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【 落語の雑則 22】 舞台はどこまでも広い

高座は舞台
数メートル四方
けれど
頭の中では
それはどこまでも広い

なのに
油断すると
なんと
目の前30cmの空間で
落語をやってしまう

舞台を広く使うには
どうしたらいいのか

それは
仮想の舞台を
ハッキリと意識すること

そのために必要なのは
ざっくりとでも
縦横高さの意識

できれば
間取り、建具、方角までも
できるだけ
正確に詳細に
思い描くこと

そこで
役に立つのは
両国、深川、不忍池の
長屋やオタナや猪牙舟の
実物展示

観て
触れて
憶えては
広さ高さを思い描く

加えて
ハシゴや腰障子
煙草盆や徳利
心張棒や張り提灯などの
小物までも

観て
触れて
憶えては
大きさ重さを思い描く

できるだけ
正確に
詳細に

それが
高座の舞台を広くし
狭い落語を広くする

お客の現実感は
落語家の現実感

あたかもそこに居るかのような

そんな落語を追究したい


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しんりょう
落語を考える事は限りなく深い森の姿を探求する旅のようなものです。森の中にいる私には、森の外から見ての意見で、見えないものが見えてくると思います。そして、一人より二人、二人より三人と、誰かと一緒に考えて行きたいです。スキ、コメント、サポート、みんな大歓迎です。よろしくお願いします。