京都府2019年度登録販売者過去問解説問111~120
医薬品の適正使用・安全対策
おかげさまで京都府2019年度医薬品登録販売者過去問解説も120問全問かんりょうです!!ありがとうございます!
引続き応援よろしくお願いいたします!Twitterもおかげさまでフォロワー様が70名到達までもう少し!今までカメラメインでは全く伸びず諦めてましたが嬉しい限りです。引続き、ビジネスネタ、小売業の接客、コミュニケーション、ビューティーと健康関連をテーマに発信していきます。
次の無料で学べる医薬品登録販売者勉強記事は奈良県の過去問にするか迷っています。引続きnote、Twitterともに応援よろしくお願いいたします!
問111 次の一般用医薬品等の使用による健康被害について、医薬品副作用被害救済制度の対象となるものはどれか。
1殺鼠剤
2一般用検査薬
3個人輸入により入手された医薬品
4人体に直接使用する殺菌消毒剤
5殺虫剤
正解:4
4の解説に入る前に
1,2、3、5、は救済制度の対象とならないため誤りです
4の解説します
医薬品副作用救済制度は医薬品を適正に使用したにもかかわらず、副作用によって一定程度以上の健康被害が生じた場合に、医療費等の諸給付を行うものです。 したがって、救済給付の対象は添付文書や外箱等に記載されている用法・用量、使用上の注意に従って使用されていることが基本となります。
救済給付の対象となる健康被害の程度は、
1,副作用による疾病のため、入院を必要とする程度の医療(必ずしも入院治療が行われた場合に限らず、入院治療が必要と認められる場合であって、やむをえず自宅療養を行った場合も含まれる。)を受ける場合
2副作用による重い後遺障害(日常生活に著しい制限を受ける程度以上の障害。)が残った場合
です
医薬品を適正に使用して生じた健康被害であっても、特に医療機関での治療を要さずに寛解したような軽度のものについては給付対象に含まれません。
医薬品の不適正な使用による健康被害については、救済給付の対象となりません
救済制度の対象とならない医薬品が定められており、要指導医薬品又は一般用医薬品では、
Ⅰ殺虫剤
Ⅱ殺鼠剤
Ⅲ殺菌消毒剤(人体に直接使用するものを除く)
Ⅳ一般用検査薬
Ⅴ一部の日局収載医薬品(精製水、ワセリン等)が該当します。
製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合や、無承認無許可医薬品(いわゆる健康食品として販売されたもののほか、個人輸入により入手された医薬品を含む。)の使用による健康被害についても救済制度の対象から除外されています。
問112 次の医薬品副作用被害救済制度の給付の種類のうち、請求の期限がないものはどれか。
1医療費
2医療手当
3障害年金
4遺族年金
5葬祭料
正解3
1誤り
医療費の支給の対象となる費用の支払いが行われたときから5年以内が請求の期限があります
2誤り
医療手当の請求期限は請求に係る医療が行われた日の属する月の翌月の初日から5年以内となっています
3正しい
その他、障害児養育年金も請求の期限はありません。
4誤り
遺族年金の報告期限は
①死亡のときから5年以内( 医療手当の給付の対象となるのは副作用による疾病が「入院治療を必要とする程度」の場合 )
②遺族年金を受けることができる先順位者が死亡した場合には、その死亡のときから2年以内と期限があるため誤りです
5誤り
遺族年金と同じく①死亡のときから5年以内( 医療手当の給付の対象となるのは副作用による疾病が「入院治療を必要とする程度」の場合 )
②遺族年金を受けることができる先順位者が死亡した場合には、その死亡のときから2年以内と期限があるため誤りです
問113 医薬品PLセンターに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 医薬品副作用被害救済制度の対象とならないケースのうち、製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合には、「医薬品PLセンター」への相談が推奨される。
b 日本製薬団体連合会において、平成7年7月の製造物責任法の施行と同時に開設された。
c 医薬品、医薬部外品又は化粧品に関する相談を受け付けている。
