本当のプレゼント
昨日は相手の誕生日だった。
一昨日の夕方に気がついて慌ててケーキの予約をした。
そこまでは良かったが、プレゼントを何も用意していなかった。
急だったのでAmazonであれやこれやと検索したが、ピンとくるものはなくて結局、何も用意せず当日を迎えた。
なぜ何も用意しなかったかと言うと、
物欲がまったくと言っていいほど無い。
まだ私達に会話があった時も、
「あれが欲しい」
というのをほぼ聞いたことがない。
欲しいもの=必要なもの
だから普段から買ったりして対処していたからだ。
娯楽であったとしても「あれがしたい」という欲求もほとんどない。
純粋に欲を満たすだけの買い物をしない。
あれはどうか、これはどうかと考えたが
前に相手から私がしてもらって嬉しかった事があったのを思い出した。
スーパーに行って、買い物カゴいっぱいに好きなものを入れてプレゼントしてもらうという方法。
当日におめでとうの一言と焼肉をご馳走した時に、「欲しいものが見当たらなくて困ったんだけど、何か欲しいものある?」と聞いてみたら、やっぱり何もないと。
そこで改めてカゴの件を提案してみた。
すると「いつでもできるから要らない」
と言われた。私からすると一瞬
「お前はその程度で喜ぶ貧乏人かもしれないが、俺はいつでも出来る程度の経済的余裕がある」
と言われた様な受け取り方をしてしまった。
パートだからその通りだけど何だかなぁと感じたが、よく話を聞いてみるとそうじゃなかった。
物欲が無いからカゴいっぱいに欲しい物が見つからない。
3、4個なら欲しい物を見つけられるけど、カゴいっぱいは無い。
だから普段の買い物と変わらない。無理矢理カゴに入れたとしても、欲しい物ではないからそこまでの満足感もない。
もちろんしてもらってありがたいとは思うけど、楽しいとかはそこまで思わない。
ただの日常の買い物だ。
そこまで聞いてハッとしたが、まだ続く。
お前はできへんやろ?
それは経済的にじゃなくて欲しい物が沢山あるから、そんなに沢山買ってもいいの?って気になる。
だから以前に私にやった時
「もうその程度で本当にいいの?」
「まだまだ入るで」
などと煽ったでしょ?と。
私は物欲がありすぎて普段からその物欲を解放するなんて恐ろしくてできない。だからこそこのプレゼントには意味があると。
物をあげて満足させるではなくて、
実は物欲の解消がプレゼントだった。
いつも何をあげるか、どういう体験(旅行など)をプレゼントするかばかりに考えが偏っていたけど、相手の欲を直接的に満たす事は考えた事が無かった。
何も考えていない様でめちゃくちゃ考えていた。
相手は口に出したり説明したりが苦手なだけで、その面しか見ていないと本当に何も考えが無いようにみえる。
私が相手を本当の意味で見るという事をしていなかったから現状を招いている。
ちゃんとわかってあげれば良かった。