感覚的に不快とするような人を無意識のうちに自分の視界から排除する傾向があります。

また、最初のころは意見を異にしたり、性質の全く異なる人たちが集まってきたはずなのに時間を経るごとに「主流」となる考え方に同化してしまうことはよくあることです。

大きな組織ほどその傾向は強いように思えます。

いろいろな柔軟な思考を持った若者たちを大量に採用したにもかかわらず、彼らの多様性を殺すかのように、組織文化を是とするように教育していき、やがて同じような思考をする柔軟性のない人材を大量に輩出してしまうことはよく見る事例です。

結果として、

組織に認められない考え方

ができない人材の集まりとなってしまい、多様性の欠片すらなくなってしまうのです。

昨今では、みずほ銀行の相次ぐトラブルはまさにこの事例であてはまるのではないかと私は感じました。

このようにクローン化した人材を輩出しているのはなにも、みずほ銀行に限ったことではありません。

公務員組織にも同様なことが言えるでしょうし、中小企業でも同じような現象が起きていることは否定できないと思います。

日本人は同調圧力に弱いという性質を持っているようです。

人間は一人では生きていけないという意識を、日本社会は教育を持って個人に植え付けてきました。

そんな日本の社会構造は、過去と異なり同調圧力だけが強くなり、さらに人に頼ることがより困難な核家族化を超えた核個人化社会に突入したのではないかと私は考えます。

このような社会において、SDGsなどを推進しようなどと「多様化」礼賛の動きを活発化させている中で矛盾を感じているのは私だけではないと信じています。

見せかけだけの活動をするぐらいであれば、そのような取り組みは必要ありません。

かくいう私自身も多様化に対する表面的な取り組みに賛同せざるを得ない同調圧力に押し負けていることを反省しています。

多様性という言葉など使う必要がない社会を作ることが本質であるべきで、そのためにできることは何かということを日々考えさせられています。

仕事に忙殺されて、私自身も疲れてしまい組織に認められない考え方をやめて、安きに流れてしまうことが多いのは反省です。

思考停止にならないようにしたいものです。

日々反省、日々精進

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