品川水族館イルカショー
品川水族館でイルカショーの始まる前に水槽を泳ぐイルカを見ていたら、魚とは違う独特な泳ぎ方に気がついた。
泳いでいるイルカの尾ビレは水平で、それを上下させて推進力を生み出している。
ジャンプして水中から飛び出した体が、再び水中に入るときの尾ビレは、垂直になる。水中に入る直前に捻れて水平から垂直に変わる。こうして、水面に当たる衝撃を小さくしている。
極めて理にかなったことなのだが、イルカは、尾ビレを自然に自由自在に動かしている。
やがて、ショーが始まった。先ず初めにイルカは、尾ビレ、左右の胸ビレ、背ビレを上手に使い泳ぐという説明があった。尾ビレは魚類と違い水平に上下させる。5本の指を持つ胸ビレは、方向を変えるハンドルのような役割をする。背ビレは硬くて、唯一自由にならないヒレだが、バランスを保つのに重要だ。こんな説明が流れた。
イルカが高くジャンプして、イルカの鼻先が空中に吊るされた球にぶつかると盛んな拍手が湧いた。最高点からイルカの体は反転して真っ逆さまに水中に飛び込む。その時は、尾ビレは水平のままだった。真上から飛び込むのだから、垂直にする必要はないということなのだろう。
イルカのこういう姿は、YouTubeのような動画を見ていても中々気づけない。実際に自分の目で見て、初めて気づくことは多い。来て良かったと思えるのは、こんな時である。
イルカたちは、芸をするとその度に魚のエサをもらえる。ごほうびはショーが終わってからとか、夕食にはたくさんあげるとか、ましてや芸をしたら必ず毎日魚をあげるという約束は通用しない。芸をしたらすぐに魚がもらえるのでなければ、イルカのインセンティブは働かない。おもしろうてやがて悲しきイルカかな。15分間のショータイムはあっという間に終わった。
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