【マスターデュエル】 粛声の展開ルートを模索します(※全19通り)
前言実行。【粛声】を組みました。しらつちです。
やはり展開ルートを探りながらデッキの理解度を深めていく作業は楽しく、久々にマスターデュエルをプレイしていることも相まって、寝不足の日々を送るほどに熱狂しております。ありがとう粛声。
ただこのデッキを組むにあたり、資産が消し飛んだのは痛い誤算でした。UR0枚からの次回UR1枚のみという流れが連続しまして、砂を噛むような思いでパックを剥くことになります…。
思えば『マスターデュエル』リリース直後にも、儀式テーマには苦しめられました…。【竜輝巧】を組むべく100パックほど剥いていったのですが、欲しいURがわずか3枚しか獲得できず、泣く泣く妥協構築でランクマッチに挑んだのですよね…。
2度あることは…とも言いますし、将来また儀式テーマに惹かれた際には恐いものがあります。
そんな苦い思いもいざ知らず。今回は【粛声】の展開ルートを確認していくべく、1枚初動ないし2枚初動の動きをまとめました。
実装がおよそ2ヶ月前ということもあり今更な話ではありますが、私自身は新鮮な気持ちで展開ルートを模索することができ、気づけば10000字越えのメモ書きが誕生していました。
【粛声】は人気テーマゆえ、過去にも今にも、様々なプレイヤーの方が情報をまとめております。私も一時期はそうした情報を読み漁っていました。そしてその知識が今になって活きてきたのは喜ばしい限りです。
記事を書いているとわかるのですが、展開ルートを考え、実際にそれが成立するかを確かめ、それをわかりやすくまとめるという作業は当たり前に大変です。
私は雑にソロモードで済ませているからまだ救われますが、OCG大会やMDにおいてDCを本気で走っている方々は、比にならないほどの研究を重ねているに違いありません。そうした情報を惜しげもなく公開してくれるとあれば、「ありがとうございます」の一言しか出てきません。情報発信してくださる皆々様、本当にありがとうございます。
さてそうした背景から鑑みるに、当記事は既知の情報がほとんどでしょう。そもそも【粛声】は展開ルートが易しいテーマなので、あえてまとめる必要はないのかもしれません。それでも展開ルートにかこつけて、色々と考察を飛ばすことはできますし、そうした考えが少しでも参考になれば幸いです。
〇ロー
場:ローガーディアン ロー 結界
墓地:祈り
手札:ロー
※1妨害しかありませんが、見た目以上に突破困難な盤面となっています。
・攻撃力4100&無効破壊(ローガーディアン)
・対象耐性&攻撃誘導(結界)
・疑似的な効果耐性(祈り)
ローガーディアンを盾にしつつ、ローや結界でアドバンテージを取り続ける。これが【粛声】の基本戦術なのでしょう。
※相手ターンの墓穴をケアしない場合は、さらに盤面を伸ばせます。手札がよほど悪い場合のみ検討しましょう。
ダイナモンド展開
威光による妨害例
※ちなみに墓穴を打つ場合は、ローに打つことをお勧めします。ローをロスしたガーディアンは蘇生されても怖くありません。もはやただのバニラですし、戦闘破壊すれば祈りの墓地効果も使えません。
一方でローガーディアン蘇生を阻止してしまうと、盤面が空いてγを飛ばされる可能性が生じてしまいます。墓穴を消費することでGが通されやすくなりますし、その際に後引きγで泣かされないよう、墓穴対象は慎重に判断しましょう。
〇神巫
※ヒエラルキアを素引きした場合は、虹光を落として儀式カードをサーチします。この手の出張ギミックは素引きが許容できないことも多いのですが、神巫ギミックにはそれがありません。素晴らしい。
※ヒエラルキアを起動せずにローガーディアンを儀式召喚できる場合は、あえてヒエラルキア①を使わない択も取れます。その場合はGのドローを2枚に抑えられます。(ローガーディアン儀式召喚、ローSS)
※神巫は実質ローとして扱えるため、当記事では以降、取り扱わないものとします。
