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新しいものとの出会い ウインナーを初めて食べたとき

子どもの頃、世の中に出始めたウィンナソーセージを初めて食べたとき、思わずビニールが巻いてあると叫んだ。初めてコーラを飲んだときは、石鹸臭いと思った。新しい文化体験とはこういうものだと思う。要するに慣れていないだけなのだ。昔はロック音楽がただ騒音に感じた。ニューミュージックを聞いたときは、わけの分らない音楽が現れたとため息が出た。みな間違いだった。要するに耳が慣れていないだけだったのだ。

時代を切り開いてきた芸術家たち、例えば印象派の画家たちは、サロンの落選にもめげずに新しいことに挑戦した。天才というのは人類の未経験のことに価値を見出し、抵抗なく受入れ、適応できる人なのだろう。ただ自分のような凡人は、新しいものに接したとき拒否反応を起こすに違いない。今までの経験からそう思われてくるのだが、ただ新しいものに嫌悪しても、否定はしないようにしたい。それがせめてもの凡人の務めだと思う。


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