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【リバース1999】知るともっと面白くなる世界設定解説&考察

今回はリバース1999の世界設定や元ネタなどを、考察を加えて説明していきます。

尚、多少のネタバレがありますので4章までクリアしてから見るを推奨します。


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・神秘学者&神秘術(アルカナム)

この世界には神秘学者と謂う人種が存在しており、彼らは神秘術という魔術や錬金術、また人知を超えた医療や工学の知識を有しています。

よって神秘学者は自分達と神秘術を使えない人間を異なる種と認識しているようです。

彼らは『グノーシス』という特殊な経路から知識を得て神秘術を使っているようです。
この設定は”グノーシス主義”から来ており、自己の本質と神についての真理に到達した人間がグノーシスを得られるといわれており、または神によって齎される才能ともいわれています。
(※グノーシス主義は宗教によってかなり認識が異なる)

これを元に神秘学者の設定を考えると、”神性が高い人間””神秘学者という人種”に定義していると思われます。
ただ神秘学者の中にも純血とそうではない者が存在しているようです。

https://academic-accelerator.com/encyclopedia/jp/chaldean-oracles#:~:text=%E5%BA%8F%E7%AB%A0&text=%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A2%E3%81%AE%E7%A5%9E%E8%A8%97%E3%81%AF%E3%80%81%E8%A5%BF%E6%9A%A6,%E5%BD%A2%E3%81%A7%E6%AE%8B%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

・ストームとオリジンバタフライ

ストームが起こる前には前兆が有り、雷が鳴り出し雨が降りはじめ、そして怪奇現象が起こる。
その怪奇現象は街や人をその時代の俗世的な文化、もとい悪しき習慣を表すかのようにデフォルメしていき ます。
例えばポップカルチャーが盛んになった1966年の場合、街はカートゥン調に、人はマネキンに変えられる。
そして前兆の後に雨が天に戻り始めストームが起こり時代が逆行していきます。
ちなみにストームの前兆のトリガーとなっているのは社会的紛争、歴史の激動、新技術の誕生などが関係している可能性がある。

次に人体への影響についてですが、人間(非神秘学者)の場合は現象に気付くこともなく、そのままストームの逆行に飲み込まれていく。
神秘学者でもあっても雨が触れただけでも肉体が変形したり、発狂する模様。
唯一ヴェルティだけがストームの影響を受けずに、時代の消失の中でも存在できるようです。

そしてストームの起因となっているのは上古時代――人と神の距離が近かった紀元前くらいに存在していたとされる『始まりの蝶』が関係しているよう。

上記の資料から考察するに、ラプラス計算科学研究センターという組織が存在しており、そこから派生したローレンツ研究所という秘密結社があります。尚このローレンツ研究所はパブロフ財団に支部を構えXが所属しているところになります。
ちなみにこの”ローレンツ”という名前はバタフライ効果を提唱した気象学者エドワード・ローレンツから来ております。

バタフライ効果については有名ですが一応簡単に説明しておくと、非常に小さな事象が、最終的に予想もしていなかったような大きな事象につながることです。ただ勘違いしてはいけないのがランダムに結果が変わるわけではなく、長期的な観測は不確定要素が多く、事象の結果を確定出来ないという話です。よって事象の結果に近づくほど観測精度は上がっていくので、故に財団やマヌス・ヴェンテッタは直近のストームの発生時間であれば予測できるわけです。

・ストームが齎す影響について

最初のストームが起こったのは1999年のミレニアムカウントダウン、この時を境に時代が逆行。尚、1999年から1913年まで遡るまでに何回ストームが発生したかは不明だが、実経過年数で8年の時が経っている。

ちなみストームが起こった後は再び時間は進み始めますが、再びストームが起こる事により段々と過去に遡っていきます。
まるで1歩進んで2歩も3歩も下がる状態です。

一方人間の文明レベルはストームが起こる度下がる一方だが、財団を始め神秘学者の組織はストームの影響を受けることがないので文明レベルは上がっていく。実質財団は2007年にいると言ってもいいかもしれません。
このことからストームは神秘学者からすれば寧ろ都合のいい現象と言っても過言ではありません。

・財団は何故ストームの影響を受けないのか?

まず聖パブロフ財団をはじめマヌス・ヴェンテッタやラプラス研究センターなど神秘学者の組織が存在し、また支部もいくつかあることから、ストームの影響を受けない地域は結構多く存在していると考えられます。
そしてそれらはとても古い時代から存在していると考えられます。
その理由は3章のはじめに”カルデア神託”について話がありますが、これは実在したもので西暦300年くらいにカルデア人のユリアノスが神からの宣託を記したモノです。
つまりオリジンバタフライが存在していた辺りの時代に、パブロフ財団が設立された可能性は十分にあります。

これらの情報を元にストームの影響を受けない理由の考察を述べていきます。
個人的な解釈では財団の施設などはタイムマシーンの役割を担っているのではないかと考えました。
タイムマシーンの理論では、未来へ行くにも過去に行くにしても、その時代にタイムマシーンが存在していないとならないという前提があります。
施設なら当然過去と座標が変わっていることは有りません。
後はストームがワームホールのような役割を持っているのではないかと考えました。
何故そのようなことをしているかという疑問ですが、上古時代では神秘学者達は結束力がなく人間に負けてしまいました。しかしそれから20世紀ほどの時を経て、世界を支配できるほどの力を持つことが出来ました。
もし上古時代まで遡ることが出来れば、神秘学者主導の世界を新たに作ることは容易でしょう。
正直財団もマヌス・ヴェンテッタと思想なのではないかと疑っていますが、 『人類至上主義』を語っていることから、神秘学者がいない世界(現実世界と同義)を作ろうとしている線もあるかもしれません。

