ぱわぁー
岩へ。夏はまだ終わっていない。陽が差せば真夏を十分に感じる。とはいえもう目の前は10月なので私たちは岩に戻らなくてはならない。クライミングがライフワークというからには、9月下旬からは岩へ行くのが私たちの義務なのだろう。
Week 1
暑い。9/25の日曜日はフクベ。前々日は結構な雨が降った。そのせいか湿度をふんだんに感じる。草木も鬱蒼と青々している。正直、あんまり登る気はしない。東京時代の品ロキ仲間であるF氏、Fワラちゃん、シオさんと岐阜の山奥で集合し、近況を談笑しているだけで充分な感はあった。
マルソー、カミロ
とりあえず久々な岩場一発目は、初段をサクサクっと登りたい。まずは、メインエアリアの玄関口にある小ぶりな岩。最近、初段ラインが2本引かれたと言うのでトライしてみる。名前はマルソーとカミロというらしい。
アップもそこそこに課題に取り付くと、ものの数十分で指皮がザクザク削れていく。外岩というものを思い出した。指皮は大事にしなくてはいけない。むやみにトライしてはならない。敗退。課題に負けたのではない。指皮に負けたのだ。久方ぶりの「外岩言い訳あるある」すらも楽しいもんだ。
ピッコロ、ぶよ
近くの枕岩に移動する。だいぶ暑いとはいえ9月最終週の日曜は賑やかだった。例のごとく枕岩には、サンシャインパワニキ、枕ニキ、ピッコロニキとたくさんいた。
久々にピッコロを触ってみる。スムースに手を進めていき、リップで落ちる。あれ。。。二、三回、同じミスを繰り返す。体がやたらとパンプする。あれ。。。
もう何回目かわからないトライでようやく登る。外岩むずい。気を取り直してぶよを触る。こっちもしっかり悪い。あーだこーだバラして無事敗退。
トラウマ
こうもあまり調子がよろしくないのはきっと暑さのせいなんだよ。現に15時をすぎてもだいぶ湿気が残っている。とはいえこのまま帰るのも癪なので、近くのトラウマというまぁまぁ高さがあってランディングが怪し目の課題を登る。上部がシケシケのヌメヌメで軽く死ぬ思いして、5トライぐらいでなんとかマントルを返せた。
このグレードが初2段。苦戦したピッコロは1級。敗退したマルソー・カミロ・ブヨは初段。トラウマは・・・って感じだった。家に帰宅後にYoutubeを見たら、スタートが一手低い位置からのSDだったことを知る。ちょいと死ぬ思いしたのにお蔵入りしたことこそトラウマになりそう。そんなところでWeek1終了。
Week 2
先週同様フクベへ。待望の10月。朝起きたのも7時すぎだったので、岩場についたのも9時半ぐらいか。暑さは変わりないが湿度はだいぶマシだった。
タペストリー
今週もF氏、Fワラちゃんと合流し、まずはブヨ。前回敗退したので、事前にYoutubeをたくさん見て予習。入念にイメトレはしてきた。確実に登れる感覚がある。軽くアップ後にトライしてみる。2トライぐらい。初手のツノとって、二手目のポッケに寄せて、ヒールをリリースすると、身体が剥がされる。このパートは結構繊細でかつパワー系で難しい。とりあえず一旦放置。
今日触ろうと思っていたタペストリー。こちらも初段だが、ブヨと違ってみるからに得意系。カチからどガバへランジしていく。ランディングがだいぶ悪いが、落ち方もしっかり予習して、ホンチャントライへ移る。
ランジができない。飛び出すことはできるがもうちょい何かが足りない。尾川ともこ先生にアドバイスを求めたいぐらいもどかしい。シーズンインしてから2回目の岩場で未だ登れたのはピッコロのみ。もう初段を登れるだけの力量もないのか。メンタルがやられてきた。
ブヨ、サンシャインパワー
15時過ぎ。枕岩に戻る。真夏さながらのサンシャインもだいぶ落ち着き、岩の温度も下がってきた。改めてブヨを触る。F氏が一発で決め切る。こちとらだいぶ焦る。一発目。核心のヒール解除に失敗。二発目。うまくヒールが解除できて、そのままゴリ押し完登。ようやっと一マントル返せて一安心。繊細な動きが求められる課題でむずかしかったが、面白い課題だった。
まだ日暮れには早いから、冷やかし程度にサンシャインパワーを触ってみる。枕とピッコロは登っているのでバラシはすぐに終わった。つなげてみる。リンクパートがうまくいかない。とはいえリンクまでのトラバースでそんなにヨレなかったので、何かしら希望を感じた。昔、枕を登ったときはやたらヨレちらかした記憶があるので、だいぶ警戒していたから。
同じような落ち方を2回ぐらい繰り返して、修正したらようやくリンクパートを超えた。その後のピッコロパート序盤で落ちる。流石に腕が張る。諦めてしまおうと思ったが、野口啓代の登れるまで帰らないという言葉(そんなこと言ってたっけ?)を思い出し、泣きのラストトライ。
最後のピッコロパート、落ちそうでやばかったけどなんとか押し切った。
岩に立った瞬間はなかやまきんに君が降霊してきた。
「ぱわぁー」