ゲーム配信向けゲームハード映像出力一覧(順次追加)
ゲームを配信する上で重要な各ハードウェア(主要な製品のみ)の出力についてまとめておきます。
基本的にレトロなゲームハードを出力したい場合は、RCA端子(コンポジット)やS端子に対応したキャプチャー製品が必要となります。より綺麗な映像を求める場合は、各ハードに対応している出力を確認し、それにあったキャプチャー製品を使用してください。
0.コネクタについて
古いゲームハードから新しいゲームハードまで並べると非常に多くの種類のコネクタが存在することとなります。まずは、どういったコネクタがあるかを簡単に説明します。
0.1.RF端子
ブラウン管テレビ時代によく使用されていた端子。今でもテレビアンテナで繋ぐ時と同じ同軸ケーブルの形をしています。ゲーム環境においては、よほどのハードを使わない限りまず選択することはないでしょう。
0.2.RCA端子(コンポジット)
レトロハードとしてはおなじみの赤白黄色の3色ケーブル。画質は良くないものの非常に多くのハードで採用されているので、接続できる環境があるといざというときに困りません。
0.3.S端子
こちらもレトロハードとしておなじみのケーブル。間に挟む機器が許されるのであれば、こちらを使用した方がすごく綺麗になります。
0.4.RCA端子(コンポーネント)
ゲーム環境ではあまり見かけない5色のケーブル。映像に関する情報をそれぞれのケーブルで送っているため、非常に綺麗な画面を出すことが出来ます。
0.5.RGB21/SCART
間違いなく使ったことがない方が大多数かと思いますが、ヨーロッパでは広く使われているコネクタです。そのため、ヨーロッパ版のハードでは特別に対応されていることがあります。こちらもドットがしっかりに見えるくらい非常に綺麗な画質を出すことができます。
注意点として、RGB21とSCARTは同じコネクタですが、ピンの順番が異なります。そのため、SCARTに対応している機器にRGB21のケーブルを挿しても正しく映りません。
0.6.D端子
日本独自の接続端子で、一時期のテレビには大体ついていました。D端子の中でも色々な規格が存在し、それによってどこまで綺麗に出せるかが変わります。もうあまり使われない端子です。
0.7.VGA端子
古くからPCの映像出力に使われていた端子です。ゲームではほとんど採用されていないため、あまり考える必要はありません(ドリームキャストくらい)。
0.8.HDMI
現在一番スタンダートな端子の1つ。新しめのゲームハードであれば間違いなく対応しており、キャプチャー側もほぼ対応しているので必須となります。実はケーブルには種類があり、4Kなどの高解像度を出力したい場合は、対応するケーブルを準備する必要があります。
1.任天堂
1.1.ファミリーコンピュータ
利用可能端子:RF端子
可能であれば、後述のAV仕様ファミコンを使用することをお勧めします。RCA出力への改造も可能ですが、理由が無ければ使う必要はないです。
1.2.ディスクシステム
利用可能端子:なし
ディスクシステムはファミコンに接続して利用する物のため、単体での出力はありません。初期型のファミコンだけではなくAV仕様ファミコンでも接続可能です。
1.3.ツインファミコン
利用可能端子:RCA端子(コンポジット、モノラル)、RF端子(別売り)
ツインファミコンは標準でRCA端子を持っているため、比較的利用しやすい環境になっています。ただし、ツインファミコン自体非常に大きく、こだわりが無ければAV仕様ファミコンで良いでしょう。
1.4.AV仕様ファミコン(ニューファミコン)
利用可能端子:RCA端子(コンポジット、モノラル)
ここから本体側に接続される端子がAVケーブルと言われる形になります。スーパーファミコンやNintendo 64、ゲームキューブと共通のため、使い回しがしやすくなっています。AVケーブルにはS端子やRGB21もありますが、これらは使用することができません。
1.5.スーパーファミコン
利用可能端子:RCA端子(コンポジット)、S端子、RGB21ピン、SCART
スーパーファミコン以降のハードについては非常に扱いやすくなりました。RCA端子やS端子であればPCへの接続が行いやすいです。画質にこだわりたい場合はRGB21やSCARTも利用できます。公式で販売していたRGB21のAVケーブルは経年劣化によりかなり品質が悪くなっていることがあるのでご注意ください。
1.6.Nintendo 64
利用可能端子:RCA端子(コンポジット、ステレオ)、S端子
RCA端子とS端子についてスーパーファミコンと同じものが使用できます。特に気にすることはないかと思います。
1.7.ゲームキューブ
利用可能端子:RCA端子(コンポジット)、S端子、D端子(型番DOL-101不可)、RCA端子(コンポーネント、型番DOL-101不可)
こちらもRCA端子(コンポジット)とS端子はスーパーファミコンと同じ物を使用できます。更にデジタルAV出力ポートを持っている本体に限りD端子やRCA端子(コンポーネント)を使用することでプログレッシブ出力が可能となります。例外としてヨーロッパ版ではSCARTも使用できますが、あまりに例外すぎるので考えない方が良いでしょう。
1.8.Wii
利用可能端子:RCA端子(コンポジット)、S端子、D端子、コンポーネント
