ライタースクール卒業後、SEO記事を中心にフリーライターとして活動しています。 ライターの活動記録も兼ねて、webライターとしての学びを書いていきたいと思います。

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最近の記事

リブリオエッセイ「好奇心は創造の種」

高校生のとき、美術の資料集に男性便器の写真がデンと載っていて「なんじゃこりゃ?」と思ったのを覚えている。残念ながら、当時の私はそれ以上深く考えなかった。 それが初の現代アートとされる『泉』(1917年)の写真であり、現代アートが「美しさにこだわらない」とは最近知ったことだ。作品が発表された当時、マルセル・デュシャンによって『泉(実物の男性便器)』を持ち込まれ、美術展の開催者が困惑したのも無理はない。 現代アートが目指すのは、鑑賞する人に新しい視点を示し、驚きや発見、共感を

    • ビブリオエッセイ「コンプレックスも開き直れば武器になる」

      小さい頃、私は「変わった子」と言われて育った。自分では当たり前のことをしているつもりなのに、なぜか他の人と発想や行動がずれてしまう。理由が分からなかった。逆に、周りの考え方は私にとって予想の斜め上。驚かされてばかりいた。 例えば、小学生の私は議論好きだった。相手をたたきのめしたいとか説得したいとかではない。ただ「本当のこと」が知りたかった。自分と全く違う考え方に出会うと、根掘り葉掘り聞きたがる。口癖は「なぜ?」「どうして?」。 ディスカッション(discussion)は、

      • 「人生の秋、そろそろ主人公になってみませんか?」

        「好きに生きる」という考えをわがままと批判する人もいれば、自分を優先することに罪悪感を抱く人もいる。でも本当は、自分らしく生きた方が、周りのためにもなるんじゃないだろうか。 人生には春もあれば秋もあり、思春期になぞらえた「思秋期」という言葉がある。主に40~50代を指し、この時期には心理的危機が起きやすいという。 中年期は、働き盛りと呼ばれる一方で失うものも多い。 体力や知力(特に記憶力!)は下降線をたどり、若いつもりでも、今までのような無理はきかなくなってくる。 子ど

        • リブリオエッセイ「WEBライターの仕事はなくなるのか?」

          『成功する複業』(後藤勇人、 ‎ ‎ アルソス)に寄せて 今、ライター業界に嵐が吹き荒れようとしている。2022年11月に公開された「ChatGPT」をはじめ、AI(人工知能)の急成長によって誰でも簡単に、それなりの文章を手に入れられる時代になった。 ChatGPT(OpenAI社)とは、音声や文章で指示を出すと、主にテキスト生成によって回答する対話型AIサービスだ。その後、精度の上がった新モデルが次々登場し、まるで人間が書いたような文章が作成できるようになってきた。画像

        • リブリオエッセイ「好奇心は創造の種」

        • ビブリオエッセイ「コンプレックスも開き直れば武器になる」

        • 「人生の秋、そろそろ主人公になってみませんか?」

        • リブリオエッセイ「WEBライターの仕事はなくなるのか?」

          リブリオエッセイ「魔法の呪文は『ダメもと』」

          『ハイパフォーマー思考』( 増子 裕介著・増村 岳史著、ディスカヴァー・トゥエンティワン )に寄せて 私がライタースクールに通っていたとき、先生方から口を酸っぱくして言われたことの一つは、「ダメもと精神を持て」だった。ダメもと精神とは「ダメでもともと、とにかくやってみよう」というチャレンジ精神を指す。 そのスクールには「イベント」と呼ばれる、ちょっと変わった宿題があった。週に1回、今までやったことのない、わくわくするような企画を立てる。そして実行した体験記を1000~20

          リブリオエッセイ「魔法の呪文は『ダメもと』」

          リブリオエッセイ「天才とカナリア」

          『世界をアップデートする方法 哲学・思想の学び方』(篠原 信著、 ‎ ‎ 集英社インターナショナル)に寄せて 以前、E.クレッチュマーの「天才の心理学」(岩波文庫)を読んだことがある。たぶん、天才という華々しいイメージに惹かれて選んだのだと思う。 クレッチュマーは精神科医で、天才がどのような生物学的条件で生まれるのか、解明したかったらしい。天才と呼ばれる人々の体型や、性格を表すエピソード、病歴、家族の情報などを集めて傾向を調べた。 ルソーやディーゼル、ニーチェ、ゴッホな

          リブリオエッセイ「天才とカナリア」

          文章練習 エッセイ「死を想い、今日の花を摘む」

          『猫鳴り』(沼田 まほかる著、 ‎ 双葉文庫)に寄せて 10代の頃は、今よりも死のイメージが身近だった。死という人生のゴールにどう歩いていくかが、その人の生き方を決めるのだと思っていた。 自由が極度に制限された家庭環境も影響していただろう。辛いことがあっても、生きている限りは、自分の置かれた状況にどう向き合うか選ぶ最後の自由が残されているからだ。 私にとって死を意識することは「これで悔いなく死ねるか?」という自問であり、「まだ自分にはできることがある」という希望でもあっ

          文章練習 エッセイ「死を想い、今日の花を摘む」

          文章練習 エッセイ「受け継がれるもの」

          『先祖探偵』(新川帆立著、角川春樹事務所)に寄せて 祖父が亡くなった後、介護していた母が 「最後にいろいろ話が聞けてよかった」 ポツリとこぼした。 母が子どもの頃は、祖父とほとんど会話がなかったそうだ。祖父は病弱で、仕事を続けるためにも、まず自分の健康維持を重視していた。 例えば、他の家族が何をしていようと、一人でさっさと食事を済ませてしまう。口を開くとしても事務的な台詞が一言二言で、食べ終わればすぐに部屋にこもる。祖父が部屋にいるときは、誰も声を掛けてはいけない不文律

