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Photo by
mayamayama
山茶花は何で冬に咲くの?
冬の道に山茶花の花が咲いている。
寒椿との区別が分からないわたしが友人に問うと、葉と花弁の形が違うよとバッサリ。椿の花は、首からポタッと落ちて小川を流れる・・・黒澤明の椿三十郎みたいに。
何で冬に咲くのかの疑問から話がそれた。何で虫や動物たちの活動が弱まる寒い冬に咲くのだろう。あらゆる環境に適応できるように散らばり進化する適応放散と言えば、それだけのことになのだが。
生物は、適応放散の名のもとに、極寒の地、熱帯雨林、高地とあらゆる場所に生きる可能性を求めて散らばって行った。
日本の冬よりも厳しい極寒の地にも人や動物が住んでいる。その環境に適応すれば、むしろ競争者が少ないというメリットはある。山茶花もそういうメリットを選んだのだろうか。生産的であることは、最大の真理である。寒い冬にも鳥がいて、花を求める。花の種類が少ないことは都合がよい。寒い季節に適応できたことは、生存に有利だった。山茶花が長年生き延びていることこそ、それを証明している。
山茶花は、冬という季節の隙間に挑んだ。花が咲いていない冬にも、鳥という客がいる。これは行けるかもしれない。そう考えた山茶花は隙間の季節に挑戦し、見事、環境に適応して、冬に生きることに成功した。こんな山茶花物語を描いてみたのだが、真実や如何。