ここから本体側のコネクタが専用のものになるため、ゲームキューブ以前のケーブルは使用できません。こちらもD端子やRCA端子(コンポーネント)を使用することでプログレッシブ出力が可能となります。例外としてヨーロッパ版ではSCARTも使用できますが、あまりに例外すぎるので考えない方が良いでしょう。
1.9.WiiU
利用可能端子:RCA端子(コンポジット)、S端子、D端子、コンポーネント、HDMI
こちらはWiiと同じケーブルが使用でき、HDMIも利用が可能です。特に何かなければHDMIで問題ないかと思います。
1.10.Switch
利用可能端子:HDMI
HDMIのみとなりますが、現在のプレイ環境においては何も問題はないと思います。
1.11.ゲームボーイ系
利用可能端子:なし
携帯機であるゲームボーイ自体に外部出力機能はありません。出力する場合は、スーパーファミコンのスーパーゲームボーイ1と2やゲームキューブのゲームボーイプレイヤーをオススメします。ゲームボーイカラーのゲームの場合は、スーパーゲームボーイ自体カラー表示に対応していないので注意が必要です。
1.12.ゲームボーイアドバンス系
利用可能端子:なし
こちらも外部出力機能はありません。ゲームキューブのゲームボーイプレイヤーで出力が可能です。
1.13.ニンテンドーDS/3DS系
利用可能端子:なし
これらも外部出力機能はありません。さらに代替となる公式での方法がないため、本体改造を行う必要があります。改造用のパーツは高く、改造自体もそれなりに難易度が高いため注意が必要です。
2.ソニー
2.1.PlayStation
利用可能端子:RF端子(別売)、RCA端子(コンポジット)、S端子、RGB21ピン
型番によって本体側に接続可能なコネクタが異なります。あまりないでしょうが、本体側もRCA端子(コンポジット)を使用したい場合は5000番台以前が必要です。基本的にはAVマルチケーブルでの接続で問題はないかと思います。
補足としてRTAにおいてはPlayStation 2を使用した方が早くなる(読み込み高速化のため)こともありますので、プレイするゲームの最適環境がどれか事前に調べましょう。
2.2.PlayStation 2
利用可能端子:RF端子(別売)、RCA端子(コンポジット)、S端子、D端子、RCA端子(コンポーネント)、RGB21ピン
様々な出力を行うことが出来ます。基本的にはRCA端子(コンポジット)やS端子で問題は無いと思いますが、画質を求める場合はD端子やRCA端子(コンポーネント)を使用しましょう。実はVGA端子にも対応していますが、特殊なため省いています。
2.3.PlayStation 3
利用可能端子:RF端子(別売)、RCA端子(コンポジット)、S端子、D端子、RCA端子(コンポーネント)、RGB21ピン、HDMI
PlayStation 2の端子に加えてHDMIにも対応しています。何もなければHDMIを使用したいのですが、PlayStation 3にはHDCPという著作権保護のための機能があり、機能を無効にすることもできません。この機能のため、キャプチャーボードが対応できないことがあります。対応するための方法については別途検索してみてください。実はVGA端子にも対応していますが、特殊なため省いています。
2.4. PlayStation 4
利用可能端子:HDMI
HDMIのみとなりますが、現在のプレイ環境においては何も問題はないと思います。こちらもPlayStation 3同様HDCPの機能が搭載されていますが、無効にすることができるので、ゲームをする際は無効にしましょう。4K出力する際は、ケーブルとディスプレイ側も対応したものが必要となります。
2.5.PlayStation 5
利用可能端子:HDMI
HDMIのみとなりますが、現在のプレイ環境においては何も問題はないと思います。こちらもPlayStation 3同様HDCPの機能が搭載されていますが、無効にすることができるので、ゲームをする際は無効にしましょう。
2.6.PlayStation Portable系
利用可能端子:RCA端子(コンポジット)、S端子、D端子、RCA端子(コンポーネント)
D端子とRCA端子(コンポーネント)の場合は本体がPSP-2000かPSP-3000である必要があります。RCA端子(コンポジット)とS端子の場合は本体がPSP-3000である必要があります。また、ケーブルも専用のものとなっています。さらいPlayStation Portable Goは別のケーブルです。
2.6.PlayStation Vita
利用可能端子:なし
PlayStation Vitaは公式では外部出力ができなくなってしまいました。正しい方法の場合は後述のPlayStation Vita TVを使用する必要があります。
2.7.PlayStation Vita TV
利用可能端子:HDMI
PlayStation Vitaの据え置き機とも言える存在で、HDMIでの出力が可能です。ただし、PlayStation 3同様HDCPがあるため、なんらかの対策が必要です。また、一部Vita用のゲームに対応していないため、そちらも注意が必要です。
3.セガ
3.1.セガ・マークⅢ/セガ・マスターシステム
