リラクゼーションを受けた後に起こる「身体の反応」
マッサージや整体などの施術を受けた後に起こる身体の反応には、「揉み返し」と「好転反応」があります。
それぞれの症状や原因、対処法についても紹介しているので、ご参考にしてください。
01 「揉み返し」と「好転反応」の違い
「揉み返し」と「好転反応」は、リラクゼーションや整体などの施術を受けた後に起こる身体の反応という点では共通しておりますが、それぞれの特徴は異なります。
◾️ 揉み返し
筋肉や組織への過剰な刺激や圧迫によって、筋線維や筋膜が傷つき炎症を起こして起きる身体反応であり、痛みや不快感があることが一般的です。
◾️ 好転反応
好転反応は、リラクゼーションによって歪みや筋肉の緊張が緩和され、身体が正常に戻ろうとする際に起きる反応で、身体が本来の健康な状態に向かって進展している証拠であり、リラクゼーションが進む上で「良い兆候」とされています。
これは、コリなど強張っていた筋肉がゆるみ、正しい状態に整えられる過程で生じる痛みやだるさなどの身体症状を指します。
骨盤や脊椎の歪みによる生理不順や冷え・肩こり・腰痛などの不調が、普段の姿勢や癖によって引き起こされていた場合、リラクゼーションを受けることで身体が本来の健康な状態に戻り、血液やリンパの流れが改善されます。
この過程で、血行が悪く老廃物が蓄積していた状態から本来の健康な状態に戻されるため、痛みやだるさなどの一時的な反応が生じます。
02 「揉み返し」と「好転反応」の原因と症状
◾️ 揉み返しが起こる原因
施術によって筋肉や軟組織に刺激が与えられ、身体に負荷がかかることで引き起こされます。施術を受けた直後から数日間の間に症状が現れることが多いのが特徴です。
◾️ 揉み返しの症状
揉み返しの症状は、痛み、腫れ、炎症、硬直感などで、場合によっては吐き気や頭痛などの症状も出ることもあります。
通常、2〜4日程度で治るといわれていますが、状態によっては1週間以上続くこともあります。
* 揉み返しになりやすい方の特徴もいくつかあります。
筋肉の凝りすぎ(強張りが強く、日頃ケアであまりできていない状態)
凝りすぎにより筋肉の血行が滞り、筋肉の伸張性が低下・筋肉は痛みやすい状態になります。そのため、少しの圧で筋肉が損傷する場合もあると言われています.施術になれていない
日頃のケアが不十分で初めて施術を受ける方は、揉み返しが起こりやすいと言われています。筋肉が施術による刺激に慣れていないため、筋肉が傷つきやすく揉み返しのきっかけになることがあります。
◾️ 好転反応の症状
好転反応の主な症状は、治療を受けた部位が痛んだり、疲れやだるさを感じたりする弛緩症状、ほてり・眠気などです。
また、便秘や下痢(お通じが良くなる)などの過敏・不快症状や、尿や便の量が増えるデトックス症状、発熱や腹痛などの回復症状が現れる場合もあります。
揉み返しと違って激しい痛みが出ることはあまりありません。
症状も 1~ 3日ほどで解消することがほとんどです。
また、好転反応はいつまでも起こる反応ではありません。身体が良い状態に馴染むまでは好転反応を認めることはありますが、身体が馴染んでしまえば反応は出なくなります。
03 「揉み返し」と「好転反応」の対処法
ここからは、それぞれの対処法について解説します。
ただし、4日以上経っても痛みが引かなかったり痛みが強まったりする場合は、医師へのご相談をおすすめします。
◾️ 揉み返しの対処法
患部をアイシングで冷やす
患部をアイシングで冷やすことは、揉み返しの症状を軽減するための効果的な方法です。
施術後に直接患部にアイスパックを当てて冷却することで、炎症を緩和し、痛みを軽減できます。激しい運動を控える
揉み返しが起こっている場合は、筋肉が炎症を起こしている状態であるため、激しい運動を控えることが必要です。筋線維が傷ついている状態で激しい運動をすると、炎症状態が悪化することがあるためです。
激しい運動を控えることで、筋肉や軟組織にかかる負荷を軽減できます。
◾️ 好転反応の対処法
身体を十分に休める
マッサージを受けた後は、身体を休息させて回復することが大切です。 身体を休めることで、治療の効果を最大限に引き出せるためです。 疲れやストレスを軽減し、治療を受けた部位に血流や栄養素を送り込むことも可能です。水分を多めに摂る
マッサージを受けた後は、水分を普段よりも多く摂るようにしましょう。 施術後は、リンパや血行の流れがよくなることから、基礎代謝が高まり老廃物を排出しやすくなるため、水分補給が必要になります。水分補給をして身体の調子を整え、マッサージの効果を最大限に引き出しましょう。身体を温める
マッサージ後に身体を温めることは、身体の回復を促進するために非常に重要です。 身体を温めることで、筋肉や組織の緊張を緩和し、血流がよくなります。 身体を温める方法には、軽い体操、温水浴、サウナ、ストレッチなどがあります。 これらの方法を使用して身体を温めることで、治療の効果を最大限に引き出しましょう。
04 さいごに
揉み返しは、施術によって筋肉や軟組織に刺激が与えられ、身体に負荷がかかることで引き起こされます。
一方で、好転反応は、治療の効果が現れる前に一時的に体調が悪化することであり、治療が進む上でよい兆候とされています。
揉み返しが起きた場合は、患部をアイシングで冷やしたり、激しい運動を控えたりすることが効果的です。
好転反応の場合は、身体を十分に休めたり、水分を多めに摂ったり、身体を温めたりしましょう。