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習い事について

おけいこごとは、やらないよりやった方がいいと思う。
長じていかに人生を豊かにするか思い知ることがあると思う。

学習塾やスポーツは直接学校生活で役立つし、ピアノなんかも合唱コンクールで伴奏をお願いされたりする。
人とは違う能力はないよりあった方がいいだろう。
とかく学校というところは狭い世界と人間関係なので、それ以外の場所と人のいる場所は貴重なものになると思う。

長女は少々人より活発だったのでバレエを習わせた。
なぜバレエだったかというと私の母の趣味である。
ヒラヒラしたものが大好きな母、フィギュアスケートでもいい、と言っていた。援助もするという熱心さだった。
実際長女本人もお姫様ドレス大好き児童だったので、最初面倒がっていたがなんと一児の親となった今でも踊っている。

長女の通う小学校は一学年2クラス、そして女子は男子の半分という内訳だった。小学生女子、難しい年齢である。友達と遊ぶのが好きで放っておくとうちに帰ってこない勢いの長女であったが、
誰ちゃんと遊ぶ遊ばない、約束したのに断られた、親友を取られた、悪口を言った言われた、学校から帰るとそんな話をするので、私がノイローゼになりそうだった。
本当に一人遊びができないというのがわからず、なぜそんな嫌な思いまでして一緒にいるのか理解できなかったので、ひたすら「えー」とか「ひどいねー」とかいいながら聴くしかなかった。
内心はもちろん不憫だし知恵の回る女子というのはいじわるも巧妙なので舌を巻くし、母親が裏で加担してたりもする。
いわゆるいじめ的なものはなく心理戦なのでどうすることもできない。

そんな毎日でも週二回、バレエの教室に行くと年上の生徒さんや、私学に幼稚園から通うお嬢さん、保育園からおばあさまにつれられてくる痩せた下級生、フランス人のお父様と通ってくる青い目の少女、色んな人たちが、
クラシックの曲に合わせて踊って、帰ってくるとけろっとしている。
世界は広くしておいた方がいいんだな、などと思っていると
今度はバレエのほうでも発表会でだれが真ん中かとか衣装の色がどうのこうのとか本当に・・・・この世に楽園などないことも心に刻まれているのだろうから無駄なことはきっとない、と私は自分に言い聞かせてた。

中学になれば部活に入ってやめるかと思ったらやめなかった。
コンクールで小さな賞を取ったことで高校入試の独自試験で自己アピールのネタができたのはありがたかった。
しかし就職して7年後、ちゃんと踊りたいとかで突然退職してフリーターになったから帳尻としてどうなんだろう。よくわからない。

ちなみに勉強大好き次女も最初姉のやることは自分もやる、と同じお教室に通いはじめたものの、しばらくして飽きて行き渋るように、どちらかというと体が弱い次女にはバレエくらいの運動を続けてほしかった。
振付の覚えが同年代で一番早く正確だったので、ステージではもっぱら先頭で踊っていたのだが。
そのうち押しの強い友達にミニバスケに誘われたのを機にやめたのだが体育館という冷暖房もない場所で土日にも活動があり、けっきょく体調が悪くなりやめてしまった。
しかし意外にも大学ではハワイアンサークルに入ったり、インド舞踊を習ったり小さいころにやったものは一生ものなんだなと思う。

最近不景気やら少子化やらでおけいこごとに通う子供は減っているらしい。
ものによってはべらぼうにお金がかかるし労力もいる。
バレエは援助がなかったらけしてできなかったし、親は発表会や先生への季節の贈答品の用意など裏方がそれは大変だった。
発表会のドレスは後ろのホックを体にぴったりになるように親が取り付ける。2人も習わせて何曲か踊ると何十個もホック付けだ。
あとあのトウシューズ、足に縛り付けるリボンはもともとついているものではなく別売りで、自分の足に合わせて縫う。布が硬いので結局私がやることに。
よくやってたな私。

「経験格差」といういやな言い方を最近目にしたので思い出してみた。
たしかに芸は身を助くという。
わたしも全部適当だったがいくつか習い事をして良かったと思っているので、とくに学校の勉強とは別の芸事というのはそれぞれ歴史のある文化なので触れたほうがいいと思う。
調べれば市町村の公民館などで、実費程度で通えるものもあるのでぜひ。











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