HERALBONY Art Prize 2024丨「異彩を、放て。」のヘラルボニーがすごい!
丸の内の三井住友銀行東館で、ヘラルボニーの展示を見てきました。近くで用事があったからふらっと寄ったのですが、見ごたえがあって長居してしまいました!
福祉実験カンパニー「ヘラルボニー」
ヘラルボニーは、異彩作家(障害を持つ表現者)がアーティストとして収入を得られるように支援している会社。
最初にヘラルボニーを知ったのは、エポスカードのデザインとして選べるから。
アート作品を服やバッグの柄に使ったアパレルブランドもやっていて、個性的でおしゃれだから気になってたんですよね〜。
国際アートアワード「HERALBONY Art Prize」
そんなヘラルボニーが創設した「HERALBONY Art Prize」。今年が初回にもかかわらず、「世界28カ国から924名の作家が応募し、応募総数は1,973作品」とのこと。
展示では、最終審査進出作品を含む全62作品を見ることができました。
グランプリは、浅野春香《ヒョウカ》。タイトルは「評価されたい」という作家の思いからつけられたそうです。
遠目から見てもとても美しいけれど、近くで観察するとまさに圧巻!気が遠くなるほど緻密なタッチで、ちいさな円のひとつひとつ、置かれた色のひとつひとつから、ひしひしと感情が伝わってきました。
個人的に一番好きだったのはこちら、JIUさんの《Hide and me》。
この1枚から長いストーリーを連想させるような物語性のある作品です。かわいらしさやユーモアがありつつ、どことなく怖い……。「あれは血?」なんて想像してしまいました。赤がピリッと効いた色づかいにも惹かれます。
ほかにも素敵な作品がたくさん。細かいタッチの作品が多くて、近づいて目を凝らしてみると吸い込まれそうになります。
細密画とか超絶技巧といわれる絵画って、つい「よくやったなぁ……」と感心するほうに気持ちを持っていかれてしまいますが、そこを抜きにしても全体のバランスとか表現力に優れている作品が多かったと思います。
でもでも、「よくここまで没頭できるな」というプロセスの部分での感動も、やっぱりありました。数分で完成して高値がつくようなアートもあって、それはそれでアートのおもしろさでもありますが、手間や時間をかけた創作物から伝わるクリエイターの想いは心に響きます。
ヘラルボニーは障害を持つ表現者を扱っていますが、別に「"障害を持っているのに"すごい」とかいうことではなく、純粋にアーティストとして素晴らしい才能をたくさん見ることができました。
ヘラルボニーのグッズ販売のように、アーティストの活動をポップに支援できるしくみが広がっていけばいいなと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?