d 消費者が製造販売元の企業と交渉するに当たって、公平・中立な立場で申立ての相談を受け付け、交渉の仲介や調整・あっせんを行い、裁判によらずに迅速な解決に導くことを目的としている。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 誤 誤 正 誤
5 誤 正 誤 正
正解:2
a正しい
b正しい
c誤り
医薬品PLセンターでは医薬品又は医薬部外品に関する苦情(健康被害以外の損害も含まれる)について製造販売元の企業と交渉するに当たって、公平・中立な立場で申立ての相談を受け付けてます。化粧品は対象外のため誤りです。
d正しい
問114 塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)含有医薬品に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
我が国では、2003年8月までに、PPAが配合された一般用医薬品による( a )等の副作用症例が複数報告され、それらの多くが用法・用量の範囲を超えた使用又は禁忌とされている( b )患者の使用によるものであった。そのため、厚生労働省から関係製薬企業等に対して、使用上の注意の改訂、情報提供の徹底等を行うとともに、代替成分として( c )等への速やかな切替えにつき指示がなされた。
a b c
1 肝機能障害 糖尿病 フルスルチアミン塩酸塩
2 脳出血 高血圧症 プソイドエフェドリン塩酸塩
3 脳出血 高血圧症 フルスルチアミン塩酸塩
4 肝機能障害 高血圧症 フルスルチアミン塩酸塩
5 脳出血 糖尿病 プソイドエフェドリン塩酸塩
正解:2
問115 医薬品の適正使用のための啓発活動に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 登録販売者においては、適切なセルフメディケーションの普及定着、医薬品の適正使用の推進のため、啓発活動に積極的に参加、協力することが期待される。
b 医薬品の持つ特質及びその使用・取扱い等について、正しい知識を広く生活者に浸透させることにより、保健衛生の維持向上に貢献することを目的とし、毎年10月17日~23日の1週間を「薬と健康の週間」として、広報活動やイベント等が実施されている。
c 「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」を広く普及し、薬物乱用防止を一層推進するため、毎年6月20日~7月19日までの1ヶ月間、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動が実施されている。
d 要指導医薬品又は一般用医薬品の乱用をきっかけとして、違法な薬物の乱用につながることもあるため、医薬品の適正使用の重要性等に関して、小中学生のうちからの啓発が重要である。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
正解:5
すべて正しい
問116 次の医薬品成分とその成分を含む一般用医薬品の添付文書の「次の人は使用(服用)しないこと」に記載されている使用を避けるべき人との組み合わせの正誤について、正しいものはどれか。
[医薬品成分] [使用を避けるべき人]
a リゾチーム塩酸塩・・・・・ 牛乳によりアレルギー症状を起こしたことがある人
b タンニン酸アルブミン・・・・・・ 鶏卵によりアレルギー症状を起こしたことがある人
c プソイドエフェドリン塩酸塩・・・ 前立腺肥大による排尿困難の症状がある人
d インドメタシン・・・・ ぜんそくを起こしたことがある人
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 誤 誤 誤 正
5 正 誤 誤 誤
正解:3
a誤り
リゾチーム塩酸塩は、鶏卵の卵白から抽出したタンパク質であり、鶏卵アレルギーの人は避ける必要があります
選択肢aはタンニン酸アルブミンの医薬品成分の記述のため誤りです
b誤り
選択肢bはリゾチーム塩酸塩の記述のため誤りですタンニン酸アルブミンは、乳製カゼインを由来としているため。 カゼインは牛乳タンパクの主成分であり、牛乳アレルギーの人は避ける必要があります
c正しい
プソイドエフェドリンは交感神経刺激作用により、尿の貯留・尿閉を生じるおそれがあります
