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和式トイレと洋式トイレ

1  洋式トイレの普及

平成に入った頃かと思うが、職場のトイレから和式がなくなり、全て洋式に変わったころ、賛否両論があった。しゃがまなくてよくなり楽になったと好意的な意見と、反対に直接肌を便器につけるのは不衛生という意見があった。トイレットペーパーを便座に敷くと言う人もいたようである。今では、クリーナーが備えつけてあるが、当時はそこまでの設備はなかった。全く無頓着な人、携帯の除菌ティッシュを使っていた人等様々だったが、私は無頓着な方で何もしないで使っていた。

洋式トイレは、家庭で使われる方が早かったと思う。次第に職場にも入ってきて洋式が当たり前になっていた。

2  シャワートイレの普及

それからしばらくして、シャワートイレになった。これも家庭の方が早かったので、職場がシャワートイレになることに対しては歓迎の気持ちが強かったと思う。中には、いたずらされるおそれがあると心配する人がいたが、そういうことは全くなかった。あっという間に職場のトイレはシャワー型に変わった。

シャワートイレの普及には感心している。デパートやスーパーのトイレはもとより、駅構内のトイレにもシャワートイレが入り出した。わが家はシャワートイレ派なので、どこどこの駅には付いていたと家内と互いに情報を交換しあった。初めて駅のシャワートイレに遭遇したのは、京成電鉄のユーカリが丘駅のトイレである。2010年代中頃のことだと記憶している。
最近は大手町駅はじめ東京メトロ駅にもシャワートイレが置かれるようになった。どこの駅にはシャワートイレが付いているというのが夫婦の重要会話だ。そういえば、ある人から、どことどこにトイレがあり、あそこはキレイなトイレだとトイレ情報をメモしていると聞いたことがある。確かに外出したときのトイレ情報は最重要情報である。

3  今だに和式

何故かトイレにより、駅や公共施設の良し悪しを比較をしてしまうのだが、今だに和式トイレがある所がある。和式洋式半分ずつの駅もある。次第に駅改修ごとに和式はなくなって行っているようだ。
昨年夫婦で行った両国国技館のトイレは和式洋式が混在していた。家内の話だと和式は全く使われないで、皆洋式を使うために並んでいたそうである。

4  洋式トイレに感謝

私が子どもの頃は和式しかなかった。だから足腰は自然と鍛えられていた。立ち上がりに何の苦労も要らなかったが、20代のときにヒザを捻挫して、しゃがみこむときの痛さと立ち上がるときに何かにつかまらないと立ち上がれない辛さは和式でしか味わえないことだった。今では多分座りこむことさえできないだろう。

洋式の普及は、足腰が弱くなりつつあるわれわれ高齢者には助かっている。われわれのために数十年前から洋式を準備してくれていたのかなと、その普及に感謝している。

2023.3.8

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