失敗屋vol.2 最大の...
運搬の仕事をしていた時の話です。
「あの日は風が強かった。」
当時31歳の失敗屋は品物の回収をしておりました。
在籍6ヶ月、新米でした。
昼食を社員食堂で済ませて、集荷へ向かった。
そこは森の中のにある大きな工場、
1週間前上司にレクチャーをしてもらっていた。
僕は、書いた自前のメモを片手に集荷作業をやる。主にフォークリフトでの積み込みだった。トラックは4トン車のオートマ。
慣れない作業ではあったものの
なんとか集荷先で荷物を積み終え、品物の重さを測るため、重量計へと車を動かした
すると、ものすごい音がした。
街の鉄工場で聴くような音、何かが折れたような音。
何かにあたった。
ウィングを開けっぱなしで走っていた。
頭上には鉄の柱があった。
強制的にブレーキがかかった。
手に感じる衝撃も凄かった。
慌ててドアを開けて振り返ると
ウィング部分がひしゃげていた。
言葉が出なかった。
呆然と立ち尽くす。
近くにいた担当者がなぜかニヤニヤしていたのを今でも覚えている。
しばらく僕は動けなかったが、その担当者に「どうしましょうか?」と声をかけられて、慌てて上司に電話をした。
現場に現れたのは上司と課長だった。
上司は顔を真っ赤にしていた。
課長は「あーあーやっちゃったねー」と言っていた。
「とにかくウィングをしめて帰ろう!」と課長さん。
曲がった車体を無理くりにしめて、帰社。
帰りは課長さんが運転してくれたんだった。
面接で僕を採用してくれた人だ。
会社に戻り、個室に入った。
僕は目が真っ赤になるまで
怒られた。
いやー!!これは失敗ですよね!!
自分史上最大級の失敗なのだと思います。
その後、予定されていた飲み会には行けなくなり、
数週間謝罪と反省を繰り返し、周りの人達はさーっと僕から離れた。
もちろん辞表も書いた。
辞めるしかないと思った。
救われたのは、他の課の課長さんや同僚たちが「辞めるなよ!お前なら取り返せるよ!」と言って励ましてくれたこと。
そうして立ち直り、同じ失敗を繰り返さないよう再出発をしたのでした。
p.s.その後事故はしておりません。当時の会社や関係者の方々、生き残らせてくれてありがとうございました。
今思うと減給10万円というのは寛大な措置としか言いようがありません。
この失敗から得た経験は仕事への意識を変えてくれました。失敗とは挑戦の証なんていったら笑われるてしまうでしょうが。
はい、失敗屋でした。
さて、よかったら
Twitter始めました。
日々のショートな失敗を呟こうかな
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続く