d正しい
問117 次の一般用医薬品のうち、アルミニウム脳症及びアルミニウム骨症を生じるおそれがあるため「長期連用しないこと」と添付文書に記載されているものはどれか。
1グリチルリチン酸二カリウムが配合された外用痔疾用薬
2カフェインが配合された眠気防止薬
3ステロイド性抗炎症成分が配合された鎮痒消炎薬
4スクラルファートが配合された胃腸薬
5ヒマシ油が配合された瀉下薬
正解:4
1誤り
①短期間の服用に限られる漢方生薬製剤では 「短期間の服用にとどめ、連用しないこと」 と添付文書に記載
②外用痔じ疾用薬(坐ざ薬、注入軟膏こう) 「長期連用しないこと」と記載されてます
③漢方生薬製剤以外の鎮咳がい去痰たん薬、瀉しゃ下剤、婦人薬 「長期連用しないこと」と記載されてます
①から③の「長期連用しないこと」と記載されてる理由は偽アルドステロン症を生じるおそれがあるため。 です
2誤り
眠気防止薬 「短期間の服用にとどめ、連用しないこと」 とされてる理由は下記のとおりである。
眠気防止薬は、一時的に緊張を要する場合に居眠りを防止する目的で使用されるものであり、連用によって睡眠が不要になるというものではなく、短期間の使用にとどめ、適切な睡眠を摂る必要があるため誤りです
3誤り
外用痔疾用薬、化膿性皮膚疾患用薬、鎮痒消炎薬、しもやけ・あかぎれ用薬 で長期連用しないこと記載されてる主な成分はステロイド性抗炎症成分が配合されてる場合です
避けるべき理由は副腎皮質の機能低下を生じるおそれがあるため誤りです
4正しい
長期連用により、アルミニウム脳症及びアルミニウム骨症を生じるおそれがある添付文書に記載されてる主な成分は
①スクラルファート
②水酸化アルミニウムゲル
③ケイ酸アルミン酸マグネシウム
④ケイ酸アルミニウム
⑤合成ヒドロタルサイト
⑤アルジオキサ
等のアルミニウムを含む成分が配合された胃腸薬、胃腸鎮痛鎮痙薬があります
問118 一般用医薬品の添付文書の使用上の注意において、「相談すること」に記載されている基礎疾患と医薬品成分との組み合わせについて、誤っているものはどれか。
[基礎疾患] [医薬品成分]
1てんかん・・・・・・・ジプロフィリン
2甲状腺機能障害・・・・・フェニレフリン塩酸塩
3高血圧・・・・・・・メチルエフェドリン塩酸塩
4胃・十二指腸潰瘍・・・サントニン
正解:4
4誤り
「相談すること」に記載されている基礎疾患で胃・十二指腸潰瘍の診断を受けた人は下記のとおりである
アスピリン、アスピリンアルミニウム、エテンザミド、イソプロピルアンチピリン、アセトアミノフェン、サリチルアミド
胃・十二指腸潰瘍を悪化させる恐れがあるため
サントニンは肝臓病の人は肝機能障害を悪化させる恐れがあるため相談することと記載されてます
サントニンの記述が違うため誤りです
問119 医薬品の製造販売業者が、自ら製造販売をし、又は承認を受けた医薬品について、厚生労働大臣への報告(実務上はPMDAへの報告書提出)期限が15日以内でないものはどれか。
1医薬品によるものと疑われる副作用症例であり、使用上の注意から予測できないもののうち重篤(死亡を含む。)なもの。
2国内で発生した医薬品によるものと疑われる副作用症例であり、使用上の注意から予測できるもののうち市販直後調査などによって得られたもの。
3医薬品によるものと疑われる感染症症例であり、使用上の注意から予測できるもののうち重篤(死亡を含む。)なもの。
4副作用・感染症により、癌その他の重大な疾病、障害若しくは死亡が発生するおそれがあることを示す研究報告
正解:4
4誤り
副作用・感染症により、癌その他の重大な疾病、障害若しくは死亡が発生するおそれがあることを示す研究報告は30日以内に厚生労働大臣への報告(実務上はPMDAへの報告書提出)なければいけないため誤りです。15日以内ではありません
報告期限が30日以内の研究報告は下記の2点があります
①副作用症例・感染症の発生傾向が著しく変化したことを示す研究報告
②承認を受けた効能若しくは効果を有しないことを示す研究報告
問120 医薬品安全性情報報告書の記載項目について、誤っているものはどれか。
1患者イニシャル
2性別
3生年月日
4身長
5体重
正解:3
3誤り
報告書には患者情報、報告者にも生年月日を記載する欄がない。3は誤りです。