〇結界
場:リンクリボー 結界 祝福
手札:ロー
※1枚初動に見えて1枚初動ではないという…。仕方がないので結界&ローを揃えておき、次ターンを迎えられるようにお祈りエンドします。
〇天底
場:大神祇官(光属性・星8)
手札:2ドロー1ディス 任意の儀式カード
※すべて通れば強金以上にアドバンテージを稼げる最強カード。2枚引いて初動札を引き込み、足りないパーツも虹光③で持ってこれます。なお大神祇官を素引きした場合も、儀式召喚の弾にすれば天底で拾えます。
※天底のデメリットも一応確認しておきましょうか。まずは強金や金謙との相性が悪いことを挙げられます。フェリジットの手札交換はともかく、ガルーラのドローが入らないのは痛手です。強金に関しては、そもそも落としたいカードがコストで消し飛ぶ可能性があります。
第2にG受けが悪くなります。大神祇官SSの分だけ相手にドローを許してしまうので…。場合によっては大神祇官を手札に温存しておき、単にリリース要因として活躍させましょう。
第3の理由は相手依存になりますが、EX墓地送りを逆利用される可能性があります。【粛声】ミラーや【烙印】対面はもちろん、【ティアラメンツ】にキトカロスを落とされると地獄が始まります。
他にもEXが封じられて後攻を闘いづらくなる欠点をあげられますが、これは天底でヌトスを落として後攻を捲りやすくなる利点と相殺できるように思えます。EX枠を圧迫する問題も【粛声】では気になりませんし、デメリットとしては弱いかもしれません。
なんにせよ準制限に恥じないパワーカードであると同時に、扱いを間違えるととんでもない負債が生じるカードであると認識しておきたいですね。
〇ロー+サフィラ
場:ローガーディアン ロー 結界 祝福
墓地:祈り
手札:サウラヴィス サフィラ
相手ターンでの動き
※ただでさえ突破しづらい結界ローガーディアンを、サウラヴィスでさらに守れます。ズルい。突破される可能性をかなり減らせるので、積極的に「手札サウラヴィス+場に祝福」を狙いましょう。
〇ロー+サフィラ(G警戒)
場:ローガーディアン ロー ロー 結界
墓地:祈り
手札:ロー
※妨害数は減りますが、Gを投げられても1ドローに抑えられます。とはいえ投げられるかわからないGに怯え、しかもたった1ドローを嫌って盤面を弱体化させるというのは、本末転倒な気がします…。この展開ルートはよほど手札が強いときにしか出番がなさそうですね。
※Gを投げられなかった場合は、素直にローをリリースしてローガーディアンを出しましょう。手札にサウラヴィスを残せてお得です。
※「ロー+星7」でも似たようなルートを通れます。サフィラ①でローガーディアンをサーチして、そのまま星7リリースで出せばOKです。
〇ロー+サフィラ(うらら貫通)
パターン①
パターン②
※パータン②では墓地に祈りを用意できなくなりますが、やはりうららは貫通できます。
※神巫スタートの場合はうららが刺さります…。なのでサフィラから先打ちして、うららを誘う必要が出てきます。
〇ロー+サフィラ(無限泡影ケア)
場:ローガーディアン ロー 結界 威光
墓地:祈り
※ロー召喚に無限泡影を打たれると、ロー②のコスト肩代わり効果も無効にされてしまいます。つまり儀式召喚のコストを払えなくなります…。うららはどう転んでも貫通できますし、無限泡影のほうを警戒すべきでしょう。
※盤面にモンスターがいない状態でサフィラ②を起動するので、ビーステッドにサフィラを奪われる心配もありません。また、無限泡影を打たれない前提になりますが、ローガーディアンでローをサーチして召喚すれば、ロー③にビーステッドを当てられても無効破壊を使えるようになります。
※諸々を考慮すると、「ロー+サフィラ」の組み合わせでは、やはりサフィラを先打ちするのが良さそうです。
〇ロー+下準備
