トナメ(chip EV)とアンティありキャッシュゲームのプリフロップレンジの違い

 また少しだけアミューズに行ってしまった。

 アミューズでアンティありのリングゲームをトナメ好きなプレーヤーがプレイする際、とくにBBのプリフロップレンジがだいぶ歪んでいることが多い気がしたので少しだけ書いてみる。

 トナメとリングの大きな違いはレーキの有無で、アンティありゲームだからといってもレーキの有無で一般的な(均衡的な)プリフロップレンジは大きく異なる。
 よくみかけるのはオープンに対して複数のコールが入っている場合に、BBで広くコールするプレイ。とくにスートなら広くコール、ということをされている方が多い。
 試しにAnte game, 7max (0.1bb ante/player: ante=0.7bb) Eff 100bb, CO から3bb raiseが入り、BTN, SBがコールした場合。緑がコール、黄色がレイズ、紫がオールイン。chip EV (レーキなし)でみてみると、コールはレンジの15.6%となっていて、たしかにAXsやワンギャッパースート(68sとかT8s)、ツーギャッパースート、KToなどそれなりに広くコールすることになっている。(それでも実際によくみるアミューズプレーヤーのレンジよりは狭い。)


Chip EV、CO open、BTN call SB callのBBのプリフロップアクション

それでは同様の条件で、NL25 (rake 5%, 7bb cap)の条件ではどうだろうか。

rake 5%, 7bb cap, CO open、BTN call SB callのBBのプリフロップアクション 

 コールはわずか4.7%で、スーコネすらほどんどフォールドである。
 レーキによってこれだけの違いが出るようだ。マイクロステークスでは相対的なレーキが大きく、いかにレーキを払わないでプレイするか、ということがどれだけ重要なのかが分かるように思う。

 ただし、もちろんアミューズではオープンしたプレーヤーやコールしたプレーヤーのレンジも均衡より広いことが普通なので、搾取的な観点からはBBの参加レンジはもう少し広げられると思うが、その場合にもコールを増やすよりレイズを増やしてスクイーズを狙う方が、やはりレーキという観点からは利益的であるように思う。
 コールを増やすことが利益的になるのはポストフロップで十分に相手から搾取できる状況ということになると思うが、それは複数の相手それぞれのリークを把握した上で、それに対する搾取的なプレイが十分に可能である場合ということになり、現実的には相当に難しいように感じる。(さらにBBはポジションも悪い。)ビギナーの方であってさえプレイのスタイルはさまざまであって、実際にはヨーイドンで強い役を引き当てた人がポットを獲得することがほとんどであると思う。「フロップでヒットしていれば必ずベットし、していない場合には必ずチェックする。」くらいのリークがあればなんとかなるかもしれない。

 そして実際に広いレンジでBBコールするプレーヤーに対して、アグレッサーの自分がどのようにプレイすれば利益的になるのか?を考えるのも楽しそう。

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