「九段ハウス」で初のアートフェア開催!普段は一般非公開の登録有形文化財
モナリザ、ゴッホのひまわり、ミロのヴィーナス……
「有名な美術作品は人類共有の財産で、誰でも見れる!」と思いがちですが、実は一般公開されていないアートもたくさんあります。
東京・九段にある登録有形文化財『旧山口萬吉邸』(通称「九段ハウス」)も、普段は一般非公開。時々イベントで公開されるのですが、今回ここで展示&アートフェアが行われたので行ってきました!
会員制クラブ「九段ハウス」
旧山口萬吉邸は、会員制クラブ「九段 kudan house」の拠点となっています。この建物自体が「九段ハウス」と呼ばれることも多いです。
もとは山口家5代目山口萬吉の私邸として建てられたスパニッシュ様式の洋館で、地上3階・地下1階建。構造を手掛けた内藤多仲氏は、東京タワーや通天閣を設計し「耐震構造の父」と呼ばれる人物です。
現在ではかつての金庫室が茶室に、車庫が待合室になるなどリノベーションされ、ビジネス拠点として活用されています。
一般人からすると「会員制クラブって何?」という感じですが、アンティーク家具のある素敵な部屋で少人数ミーティングをしたり、洗練された落ち着きのある空間でトークセッションが行われたりしているようです。
文化財の中でアートフェア!
2024年3月、この九段ハウスで新たなイベント「CURATION⇄FAIR Tokyo」が開催されました。コンセプトは「展覧会で観て、アートフェアで買う」。展覧会『美しさ、あいまいさ、時と場合に依る』とアートフェア『Art Kudan』の2部構成で、アートギャラリーが厳選した作品を楽しむことができます。
私は、「時の所望」をテーマとするアートフェアの最終日に訪問。
地下1階から地上3階まで、15のアートギャラリーが各部屋を使って作品を展示しています。近現代を中心とした絵画、彫刻、陶芸などがそろっていました。
舞台が邸宅なので、いわゆるホワイトハウスでの展示に比べて「アートのある暮らし」をイメージしやすかったです。素敵なお宅にお邪魔して、コレクションを見せていただいている感じでした。
アートフェアなので、プライスリストで気軽に作品価格をチェックできます。10万円程度からありましたが、高いと数千万円にのぼる作品もあったそうです。私が「ちょっと欲しいな〜」と思った作品は、60万円くらいでした。(立体で飾る場所がなく諦めました……)
作品もさることながら、建物自体がアート作品と言えるので、歩き回っているだけでも楽しい。基本は洋風ですが、唐突に純和室があるのもおもしろかったです。
「こんなふうにアートに囲まれた家に住みたい……!」という思いが強くなりました。と言っても、思うままにバラバラと作品を買うのではなく、自分なりのテーマやコンセプトを軸に、コレクションをキュレーションしていけたらいいな、と思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?