※「ロー+サフィラ」とほぼ同じなので割愛。強いて言うならば、下準備を先打ちしてうららを誘いましょう。サフィラ①が通りやすくなり、祈り(墓地)の分だけアドバンテージを伸ばせます。
〇ロー+結界
場:ローガーディアン ロー 結界 祝福
墓地:祈り
手札:サウラヴィス サフィラ
※「ロー+サフィラ」と最終盤面が同じとなります。展開の順番が違うだけで、基本的には「ローガーディアン+ロー+結界」を目指し、余裕があれば「手札サウラヴィス+祝福」も達成できるように動いていきます。
〇ロー+祝福
※「ロー+結界」とほぼ同じなので割愛。展開の順番が変わるだけです。
〇ロー+威光
※「ロー+結界」とほぼ同じなので割愛。祝福の代わりに威光を伏せます。
〇サフィラ+結界
※「ロー+結界」とほぼ同じなので割愛。サフィラ①から入り、うららを受けてもロー召喚につなげられるようにだけ意識します。
〇下準備+結界
※「ロー+結界」とほぼ同じ内容なので割愛。ローガーディアン①でサフィラをサーチしてくれば、サフィラを墓地に残しつつサウラヴィスにもアクセスできます。
〇サフィラ+下準備(威光)
下準備①⇒祈りを手札&ローガーディアン手札
サフィラ①⇒サフィラ捨てる⇒祈りを墓地&サウラヴィス手札
サフィラ②⇒サフィラ墓地除外⇒サウラヴィスをリリース&ガーディアン儀式召喚
ローガーディアン①⇒ロー手札
ロー召喚⇒結界を置く
結界②⇒威光を手札
威光を伏せる
ローガーディアン+ロー⇒ダイナモンド
場:ダイナモンド 結界 威光
墓地:祈り ローガーディアン ロー サウラヴィス
手札:祈り
相手ターンでの動き
※永続3種を揃えながら3妨害。威光で1妨害を構えておくと、墓穴のリスク少しを抑えられます。
ちなみに相手目線、墓穴をダイナモンドもしくはローガーディアンに当ててしまうと、サウラヴィスが出たタイミングでロー蘇生を許してしまいます。
そのまま祝福を置かれるとサウラヴィスをおかわりされて突破困難になるので、脳死で墓穴を打たないように注意しましょう…。
〇サフィラ+下準備(祝福)
場:ローガーディアン ロー 結界 祝福
墓地:祈り 祈り サフィラ
手札:ローガーディアン
※相手ターンにローをリリースしてローガーディアン2枚目を出し、そのままロー蘇生からの威光置きを狙うルートです。ローガーディアンの無効効果を使用してから儀式召喚すれば、墓穴のリスクも最小限に抑えられます。
※本来であればサウラヴィスを手札に抱えておきたいのですが、残念なことに祝福①ではサウラヴィスを墓地回収できません…。なのでサフィラ①でローガーディアン2枚目をサーチしておかなければ、相手ターンに儀式召喚できなくなります。脳死でサウラヴィスを持ってくるのは止めましょう。
※ローガーディアン①で賢聖サウラヴィスをサーチしてくる択もあります。墓地に祈りと下準備が落ちているので、そのまま盤面に置いておけます(ただし祈りが墓地から消えます)。下準備に限らず、魔法を1枚でも使用した場合は、賢聖サウラヴィスを出しておく選択肢も頭に浮かべましょう。
〇サフィラ+星7
場:ローガーディアン ロー 結界 威光
墓地:祈り
※星7以上のモンスターであれば儀式召喚のコストにできます。これを利用すればニビル(星11)を3投したり、【クシャトリラ】(星7テーマ)と混ぜてみたり、構築にも幅を出せそうです。
〇下準備+星7(光属性)
※「サフィラ+星7」とほぼ同じなので割愛。ただし下準備スタートの場合は、星7モンスターが光属性でなければなりません。サフィラ②ではなく祈り①で儀式召喚することになり、素材にも制約がかかるためです。
サフィラ②も祝福②もリリース素材に属性縛りはないのですが、なぜか祈り①だけは縛りがあります。ローガーディアンが粛声”モンスター”しかサーチできなかったり、結界でサウラヴィスをサーチできなかったり、【粛声】は妙にちぐはぐな点が見受けられますね…。古いカードをリメイクした弊害が出ているのでしょうか?
