UTGvsBB SRP AJ2mtのフロップ

 AJ2rから前回はAJ2ttを考察したが、続いてAJ2mtを考察する。AJ2はこれで全パターン。多いようで意外に少ない。

 予備知識と自力での考察で、まずはフロップ均衡戦略を予想してみる。

 モノトーンボードmtのSRPは一般的に、低頻度で安いベットが推奨されることが多い。ボードが流動的過ぎる場合にはこのような傾向をとることが多いらしいが、原理はうまく説明できない。説明できるようにまでは「とりあえずそういうもの」として一旦置いておく。mtのなかでは高いカードがボードに含まれない方がアグレッサーのアドバンテージが効くためベット頻度が高い。
 一方で、プレーヤーによって過度にパッシブになったりアグレッシブになったりするスポットでもあって、そこに搾取機会がありそう。低頻度といってもそこまで低くなくて、少なくとも25%以上はCBを打つ。レンジ全体の各ハンドが混合戦略になっている気がする。セット、フラッシュ完成、TPGK、ナッツフラッシュドローなどでCBのモチベーションが高いが、バックドアストレートだけのようなゴミハンドとか、何もないKXsなんかもある程度CB頻度がある気がする。ポケットなんかはだいぶ頻度が低いと予想。

 結果は。
 

 思った以上にベット頻度は低かった。もともとAJ2rでのベット頻度が45%程度だから、半分以下。自分はこのスポットではアグレッシブすぎたようだ。また実際はレンジ全体の各ハンドで混合戦略というより、ハンドによってベット頻度に大きな差がありそうだった。
 トップヒットはそれなりにベット頻度があって、Aハイボードの一般的な法則の通りGKでやや頻度が高い(といってもせいぜい25%程度)。セットやフラッシュ、ナッツフラドロもCB頻度がそれなりにあるが、UTGから低頻度でオープンしているスーコネのフラッシュ完成はだいたいチェックだった。他のボードで一般的に、フラッシュ・フラドロのあるボードでナッツフラッシュやナッツフラッシュドロー持ちのAXsでベット頻度が高い一方で色違いのAXsなどでもベット頻度が高い傾向にあるが、それと同じようにこのボードでもナッツフラッシュ完成のKXsで高頻度でベットする一方で、色違いのKXsでもそれなりにCB頻度がある。
 AハイボードでAヒット強キッカー持ちが高頻度ベット、弱キッカーがチェック優位になるのと同じように、フラッシュ完成のこのボードでも強フラッシュを頻度高くベット、弱フラッシュをチェック優位にまわすことで、バランスを保ちつつポラーなレンジが構成できるようになるのかな、と予想。(全然違うかもしれない。)
 ポケットは全体的にCBは低頻度で、大きいカードは色持ちでベット頻度がやや高め、小さいカードは色によらず低頻度だった。

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