京都府2019登録販売者過去問解説問31~40
皆さんこんにちは!シロハチです!
今回も主な医薬品とその作用の問題です
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問31 鎮咳去痰薬の有効成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a デキストロメトルファンフェノールフタリン塩は、主に内用液剤に配合される。
b メチルエフェドリン塩酸塩は、副交感神経を刺激して気管支を拡張させる作用を示す。
c メトキシフェナミン塩酸塩は、心臓病、糖尿病、甲状腺機能障害の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがある。
d ジプロフィリンは、自律神経系を介さずに、気管支の平滑筋に直接作用する。
a b c d
1 正 誤 正 誤 2 正 誤 誤 正 3 誤 正 正 正
4 誤 正 誤 正 5 誤 誤 正 正
正解:5
a誤り
主にトローチ剤・ドロップ剤に配合される鎮咳成分のため誤りです
内用液剤は主にメチルエフェドリンです
b誤り
メチルエフェドリンは交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳せきや喘ぜん息の症状を鎮めることを目的として用いられるアドレナリン作動成分です。副交感神経系を刺激しないため誤りです
c正しい
d正しい
問32 次の記述に当てはまる去たん痰成分として、最も適切なものはどれか。
気道粘膜から分泌される粘液成分の含量比を調整し痰の切れをよくする作用がある
1ブロムヘキシン塩酸塩
2カルボシステイン
3グアヤコールスルホン酸カリウム
4エチルシステイン塩酸塩
5グアイフェネシン
正解:2
1:誤り
ブロムヘキシン塩酸塩は分泌促進作用・溶解低分子化作用・線毛運動促進により去たん作用を示します
2:正しい
3:誤り
グアヤコールスルホン酸カリウムは気道粘膜からの粘液の分泌を促進して痰の切れを良くする成分です
4:誤り
エチルシステイン塩酸塩は痰の中の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減少させて痰の切れを良くする成分です。
5:誤り
グアイフェネシンは気道粘膜からの粘液の分泌を促進する作用を示して痰の切れを良くする成分です。
問33 口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)に配合される生薬成分及び漢方処方製剤に関する記述について、誤っているものはどれか。
1 ラタニアは、クラメリア科のクラメリア・トリアンドラ及びその同属植物の根を基原とする生薬で、咽頭粘膜をひきしめる(収斂れん)作用により炎症の寛解を促す効果を期待して用いられる。
2 駆風解毒散及び駆風解毒湯は、体力に関わらず、喉が腫れて痛む扁へん桃炎、扁へん桃周囲炎に適すとされる。
3 白虎加人参湯は、虚弱で、熱感と口渇が強いものの喉の渇き、ほてり、湿疹しん・皮膚炎、皮膚の痒かゆみに適すとされる。
4 響声破笛丸は、体力に関わらず、しわがれ声、咽喉不快に適すとされる。
正解:3
誤り
体力中等度以上で使われます。体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸虚弱で冷え症の人では、食欲不振、胃部不快感等の副作用が現れやすく不向きなため誤りです
問34 胃腸薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 炭酸水素ナトリウムなど制酸成分を主体とする胃腸薬は、胃酸に対する中和作用が低下するため、炭酸飲料での服用は避けるべきである。
b スクラルファートは、透析を受けている人は使用を避ける必要がある。
c アズレンスルホン酸ナトリウムは、消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すことを目的として配合されていることがある。
d ピレンゼピン塩酸塩は、消化管の運動にほとんど影響を与えずに胃液の分泌を抑える作用を示すとされる。
a b c d
1 正 正 正 誤 2 正 正 誤 正 3 正 誤 正 正 4 誤 正 正 正 5 正 正 正 正
正解:2
a正しい
b正しい
c誤り
アズレンスルホン酸ナトリウムは胃粘液の分泌を促す、胃粘膜を覆って胃液による消化から保護する、荒れた胃粘膜の修復を促す等の作用を期待して廃合されることがあります。
選択肢の消泡成分で消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すことを目的として配合される成分はジメチルポリシロキサン(別名ジメチコン)のため誤りです
d正しい
