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【 落語の雑則 55】 奥行きを意識する

話に「引き込まれる」という
どこに?

それは
落語家の向こう側
それが奥

上手いけど
滑らかだけど
演技はできてるけど

つまらないのはなぜ

それは
引き込まれないから

平板な
スクリーンのような
圧力だけを感じるような

そこに無いのは
奥行き

奥行きは作るもの
では
どのようにして
作るのか

そのための力は
押す圧力では無く
引く吸引力

奥行きは
引きで作る

では
どこに引くのか

それは
自分の中に引く

どうしたら
引けるのか


それは
話をなぞらないで
紡ぎ出す

なぞるのは上辺
紡ぎ出すのは
自分の奥から

そう

奥行きは
自ら
紡ぎ出して
話すことで作られる

お客が
湧き出てくるのは
どこからと
思わず
覗き込み

ぐいぐいと引き込まれてしまう

そんな落語を追求したい


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しんりょう
落語を考える事は限りなく深い森の姿を探求する旅のようなものです。森の中にいる私には、森の外から見ての意見で、見えないものが見えてくると思います。そして、一人より二人、二人より三人と、誰かと一緒に考えて行きたいです。スキ、コメント、サポート、みんな大歓迎です。よろしくお願いします。