JJ3ttのフロップ考察

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 前回考察したハンドのフロップJJ3tt、せっかくなのでこのボードについてもう少し考えてみたいと思う。
 フロップJJ3ttでのCBは全レンジ混合戦略が推奨されていて、どのハンドでも概ねアクション頻度は変わらないが、全体としては60 - 70%のCB頻度になっている。またオリジナルのポジションを動かしてみると、UTG~BTNにいくにつれて、ほぼリニアにレンジEQが下がっていき、ベット頻度もそれとともに下がってくるようであった。おそらくまあまあドライなボードで素直にレンジの強さが出るようなボードなのだろうか(適当)。

 以下、もう少し視野を広げて集合分析で色々とみてみる。

 ペアボードはペアのカードが小さくなるにつれて、概ねベット頻度が下がっていき、AやKのペアではほぼレンジベット、ローカードペアになるとベット頻度は50%くらい。また、一般的にはレインボーの方がツートーンよりベット頻度は高い。さらに、キッカー(というのかわからないがペア以外のカード)がAのだけベット頻度が低い傾向にあった。これはちょっと謎で、考えてみたけどどうしてかわからなかった。まあ細かいところなので一旦置いておく






 

 ハンドごとのアクションでは、レンジでのベット頻度の高いボード以外はほぼ全ハンドで混合戦略が推奨されている。セットや2p、3カードはいずれも高頻度でベットして、ブラフをレンジ全体で埋めるような感じのようだ。なので、CBを打つかどうかは相手の傾向によってアクションを変えれば良いのかと思う。
 具体的には、チェックレイズが少ない相手には全レンジCBで良さそうだし、XRだけでなくフォールド頻度も少ない相手であればピュアブラフになるハンドをピュアにチェックすれば良さそう。さらに、後者の相手に対してはバリューのCBサイズを上げていってもよさそう。
 ペアボードはドローが少なくブラフチェックレイズするハンドの選定が難しいイメージがあるが、JJ5rのようなボードでも均衡解でのXR頻度は20%程度あるため、XR過少であれば上記のように搾取されてしまう。このようなドローの少ないボードではダブルバックドアを中心に、かつその中でもナッツのありうるハンドで、ブラフターゲットをブロックしないハンドを中心にXRレンジを組み立てるとよさそう。
 たとえばJJ5rでは色のある67,78,A3-A5なんかが高頻度のXRハンドとなっている。一方でATやKQはXR頻度はそれほど高くなくて、これは相手の降ろしたいところ(AハイやKハイ)をブロックしていることが要因なのかもしれない。
 ちなみにこのボードでは5ヒットはコール頻度が高く、Jヒットもキッカーの弱いハンドを中心にコール頻度が残されていて、均衡的にはこれでバランスを取る(コールレンジに一定のEQを残す)ようである。ここも搾取のチャンスがありそうで、高頻度でCBを打つ相手にはXR頻度を増やすエクスプロイト、具体的にはバリューのあるハンドやダブルバックドアなどのほとんどをXRにするようなアジャストを考えてみたい。逆にCB頻度の低い相手はほとんどがブラフCBが足りていないために、ターン以降でのプローブベット頻度を高くする。バリューCB頻度も低い相手は稀であるが、このような相手にはチェックレンジが通常より強く、プローブベット頻度を減らして良さそうだ。


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