利用可能端子:RF端子、RCA端子(コンポジット、モノラル)
RF端子は現実的ではないので、本体側8ピンのDINケーブルでRCA端子(コンポジット)することになるかと思います。ただ、この8ピンが少し特殊な配置(U字型)になっているため注意が必要です。
また、非公式ではありますがRGBも出ているので、ケーブルを用意することで出力することも出来ます。ただし、その場合はブースターも必要です。
3.2.メガドライブ
利用可能端子:RF端子、RCA端子(コンポジット、モノラル)、S端子、RGB21ピン
接続は本体側が8ピンのDINケーブルで、前述のマークⅢやマスターシステムと同様です。S端子やRGB21ピンはセガ純正ではありませんがライセンスされた製品のため問題ありません。
3.3.メガドライブ2
利用可能端子:RF端子(別売)、RCA端子(コンポジット)、S端子、RGB21ピン
こちらはメガドライブ以前とは互換がなく、本体側は9ピンのミニDINである必要があります。こちらもS端子やRGB21ピンはライセンス製品です。
3.4.メガCD系
利用可能端子:なし
これらはメガドライブなどに接続する形のため、単体での出力はありません。
3.5.セガサターン
利用可能端子:RF端子(別売)、RCA端子(コンポジット)、S端子、RGB21ピン
特に何も無ければRCA端子(コンポジット)かS端子のどちらかになるかと思います。
3.6.ドリームキャスト
利用可能端子:RF端子(別売)、RCA端子(コンポジット)、S端子、VGA端子(別売)
特に何も無ければRCA端子(コンポジット)かS端子のどちらかになるかと思います。また、別売りのVGAを用意することでVGA端子との接続も可能となります。
3.7.ゲームギア
利用可能端子:なし
公式にゲームギアの画面を外部に出力する機能はありません。ソフトを他のハードに差すこともほぼできないので、もし実機で行う場合は改造が必要となります。
4.マイクロソフト
4.1.Xbox
利用可能端子:RF端子、RCA端子(コンポジット)、S端子(別売)、D端子(別売)、RCA端子(コンポーネント、別売)
標準ではRCA端子(コンポジット)ですが、別売のXbox拡張AVパックやXboxコンポーネントAVパックを追加することでより高画質な映像を出すことが出来ます。ただし、ソフト側も対応している必要があるため実際にプレイするゲームが対応しているか事前に確認しましょう。
4.2.Xbox 360系
利用可能端子:RCA端子(コンポジット)、S端子、D端子、RCA端子(コンポーネント)、SCART、HDMI(初期型不可)、VGA端子
HDMIで接続したいところですが、最初期のXbox 360コアシステムと初期のスタンダードモデル(20GB)のみHDMIポートを搭載していないため注意してください。Xbox 360はゲームにHDCPによる保護がないため問題ありません。
4.3.Xbox One系
利用可能端子:HDMI
HDMIのみのため選択肢がありません。特に困ることもないかと思います。Xbox OneもゲームにHDCPによる保護がないため問題ありません。
4.4.Xbox Series X/S
利用可能端子:HDMI
こちらもHDMIのみで、特に困ることも無いかと思います。
5.NEC
5.1.PCエンジン系
利用可能端子:RF端子(別売)、RCA端子(コンポジット)
初代PCエンジンやコアグラフィックス、スーパーグラフィックスは、すべてRCA端子(コンポジット)での接続が現実的です。こちらは5ピンのDINケーブルです。さらに初代PCエンジンは専用の変換(AVブースター)が必要なので注意。
5.2.PCエンジン CD-ROM2
利用可能端子:RCA端子(コンポジット)
PCエンジンにCD-ROM2を対応させるための機器を装着することで、CD-ROM2を使用することが出来ますが、その際インターフェースユニット側がRCA端子(コンポジット)を持っているため、DINケーブルではなくRCA端子同士のケーブルを使用することが出来ます。
5.3.PCエンジンDuo系
利用可能端子:RF端子(別売)、RCA端子(コンポジット)
こちらもRCA端子(コンポジット)での接続が現実的です。ケーブルは標準的な8ピンのDINケーブルです。
5.4.PC-FX
利用可能端子:RCA端子(コンポジット)、S端子
PC-FXはS端子での出力が可能なので、可能であればS端子で出力すると綺麗に出すことが出来ます。本体側は特別なコネクタは採用しておらず、RCA端子、S端子が接続できます。
6.SNK
6.1.ネオジオ(家庭用)
利用可能端子:RF端子(別売)、RCA端子(コンポジット)、RGB21ピン
ネオジオはRGB出力にノイズが載ってしまう問題があり、ちゃんと綺麗に出そうとすると改造が必要となります。ケーブルはPCエンジンと同じく8ピンのDINケーブルが採用されています。
こちらは可能であれば有識者を探すことをオススメします。(私は現在持っていません)
6.2.ネオジオCD
利用可能端子:RF端子(別売)、RCA端子(コンポジット)、S端子、RGB21ピン
こちらはS端子もあるため、S端子で出力するのが良いかと思います。
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