          文章練習 エッセイ「受け継がれるもの」

          文章練習 エッセイ「好きの力は世界を広げる」

          『7日間で英語がペラペラになる カタカナ英会話』(甲斐 ナオミ著、 ‎Gakken)に寄せて 「カタカナ表記されたネイティブ発音で、カッコいい英語を身に付けよう!そうすればモチベーションも下がらず、どんどん英語を学んでいける」というカタカナ英語の本を読んで、最近観たインド映画『RRR』を思い出した。 『RRR』は日本で2022年10月に公開され、1年間で約24億円の興行収入を達成したヒット作だ。舞台となるインドの1920年は、イギリス植民地時代の中でも特に弾圧が激しかった

          文章練習 エッセイ「好きの力は世界を広げる」

          文章練習 エッセイ「客観は『正解』にたどり着けるのか?」

          『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(八木龍平著、サンマーク出版)に寄せて 私は、無意識に感情より思考が先立つ性格で、問題解決や実験が好きだ。10代の頃は、たいていの物事には正解があると素朴に信じていた。客観的な考え方を積み重ねていけば、事実を正しく理解し、公平な判断ができると思っていた時期もある。 そして客観に傾倒しすぎた結果、「コーヒーと紅茶、どっちが飲みたい?」と母に聞かれても答えられなくなった。 (家にあるコーヒーと紅茶のストックは同じぐらい、1杯分の値段

          文章練習 エッセイ「客観は『正解』にたどり着けるのか?」

          文章トレーニング~想像させる~ お題「フライト」

          『WorkWrite』で教わった文章表現トレーニング<イメージの描写>を自主トレ中です。 ルール  ・写真を文章で表現する。ストーリー調、比喩・対比表現、記事形式なんでもあり。 ・制限時間 10分 効果 ・発想力と描写力を鍛える ・イメージを読者と共有できるようになる。 お題:「フライト」2022.1.31白鳥が空へ羽ばたき始めた。重い体を飛ばせるには長い助走が要る。激しい音と水しぶきを上げながら水面を蹴り、必死に翼をばたつかせる。向かい風に向かって首を伸ばし、ただ前だけ

          文章トレーニング~想像させる~ お題「フライト」

          文章トレーニング~想像させる~ お題「バラ」

          『WorkWrite』で教わった文章表現トレーニング<イメージの描写>を自主トレ中です。 ルール  ・写真を文章で表現する。ストーリー調、比喩・対比表現、記事形式なんでもあり。 ・制限時間 10分 効果 ・発想力と描写力を鍛える ・イメージを読者と共有できるようになる。 お題:「バラ」2022.1.30一本のバラをそっと持つ手には深い思いがこもっていた。 「この子は気難しくて、ここまで育てるのは大変だったわ」 ワインレッドのコートを着た彼女は、そう言って嬉しそうに苦労を語

          文章トレーニング~想像させる~ お題「バラ」

          文章トレーニング~想像させる~ お題「父娘」

          『WorkWrite』で教わった文章表現トレーニング<イメージの描写>を自主トレ中です。 ルール  ・写真を文章で表現する。ストーリー調、比喩・対比表現、記事形式なんでもあり。 ・制限時間 10分 効果 ・発想力と描写力を鍛える ・イメージを読者と共有できるようになる。 お題:「父娘」2022.1.27今日は公園でパパとしゃぼん玉遊びするの。パパは優しいけど忙しくてあんまり遊んでくれないから、今日の公園行きはずっと前から楽しみにしてた。 しゃぼん玉を作るにはけっこうコツ

          文章トレーニング~想像させる~ お題「父娘」

          文章トレーニング~想像させる~ お題「水鏡」

          『WorkWrite』で教わった文章表現トレーニング<イメージの描写>を自主トレ中です。 ルール  ・写真を文章で表現する。ストーリー調、比喩・対比表現、記事形式なんでもあり。 ・制限時間 10分 効果 ・発想力と描写力を鍛える ・イメージを読者と共有できるようになる。 お題:「水鏡」2022.1.26地平線に日が沈む。最後の黄金色が遠く山際で輝き、雲をオレンジに染めていた。私の頭の上では陽の光も薄れ、急速に夜が迫っている。薄い藍色の空には影のようなちぎれ雲が浮かんでいた

          文章トレーニング~想像させる~ お題「水鏡」

          文章トレーニング~想像させる~ お題「椿」

          『WorkWrite』で教わった文章表現トレーニング<イメージの描写>を自主トレ中です。 ルール  ・写真を文章で表現する。ストーリー調、比喩・対比表現、記事形式なんでもあり。 ・制限時間 10分 効果 ・発想力と描写力を鍛える ・イメージを読者と共有できるようになる。 お題:「椿」2022.1.24雪の中、椿の赤い花が咲いていた。多くの植物が枯れる季節に、つやつやとした緑の葉や点々と赤い花は人目を引く。花が丸ごと落ちる散り様が、首の落ちるようで不吉だというけれど、寒さに

          文章トレーニング~想像させる~ お題「椿」

          文章トレーニング~想像させる~ お題「のどか」

          『WorkWrite』で教わった文章表現トレーニング<イメージの描写>を自主トレ中です。 ルール  ・写真を文章で表現する。ストーリー調、比喩・対比表現、記事形式なんでもあり。 ・制限時間 10分 効果 ・発想力と描写力を鍛える ・イメージを読者と共有できるようになる。 お題:「のどか」2022.1.23見上げるような大木が何本も並んで天然のドームを作っていた。一番下の太い枝は10m以上あり、巨人が長い腕を伸ばしたかのように頭上に覆いかぶさって、枝の先は地面に届きそうだ。

          文章トレーニング~想像させる~ お題「のどか」