〇サフィラ+威光
場:威光
墓地:祈り サフィラ
手札:サウラヴィス
相手ターンでの動き
※結界がないとローを戦闘破壊されてローガーディアンがバニラ化するので、単体でも仕事してくれるサウラヴィスを優先します。ちなみに祝福②で出した儀式モンスターには戦闘耐性が付くので、サウラヴィスを殴って処理することはできません。
※ローを出すと間に合わない場合は、威光①Aで賢聖サウラヴィスを出します。手札サウラヴィス①で守りつつサウラヴィスSSまでこぎつけられるので、妨害を用意しやすくなります。
〇結界+ローガーディアン(ガードナー)
場:セキュアガードナー ローガーディアン ロー 結界 祝福
墓地:祈り サフィラ
手札:サウラヴィス
※結界1枚だけでは儀式召喚にたどり着けませんでしたが、儀式モンスターも合わせ引きしていると展開できるようになります。
※セキュアガードナーは光属性なので、地味に結界で守ることができます。1000打点と引き換えにEXゾーンを占領するという、迷惑極まりない存在ではありますがね…。
〇結界+ローガーディアン(威光)
場:ローガーディアン ロー 結界 威光
墓地:祈り
手札:ロー
※忘れがちですが、威光①Aは墓地だけでなく手札の儀式カードを戻しても発動できます。つまり「結界+サウラヴィス」や「結界+祈り」でも動けるということ。素晴らしい事故回避ですね。
※そうなるとセキュアガードナーには、「結界+威光」を合わせ引きした時にしかお鉢が回ってきません。そう考えると要らない子かもしれませんね。一応、ロー1枚を1000打点に変換できるという強味はありますが…。
※と思ったのですが、セキュアガードナーにも強味がありました。結界にうららを打たれなければ、そのままうららを打つタイミングを与えずにローガーディアンを着地させられるという強味です。
結界②で相手のラグがあり、ロー①で相手のラグがない場合は相手がうららを抱えていると予想できますから、その場合はセキュアガードナー展開を選ぶのが丸そうです。
〇結界+威光
〇相手ターンでの動き
※結界②でローをサーチしたいところですが、それをすると墓地に儀式カードが用意できません。つまり威光①Aの発動条件を満たせなくなり、0妨害になってしまいます。ここはグッと我慢してサフィラをサーチしましょう。
〇結界+祝福+モンスター
場:サウラヴィス 結界 祝福
墓地:祈り サフィラ
※サフィラは星6なので、1枚だけではリリース要因になれません…。不要なモンスターと一緒にリリースして、無理やり儀式召喚することになります。
〇祝福+G
場:祝福
手札:G
〇相手ターンでの動き
※これは極端な例ですが、Gで足りないパーツを引いて、祝福②でそのまま儀式召喚という流れは起こり得ます。盛大に手札事故を起こしてもGを信じましょう。
〇祝福+サウラヴィス+γ
場:祝福
手札:サウラヴィス γ
〇相手ターンでの動き
※「γ+ドライバー=星8」となり、妨害後は儀式召喚のリリース要因としても活躍してくれます。自分ターンにγが決まった際も、そのままΩやエルフにつなげるのか、あるいは儀式素材にするのかを考えましょう。
オマケ ~採用候補ギミック~
〇マグナムート
・相手の墓地利用を妨げる
・2500打点で殴る or なにか素材にする
・サウラヴィス or 儀式オッドアイズ をサーチする
3つも仕事をこなしてくれる働き者のドラゴンです。なお祝福①で除外状態の粛声モンスターも回収できることを考えれば、自分の粛声モンスターをコストにしてマグナムートを降臨させても痛くありません。腐りづらいので文句なしの採用候補となります。
〇【クシャトリラ】
【粛声】はEXの依存度が低いので、バースではなくパーピヤスを採用する択も取れます。フェンリル4枚体制はさすがに強そうに見えますが、どうなのでしょうか。
ユニコーンから入った場合は、パーピヤスでうららをもらえる点もズルいですね。通った場合はフェンリルを妨害として構えれば良いだけですし、出張ギミックとしてはかなり高品質です。
ただ【粛声】は思ったよりも自由枠が狭いので、5枠とはいえ枠を捻出するのは大変です…。手前ギミックだけでは手数が足りないので、後攻は手札誘発に頼りたくもあり、そうなると自由枠はさらに狭まります。
【粛声】は構造上、混ぜ物がしづらいテーマなのかもしれません…。
〇儀式関連
