未知の境遇
未知との友達の時間が再スタートした。
未知はあまり自分の事は話さないし
私も未知に対して何も聞かない
だって、
話したくないことをわざわざ聞くことはない
と思っているから。
でもある日、未知が自分の事を自ら話し始めた。
お母さんは自分の本当の「母親ではない」こと。
未知は、父親とは血がつながっているけど
母親とは血がつながっておらず父親が再婚したのだった。
そして、母親にも娘がいて
未知にとっては「妹」になるということ。
未知は、「妹」のことがとても可愛いようだった。
でも、「母親」とはうまくいっていないと
未知が淋しそうな表情をする
未知の服が汚れてしわだらけのままなのは
母親が洗濯をしてくれず、
可愛がるのは血のつながった「妹(娘)」の方で
未知の事はまったく関心をもたずほったらかしの状態で
未知は毎日、洗濯されていない制服を着ていくことしかできないのだ。
これは、小学生の時から続いていたのだった。
私は、ここでやっとわかった。
小学生の時から、制服が汚れしわだらけなのは
こういうことだったのかと。。。
それでも、未知は泣くこともなく
私の前ではいつも明るく笑顔だった。
学校でどんなに服装や容姿をからかわれても
イジメられても、未知はいつも笑顔だ。
いつも、「おはよう!」と朝挨拶し
「またね!」と帰りの挨拶をする。
休み時間にはお互いの話をして過ごした。
常に前向きで明るい彼女をみて
私は彼女の人間性を「尊敬」していた。
それは、現在も変わらない。
私は、彼女の事を今も大好きで
尊敬している。
つづく