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賞レース以外のコントなんて

今、完全にコントモード。
キングオブコントは二日間の準決勝を終え、30分後にファイナリスト発表会見を控えている。
現在9月12日午後7時半。
私は未だ、4日前に行ったライブの余韻の中にいる。

賞レースは好きだけど、普段の寄席も大好き。
そんなあなたが必ず行くべきライブと出会ってしまった。
その名も「全日本コントファンクラブ」。

ライブは「九〇〇〇」と「九〇〇〇兆」の2部構成で行われる。
「九〇〇〇」とは”休戦”の意。
この日だけは一時休戦して、ただただ好きなコントを楽しもうというコンセプトだ。
「九〇〇〇兆」はさらにニッチな長尺コントを楽しむライブ。
1部だけでも3時間、2部見たら6時間。チケットも9000円。
到底コントが好きじゃないと耐えられないライブである。

ここ数年、毎年開催されていたので存在は知っていたものの、一日中コントを観る自信がなかった。
しかし、今年は友人からお誘いがあった。
「こちらのコントライブ、ご興味ありますか?」という文面に続いて「昼夜通し券申し込もうと思ってるのだけど」の文字。

昼夜通し…!
一瞬躊躇ったが、誘われないと行けないと思い、お供させてもらうことにした。
さすがはかが屋単独の感想だけで一時間LINEが尽きなかった子。コントファンだ。

結果、6時間はあっという間だった。
6時間どころかまだ楽しいから一週間分くらいの価値があった。

1部はキングオブコント初期から出ている世代(ザ・ギース、ジグザグジギー、ラブレターズ)から神保町の若手(オフローズ、プール、軟水)まで延べ26組が4~5分のコントを披露。

うるとらブギーズがめちゃくちゃ面白かった。
そしてプール。神保町マンゲキや「深夜のハチミツ」でも何だか気になる存在だったけど、今回完全に惚れ落ちた。
歴女のコント。本当によくできた4分半でとてもキュンとした。
お二人のYouTubeに一昨日上げられていたのでぜひ見てほしい。

あと、ニューヨークが「結婚式の余興」をやっていたのも嬉しかった。たしか昔「俺たちの好きなコント2本」というライブでこれをやっていて、好きだけど小道具が多過ぎてなかなかできないと言っていたのを思い出した。私もこのコントがとても好きだ。

トリで出てきたのは王者・空気階段。もぐらが変態かと思えば、かたまりも変態。途中裏に控える芸人さんたちのワッという笑い声が聞こえてきて、会場も舞台裏も沸かせる強さがカッコよかった。

2部は先ほどより少な目(とはいえ19組)が長めのコントを披露。
一日MCを勤めたしずるがとても自由なコントをやっていて新鮮だった。しずるずっとすき。

そしてこちらも王者サルゴリラが圧巻だった。
講談師のコントなのだが、今すぐ劇場へもう一度観に行きたい。
くだらなくて、しょうもなくて、笑っちゃう。何度見ても面白そうなコントだった。

2部ともななまがり、かが屋、や団などなど皆さん、本当に、全組のネタを思い出せるほどに面白かった。

すごい、既に来年も行きたくなっている。

配信なしということで、出囃子を存分に楽しめたのも良いところ。
神聖かまってちゃんの「ロックンロールは鳴り止まないっ」に乗せたオープニングが今回のライブのかっこよさ、愚直さ、熱さを象徴していたように思う。
「賞レース以外のコントなんてクソみたいなコントだらけさ なんてことを君は言う?」みたいな(正確な記憶じゃない)モジリがあった。

そんなことは思わない!
ただただ好きなコントも最高だ!!

とはいえもうすぐKOC発表。
賞レースも楽しみだ。

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