《儀式の準備》は条件次第でアドバンテージを稼げるカードです。サフィラとの組み合わせがわかりやすいでしょうか。任意の儀式モンスターをサーチしつつ、サフィラで落とした祈りも墓地回収できます。
とはいえこれは理想的な話でしかなく、実践上はサウラヴィスを持ってきて無限泡影をケアするくらいが関の山にも思えます。儀式モンスターは手札に1枚あれば事足りるので、むしろモンスター過多になりそうですし…。
評価しづらいカードには違いありません。
その点、《おろかな重葬》は虹光を経由して儀式モンスターor儀式魔法を選択してサーチできます。サフィラ②をビーステッドで飛ばされて困ったときなどに活躍しそうではあります。
後攻時もヌトスを落として妨害を踏めますし、腐る場面は少なそうです。
ただ重葬はあまりにも制約が重たいので、気軽に採用できるカードではありません。魔法・罠をセットできない、つまり無限泡影や墓穴を腐らせてしまうので、構築にも多大な影響が出てしまいます。
重葬1枚のためにそこまでリスクを負うことはできませんから、採用自体が現実的ではありません…。
《祝福の教会》はどうでしょうか。手札コストを要するものの、不要な魔法カードが足りない儀式カードに化けるのは悪くありません。捨てた魔法カードをコストにすれば、そのままロー蘇生も狙えます。
とはいえ【粛声】は手札が不足しがちなテーマなので、2枚消費で1枚のカードをサーチするのは厳しいものがあります。それがローやサフィラであれば話は変わってきますが、1枚では何も仕事できない儀式カードをサーチするとなると、苦いものがこみ上げます…。
あとうららを打たれると問答無用で死にます。
さらに言えばローは自己蘇生できるので、わざわざこのカードで蘇生させる必要がありません。考えれば考えるほど苦しくなりますね…。
どれもおもしろいカードではありますが、儀式サポートカードはどうにも癖が強くていけません。テーマで見ても【竜輝巧】は制約でローを蘇生できなくなるという致命的な欠点を抱えていますし、【魔神儀】もタリスマンドラ(星6)が中心となっている以上、【粛声】とはレベルがかみ合いません。
下準備や天底があまりにも強いので、それら基準で考えると儀式サポートカードはどれもイマイチに見えてきます。
というよりも【粛声】が単体で完成されすぎているのでしょう。実際に回してみて感じたのですが、テーマカードがそれぞれ相互サーチしながらリソース回復までこなしてくれるので、テーマ外のサポートがいっさい必要ないのですよね。
ただ初動率だけは不安があるので、神巫ギミックや下準備はもはや必須パーツになっていますし、それ以外にも壺や天底を頼りたくなります。ローやサフィラにアクセスできるカードがもう少し増えると良いのですが…。
〇初動確保
「ロー+サフィラ」初動があらゆる誘発を貫通できることから察するに、【粛声】はこの2枚に依存しているテーマであるように思えます。
特にローはローガーディアンと結界を支える重要なカードですから、初手に握っておきたいのが本音です。強金と金謙はわかりやすく素引きの確立を上げてくれますし、イムセティも1ドローしつつ自身は儀式素材となってくれる、という2つの仕事をこなしてくれます(壺との相性は最悪ですが)。
手札消費は激しくなるものの、141とスモワもローにアクセスできるカードです。サフィラや下準備と同時に引けているのであれば、それなりに仕事しそうではあります。
ただしコストを要求、それもモンスターに限定するだけあって、どちらも重たいカードではあるのですよね…。場合によっては墓穴や無限などの汎用魔法・罠は不採用となるかもしれません。
とはいえ実際に触ってみないことには判断が付きませんから、やはり実践で触り心地を確かめたいところです。
〇汎用リンク
雑に出しても仕事できるカード。
【粛声】は展開力に乏しいテーマなので、高リンクモンスターを出すことは期待できません。なので自然とリンク2あたりに目を向けることになります。パッと見ではトロイメア2種はもちろん、2300打点でライフカットを早めてくれるウイルスソードマンも役立ちそうに思えます。
他にもリンクリ&セキュリティからのニンギルスで2除去飛ばすなど、古き良きギミックが思い浮かびます。【粛声】のメインギミックを捨ててまでやることではない気もしますが、夢は広がるばかりです。
もっとも今はリトルナイトやティフォンで事足りるので、上述するような汎用リンクには頼りづらい現状があります…。この2枚に勝る汎用カードはありません。いっそダイナモンド、リトルナイト、ティフォンあたりを2~3枚ずつ積んで、強金事故を対策したほうが良いのかもしれません。