問35 整腸薬、止瀉薬、瀉下薬とその有効成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 整腸薬、止瀉薬では、医薬部外品として製造販売されている製品はない。
b 木もくクレオソートは、細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として用いられることがある。
c センナは、腸管内で水分を吸収して腸内容物に浸透し、糞ふん便のかさを増やすとともに、糞ふん便を柔らかくすることを目的として用いられる。
d ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸では分解されないが、大腸に生息する腸内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用を示すようになる。
a b c d
1 正 正 誤 正 2 正 正 誤 誤 3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤
正解:4
a誤り
医薬部外品として製造販売されている製品もあります。それらは人体に対する作用が緩和なもので、配合できる成分やその上限量が定められています。また、効能・効果の範囲も限定されてますが、 医薬部外品として販売されてる整腸薬、止瀉薬もあるため誤りです
b正しい
c誤り
選択肢cはセンナでなくカルメロースナトリウムの効果を言ってるため誤りです
センナは大腸を刺激して排便を促すことを目的として瀉下薬に配合されてる場合があります。
その他センナの知識
センナ(マメ科のチンネベリセンナ又はアレキサンドリアセンナの小葉を基原とする生薬)
センナ及びセンノシドが配合された瀉下薬については、妊婦又は妊娠していると思われる女性では、使用を避けるべきとされています
d正しい
問36 胃腸鎮痛鎮痙けい薬の有効成分に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、2箇所の( b )内は、いずれも同じ字句が入る。
胃腸鎮痛鎮痙けい薬に配合される抗コリン成分としては、( a )がある。抗コリン作用を示すアルカロイドを豊富に含む生薬成分として( b )が用いられることも多い。ただし、( b )の使用期間中は、授乳を避ける必要がある。
1a ブチルスコポラミン臭化物
b エンゴサク
2 aブチルスコポラミン臭化物
bロートエキス
3a パパベリン塩酸塩
bエンゴサク
4 aパパベリン塩酸塩
bロートエキス
5a アミノ安息香酸エチル
bエンゴサク
正解:2
パパべリン塩酸塩は消化管の平滑筋に直接働いて胃腸の痙けい攣れんを鎮める作用がある。抗コリン成分ではない。抗コリン成分と異なり胃液分泌を抑える作用は見出されない。 抗コリン成分と異なり自律神経系を介した作用ではないが、眼圧を上昇させる作用を示すことが知られる。緑内障の診断を受けた人では、症状の悪化を招くおそれがあり。
エンゴサクはケシ科のエンゴサクの塊茎です
鎮痛鎮痙けい作用を期待して配合されることがあります
アミノ安息香酸エチルは局所麻酔成分です。
消化管の粘膜及び平滑筋に対する麻酔作用による鎮痛鎮痙けいの効果を期待して、配合されることがあります
アミノ安息香酸エチルについては、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用は避ける必要があります
問37 浣腸薬における注入剤の用法等に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 注入する薬液は、冷やしておくと不快感を生じることが少ない。
b 薬液を注入した後は、長く排便を我慢すると薬液により直腸粘膜が損傷するので、すぐに排便を試みる。
c 半量を使用する用法がある場合は、残量を再利用すると感染のおそれがあるので使用後は廃棄する。
d グリセリンは、浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激し、排便を促す効果を期待して用いられる。
a b c d
1 正 正 誤 誤 2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 誤 4 正 誤 正 誤 5 誤 誤 正 正
正解:5
問38 駆虫薬とその有効成分に関する記述について、正しいものはどれか。
1 一般用医薬品の駆虫薬が対象とする寄生虫は、蟯(ぎょう)虫、回虫、条虫いわゆるサナダ虫など)である
2 駆虫薬は、一般的に、一度に複数の種類を併用し、駆虫効果を高めて使用する
3 ピペラジンリン酸塩は、赤~赤褐色の成分で、尿や糞便が赤く着色することがある
4 サントニンは、虫体を糞便糞便が赤く着色するとともに排出させることを目的として用いられる
正解:4
1誤り
一般用医薬品の駆虫薬が対象とする寄生虫は
回虫と蟯虫です。
条虫(いわゆるサナダ虫など)や吸虫、
