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【 落語の雑則 38】 所作と一緒に覚える

初めは
発話者毎に姿勢を変えるのは
たいへんかと思う

けれど
その動きを繰り返している内に
前の動きが次の言葉を引き出していることに気付く

キレよく動けば動くほど
言葉は付いてくる

動きにのってくる言葉
次にその言葉の動きがはじまる

そう
動きは言葉の後から付いてこなければならない

言葉、動き
言葉、動き
言葉、動き

この順で落語は進む
(最後の動きはお辞儀)

だから
言葉を覚えるのに
動きは大きな助けになる

言葉は頭で覚えるが
動きは体が覚えてくれる

動きは想像の引き金
所作は空間を描く筆

筆の動きは小さくとも
描き出す絵は大きい

筆を見せるので無く
絵を見せるには
派手に動くことを嫌う
江戸落語では
キレてる小さい所作が
求められる

キレのいい所作にのって
心地よく聞こえる言葉は
リズム楽器と旋律楽器の
見事なアンサンブルのよう

そんな落語を追求したい

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しんりょう
落語を考える事は限りなく深い森の姿を探求する旅のようなものです。森の中にいる私には、森の外から見ての意見で、見えないものが見えてくると思います。そして、一人より二人、二人より三人と、誰かと一緒に考えて行きたいです。スキ、コメント、サポート、みんな大歓迎です。よろしくお願いします。