・マヌス・ヴェンテッタ

彼らは生粋の神秘学者の純血主義者で、人間が作り出した俗世の世界を憎んでおります。そしてタイムトラベルを起こしストームの発生を早めている主犯でもあります。
彼らの目的は『世の秩序が正しかったあの頃』に戻ることのようですが、”あの頃”とは人間主導の世界になる前の上古時代だと思われます。

・蛇の子、ミュオソティスについて

彼は出自から考えるに、蛇の姿に化けたゼウスがペルセポネーに孕ませたゼクレウス、またそのザグレウスの心臓を飲み込んだゼウスから産まれた葡萄酒の神ディオニューソスがルーツにあるのではないかと考えられます。

酒神をルーツとする彼ならば、禁酒法が存在していた時代を憎む理由にもなるでしょう。

次に彼に関する資料ではローレンス・キャベンディッシュという人物が出てきますが、資料から察するにミュオソティスと彼は親族であることがわかります。

そしてこのローレンス・キャベンディッシュは、歴史に名が埋もれてしまった天才学者ヘンリー・キャベンディッシュがルーツにあると思われます。
ヘンリー・キャベンディッシュは万有引力やクーロンの法則を先行研究していたものの、異常なまでの人嫌いであったため、彼が発見した科学研究などは死後に知られるようになりました。
もしかすると彼の名はまたストーリーに出てくるかもしれませんので覚えておくといいかもしれません。

ただ補足を入れておきますが、私は最初ローレンツ研究所と関係性があるのではないかと思ったのですが、綴が違ったのでその筋はないようです。(LorentzとLawrenceだったので関連性はないっぽい)


・アルカナについて

きっとその素晴らしき豊穣の恵みに思わず目を奪われた方も多いだろう。
彼女の名前のアルカナだが語源はラテン語で神秘を意味するアルカヌム。
まぁお察しの通りアルカナムとほぼ同じ発音なので、間違いなく神秘学者と大きな関わりがあるのは確かでしょう。個人的には神秘術を齎した人物なのではないかと考えています。

また アルカナは言わずもながらタロットに関するものですが、出てくるキャラクターもタロットのアルカナに関連性が高い人物が数多く存在します。
わかりやすいところで言えば――
バベルは塔、パミエは正義、ナイトは小アルカナのソードの騎士に当て嵌まります。
もしかするとですが各キャラクターには大アルカナや小アルカナが振り分けられているかもしれません。

・ヴェルティ

彼女の目的はストームの謎に迫ることと、1999年に見た母を探すことです。
シュナイダーは彼女を純血の神秘学者ではないかもと言っていましたが、純血主義のアルカナが彼女を気に入っていたことから純血かそれ以上の価値のある人物なのだと考えられます。

生後1ヶ月目には財団に保護されていうたようですが、4章の過去の時点で12歳、そこから4年間タイムキーパーとして活動していいたので、ゲーム開始時では16歳になります。
またストームが起こったのは4章の時点から8年前なので、彼女が母親を見たのは8歳だと言うことがわかります。

彼女の謎について語っていきますが、背中には月のような瞳のようなものが見えるとアルカナが言っていました。
”月と瞳”という言葉からホルスの左目(ウアジェトの目)を思い浮かべました。ウアジェトの目は月を象徴としているもので『失ったものを回復させる、または全てを見通す力』を意味しているようです。

またエジプト神話つながりでタイムキーパーの設定はウアジェトに関係のあるトート神に似ていることに気づきました。
トートは時の管理人であり、また死者を記録する書紀の管理人でもあります。この点は彼女と通じるものがあり、またトートアルカナというものが存在していることから、アルカナとの因縁を感じさせられます。

・UTTUについて

キャラクター達の設定などに展示年数とか書かれていて、意味がわかねぇとなっているヒトが多いので説明していきます。
キャラクター達はUTTUというカタログに記載されており『価値のある人間は芸術品である』という思想により展示品のような記載のされ方がされています。

まず【本源】と【ミディアム】に関してですが、これはキャラクターのルーツを知るために重要な情報です。
【本源】はキャラクターのルーツに関するもの
【ミディアム】は中媒のこと(簡単に言えば調味料とか部品とか)
”ご飯”で例えるなら、【本源】は”お米”【ミディアム】は”水”ということになる。

サザビーを例に説明すると、【本源】ポーション錬成はサザビーズオークションに出品されたポーツマス文書というニュートンの錬金術本がルーツ。
【ミディアム】は錬金術師にとっての聖書であるエメラルド・タブレットが関係していると考えられます。

・サイズは縦✕高✕奥行きをヤード法で表している。
サザビーのサイズは[64 9/16 × 28 7/10 × 27 9/16インチ]だがら
計算式で表すと――
身長:2.54✕(64+9✕1÷16)=163.99cm
幅:2.54✕(28+7×1÷10)=72.90cm
奥行:2.54×(27+9×1÷16)=70.01cm

そしてユーティモですがこれは星座が関係していると考えられます。
サザビーの場合であればエメラルド・タブレットを作った商人の神ヘルメースの使いである牡羊座がもとになっている考えられます。

このようにかなりわかりにくいですが、キャラクターたちの設定はかなり練られているのがわかります。
この情報を元に是非みなさんも元ネタ探しをやってみてください。




解説と考察は以上となりますが、話を簡素にまとめるとこの作品はギリシア神話エジプト神話、そしてアルカナ、また古い事象なども大きく関わってくると考えられます。

この解説で言ったことを覚えておくと今後のストーリ展開などもより楽しめると思います。
またキャラクターのルーツなどの解説を世界一詳しく解説していくので、そちらの方も是非御覧ください。


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