などのを目的とする一般用医薬品はないため誤り。
これらについては、医療機関を受診して診療を受けるなどの対応が必要です
2誤り
駆虫薬は、一度に多く服用しても駆虫効果が高まることはなく、かえって副作用が現れやすくなるため誤りです。定められた1日の服用回数や服用期間を守って適正に使用されることが重要です
同様に、複数の駆虫薬を併用しても駆虫効果が高まることはなく、副作用が現れやすくなり、組合せによってはかえって駆虫作用が減弱することもあります
3誤り選択肢3はパモ酸ピルビニウムの説明をしているため誤りです
蟯ぎょう虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用を示すとされてます。 赤~赤褐色の成分で、尿や糞ふん便が赤く着色することがある。水に溶けにくいため消化管からの吸収は少ないとされているが、ヒマシ油との併用は避ける必要があるとされてます。
ピペラジンリン酸塩について
ピペラジンリン酸塩 はアセチルコリン伝達を妨げて、回虫及び蟯ぎょう虫の運動筋を麻痺ひさせる作用を示し、虫体を排便とともに排出させることを目的として用いられる。副作用として痙攣、倦怠感、眠気、食欲不振、下痢、便秘等が現れることがある。痙攣症状のある人、貧血、著しい栄養障害の診断を受けた人では、それらの症状の悪化を招くおそれがあるため、また、肝臓病、腎臓病の診断を受けた人では、吸収されて循環血液中に移行したピペラジンが滞留して副作用を生じやすくなるおそれがあります
問39 強心薬とその有効成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。 a ロクジョウは、強心作用のほか、強壮、血行促進等の作用があるとされる。
b センソが配合された内服固形製剤は、口中でよく噛かんで服用することとされている。
c ゴオウは、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を静める等の作用があるとされる。
d センソは、1日用量中のセンソが10mgを超える場合には劇薬に指定されており、一般用医薬品では、10mg以下となるよう用法・用量が定められている。
a b c d
1 正 正 誤 誤 2 正 誤 正 正 3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 正 誤 5 誤 誤 正 正
正解:4
a正しい
b誤り
センソは口中で噛かみ砕くと舌等が麻痺ひすることがあるため、噛かまずに服用することとされているため誤りです
センソはヒキガエル科のシナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬で、微量で強い強心作用を示すため強心薬に廃合されることがあります。
c正しい
d誤り
1日用量中センソ5mgを超えて含有する医薬品は劇薬に指定されている。一般用医薬品では、1日用量が5mg以下となるよう用法・用量が定められています。
問40 コレステロール及び高コレステロール改善薬に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか
aコレステロールの産生及び代謝は、主として膵臓で行われる。
bビタミンEは、コレステロールからの過酸化脂質の生成を抑えるほか、末梢血管における血行を促進する作用があるとされる。
c大豆油不鹸化物(ソイステロール)には、腸管におけるコレステロールの吸収を抑える働きがあるとされる。
d血液中のHDLが多く、LDLが少ないと、コレステロールの運搬が末梢組織側に偏ってその蓄積を招き、心臓病や肥満、動脈硬化症等の生活習慣病につながる危険性が高くなる。
1(a、b)2(a、d)3(b、c)
4(c、d)
正解:3
a誤り
コレステロールの産生及び代謝は、主として肝臓で行われるため誤りです
b正しい
c正しい
d誤り
血液中のLDLが多く、HDLが少ないと、コレステロールの運搬が末梢組織側に偏ってその蓄積を招き、心臓病や肥満、動脈硬化症等の生活習慣病につながる危険性が高くなります。
LDLとHDLの用語が逆なため誤りです
その他知識
低密度リポタンパク質(LDL)は、コレステロールを肝臓から末梢組織へと運ぶリポタンパク質です。
高密度リポタンパク質(HDL)は、末梢組織のコレステロールを取り込んで肝臓へと運ぶリポタンパク質です
*入念に調べまた試験作成の手引や医薬品医療機器総合機構の情報等を参照に解説してますが大変申し訳ございませんが自己責任でこの教材の利用をお願いいたします。
元ドラックストア登録販売者のシロハチ登販総合チャンネルのシロハチの経歴。
ドラックストア経験は7年。医薬品登録販売者試験は114点で合格。登録販売者として6年以上経験。現在、医薬品登録販売者なりたいパートさん、フリーターさん、主婦の方々のサポートが企業側で足りないと思い過去問解説を決意。働きながら過去問解説している。