「DIE WITH ZERO」から考える、退職金の捉え方
こんばんは、もへ子です。
昨年が初版になりますが、「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」という本をご存知でしょうか?
割とネット界隈でも話題になりましたので、読んだ方も多いのではないかなと思います。
遅ればせながら、最近ようやく読了しました。
簡単に言うと、「資産を使わずに貯め続けるんじゃなく、生きているとき、それも一番効果のある時期に使わなければ、せっかく稼いだお金も意味がなくなってしまう」ということを説いてます。
著者は「経験こそもっとも重要視するべきで、また投資と同様、経験も複利の効果を持つから、若いときの経験こそ人生を豊かにする」との考えを持っているようです。
実は私も昔から経験がいちばん重要なんじゃないかな?とぼんやり考えていたので、すっと胸に落ちるものがありました。
ただ著者は「若いときに後先考えずにお金を使おう!」と言っているわけではなく、必要な備えを吟味しながら(過剰になりすぎず)もっと人生の時間を豊かにするお金を使っていこうという趣旨の本になります。
これを読んで思ったのが退職金の考え方とちょっとリンクするな、ということです。終身雇用が崩壊したと言われて久しく、退職金がない会社・なくなった会社(減額になった会社)も増えて、iDeCoやら確定拠出年金やらが台頭してきていますが、求職関連の仕事をしていると「退職金がある会社がいい」だったり「今の会社は退職金がない(だからひどい)」というお話をよくいただきます。
その都度なぜその発言が出たのか、背景を探って適切な提案を行いますが、依然として「退職金がある会社こそいい会社」とお考えの方は多いです。
それ自体がすべて間違っているわけではないのですが、そもそも退職金の考え方の一つとして
「人生の大切な時間をうちの会社に捧げてくれてありがとう。その代わり老後は面倒見るね」というものです。
ですが、その方が老後を迎える頃にその会社が存続しているかはもはや誰にもわかりません。
また退職金というのは結局、給与で支払われるはずのものを会社が積み立てて運用して支払うものです。(本当はもうちょっと複雑ですが、めちゃくちゃざっくりいうと。なので、退職金がない会社は意外と未経験採用でも給与が良かったりします)
であれば、現役時代に支払って、被雇用者が経験なりスキルアップに使っていけたほうがいいいよね、という考えもあっていいのではと思います。
「じゃあ老後はどうするのだ!」という意見については、自分で早くから積み立てて運用したほうが、もしかしたら会社でもらう退職金より多くなるかもしれないし、自分で自分の身を守るという意識が根付いて、マネーリテラシーも上がるかもしれないですよね。
で、結果的に会社に頼らないスキルを身に着けようと考えてスキルアップに繋がったり。それこそFIREできちゃう人もいるかも知れないです。
とまあ色々書きましたが、実は私自身退職金がない会社で働いております(確定拠出年金はしてますが)。ふと、そのことで不安がよぎらないわけではないのですが、「DIE WITH ZERO」を読んで改めてそのメリットについても考えられたなと思います。
どちらにしても自分で自分の人生のオーナーシップをとっていきたいですね。
明日も皆さんにとって良い経験が得られますように。