〇霊使い
素で出しやすいライナに加えて、アルミラージ経由で出せるヒータ、リンクリボー経由で出せるダルクも採用候補となります。
またヴェーラー3枚を積んでいる場合は、霊使い⇒セレーネ⇒アクセスの流れも期待できます。【粛声】は結界&祝福&祈り(墓地)で魔法3種を自然に揃えられますし、セレーネ条件を満たすことは容易です。
そこまでせずともローガーディアンだけで事足りている気はしますが、EXに高火力を仕込むことは悪くない選択のはず。あるいは積み性能が高いモンスターを対策すべく、サロスあたりを採用してみるのも良いでしょう。
〇条件付きリンク
【粛声】であれば容易に出せるカードです。ムーンとアザレアは貴重な除去持ちですが、基本的に1度しか除去を打てないのが勿体ないところですね。
除去モンスターはどうしてもリトルナイトと比べられてしまうので、見劣りしがちなのが辛くもあります。ムーンはスキドレを消せたり、アザレアはもつれた試合で出すと疑似的な戦闘耐性を得られたり、それぞれに強みはあるのですが…。
除去という意味ではエルフも注目株ですね。禁止カードにもっとも近いと思われるパワカなので、注目せざるを得ないと言ったほうが正しいかもしれません。
とはいえ【粛声】ではささやかな活躍しか期待されない、良カードに留まります。効果無効にされた神巫と適当なモンスターの2枚から作っておき、相手ターンに神巫蘇生からのヌトス落としで1除去を飛ばしましょう。
あるいは神巫でヒエラルキアを落として、ロー展開に向かうのも良さそうです。地味にγ+ドライバーの2枚からもエルフを出せますし、採用しておけば仕事をするような雰囲気は出ています。
変な星は打点要因としてリストに乗せました。ロー2枚をハイパースターに変換すれば1900打点、さらに横のローガーディアンにも500パンプが入るので、実質2400以上の打点として換算できます。
ローガーディアンは場だけでなく、墓地のローも参照して打点上昇するのが偉いですね。無効破壊は飛ばせなくなりますが、リーサルを取るテクニックとして覚えておきたいところです。なんならこの知識を覚えておくために変な星をリストに加えたまであります。
【粛声】であれば妨害持ちのミラデクも出ます。ただ、出るというだけで活躍までは厳しいかもしれません…。これを出すくらいならば「ローガーディアン+ロー」の盤面を維持したほうが制圧力は高いでしょうし、妨害効果に手札コストを要求してくるのも苦しくてしかたありません。
一応、②の儀式カード2枚回収を通せれば、不利盤面を覆えすキッカケになり得ます。相手依存の効果なので過信はできませんが、おもしろいカードではあります。
〇1エクシーズ
ロー2枚から出せます。ナイチン⇒ダウナード⇒アーゼウスで盤面解決しながら妨害を構える動きがわかりやすく強いですね。自分の永続も飛ばしてしまうので、使いどころには注意したいところではありますが…。
他にもリサイトの反射ダメージでキルを取りやすくしたり、ロビンで雑に2妨害を期待したり、相手次第では輝きそうなカードもあります。1エクシーズにはロクなカードがない中で、【LL】はどうにも有能なエクシーズ体が多いのですよね。
正直ここでもリトルナイトやティフォンの顔がチラつきますが、選択肢として頭には入れておきたいところです。
以上、【粛声】について長々と語らせていただきました。
【粛声】はミッドレンジ系ということもあり、展開ルート自体はさほど複雑ではありません。ただ相手が投げてくる手札誘発や墓穴など、裏目を読みながら展開していくことになるので、その場その場の舵取りが難しいデッキであるように感じました。試合数をこなして慣れる必要がありそうです。
なお妨害数自体は大したことがないため、「的確に妨害を切らないと突破される」という焦燥感も絶えず付きまとってきます。握っている手札誘発の枚数もかなり重要ですし、手札誘発に乏しい手札の場合は、墓穴を割り切ってダイナモンド展開へ向かうなどリスクを取らなければなりません。
プレイングが難しいのは確かですが、相手とのやり取りが楽しいデッキでもあるので、握っていて飽きる気配がありません。混ぜ物しづらい点だけが少し残念には思えますが、それは儀式テーマの宿命だと思い、粛々と受け入れるべきなのでしょう。
しばらくは採用札をいじり展開ルートを探り、安定して【粛声】の強みを出せるように頑張ります。