ゲティ家の身代金
正直言うと見るのが苦痛というかしんどい映画でした
悪い意味ではやりとりが面白くない
いい意味で精神がやられるというか、誰も幸せになってないなっていう
お金って人を幸せにしないじゃんっていうのが辛いですね
おおよその内容は超金持ちの孫が誘拐されて、おじいちゃんが「身代金なんて払わねえよバカヤロー」って話です
暗いんですよ内容が、そんでもって映像も暗いんですよ
だからね、見るのがしんどいんですよ
監督はリドリースコットです、唯一の救いはディレクターズカット版がないことです、多いもんねリドリースコットのディレクターズカット
ゲティおじいちゃんが主役かと思ったけど、母ちゃんのほうが主役ですね
母ちゃんが息子を助けるために奔走する映画です
実際にあった事件です
犯人は1700万ドル(現在の価値で100億円)要求します
しかし母ちゃんそんな金ありません、おじいは現在の価値で1兆円持ってる世界一の富豪だけど払いません
おじいには孫が14人います、もし犯人に金を払ったらすべての孫が誘拐されてしまう、そう言って金を払いません
なるほど正論ではあります
ただおじいもなにもしないわけではありません、金で交渉人を雇います
その交渉人にも「なるだけ金使うなよ」って言っちゃいます
おじいはドケチなんです
このおじいをどう捉えるかってのがこの映画の見所だと思います
まあ実在した人ですからけっこう考えされられます
例えば3億円貯金があったとして、孫が誘拐されて300万払えって言われたら多分みんな払うと思うんですよ
では1兆円もってて100億円ならばどうでしょう?同じ1%です
こうなると払わないって人もいるんだなって話なんです
1人の人間、身内である孫に300万の価値はあるでしょう、しかし100億円の価値はないんです
会計の世界ではお金というのは相対的なものではなく絶対的なものです
同じ1%でもまったく別の価値となるってことです
おじいが金持ちになれたのはそこです、物の適正価値というのをしっかりわかっていたので金持ちになったんです
そうしてなった金持ちというのは100億円は100億円の価値を持つんです
おじいも孫を愛してないわけではないんだと思います
まあ確かに映画を観ると「おじいの頭やべえ!」ってなるんですけどね
最後のほうのおじいのセリフとか考えされされるんですけどね、ちょっと意味がわからない、まあネタバレしないよう語ることができんので
最後のシーンとかもね、まあよくはわからんけど、なんか心動かされるものはあります
ボクはリドリースコットあんま好きじゃないんですけどね、でもカルト的ファンがいるからね、なんかすごい映画なんだろうなってことは感じざるを得ません