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【 落語の雑則 56】 徐々にお客と眼を合わせない

落語家は落語世界への案内人
案内人は景観に入らない
景観を紹介するだけ

けれど
案内人に馴染めないと
紹介を聴く気にならない

だから
はじめは
しっかりお客と目を合わせて
よろしくと伝える

しかし
それが済んだら
徐々に視線をずらし
話に入った頃には
視線は
すっかりお客の頭の上を
撫でている
子供に話しかける場面など
視線を下げる時には
できる限り
目を合わせない

これは
客の前から
姿を消すため

目を合わせた瞬間
落語家は己の姿を現す

オチの後
拍手の中
スッと
落語家としての姿を現す

そんな落語を探求したい


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しんりょう
落語を考える事は限りなく深い森の姿を探求する旅のようなものです。森の中にいる私には、森の外から見ての意見で、見えないものが見えてくると思います。そして、一人より二人、二人より三人と、誰かと一緒に考えて行きたいです。スキ、コメント、サポート、みんな大歓迎です。よろしくお願いします。