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山茶花と椿の花の違い

山茶花と椿の花の区別がつかない。椿と思っていた庭の木が山茶花だったと母の短歌
 身に沁みる冬を厭いて夫と見る
 庭の山茶花次々と咲く
で知ったことがある。

「さざんかさざんか咲いた道」は、童謡『たき火』の歌いだしで、その後に「たき火だ、たき火だ、落ち葉たき」と続く。たき火は、かつての日本の冬の情景であり、山茶花は、冬咲く花の代表だ。

一方、「椿咲く 春なのに」と歌うのは、『釜山港に帰ろう』である。椿は温かい季節を思わせる。

一応、こんなイメージを持っているのだが、草木に詳しい友人からLINEで
「山茶花は12月、椿は2月に咲く。山茶花は、花弁が薄く花弁が散るように、まさに散ります。椿は、花ごとぽたりと落ちる様に散りますね」
と教えてくれた。

椿の花は、ぽたりと落ちるのか。
そういえば、黒澤明監督の『椿三十郎』に椿の花が小川に流れるシーンがあった。椿は花ごと落ちるから、そういうシーンが作られたのかと納得した。山茶花なら花びらが流れてくるはずだ。

見分け方のひとつに葉の大きさの違いがあるらしい。山茶花より椿の葉の方が大きい。これはかなりプロ級の見分け方だ。素人がどちらかを見分けるには、椿の花がぽたりと落ちるまで待つしかないようだ。ひょっとしたら、ひらひらと花びらが散っていくかも知れない。ぽたりか、それとも、ひらひらか・・・


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