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死ぬ時はみんな赤ん坊になる

爺ちゃんが入院した。死に近づく爺ちゃんは、若い頃よりもずっと自分勝手で我儘になってしまった。まるで赤ちゃんみたいだねって母に愚痴を吐いた。

ナースコールを押さずに全て母の携帯に電話をして指示をする爺ちゃん。何度も看護師さんに電話をして聞く羽目になる母。自分の金のことになると怒りでいっぱいになって怒鳴る爺ちゃんは、金が全てという考え方。

2週間前はおばあちゃんが救急車で運ばれた。おばあちゃんが退院できたと同時に、今度は爺ちゃんが乗った。ひと月の間に私の家では2回も救急車を呼んでいるので休みがない。

爺ちゃんは、どんどん赤ちゃんになっていき、夜中も母に電話をかけるので夜泣きに起こされるようだ。母はぎっくり腰になってなかなか治らないので私は板挟みの毎日を過ごしている。

悩み事は沢山あるはずなのに、疲労感と忙しさでかき消されている。幸福と捉えるのか不幸と捉えるのかそれは私の自由だ。

今日夢を見た。神社でおみくじを引く夢。何故か亡くなったはずの祖母の妹さんが一緒に参拝していた。目が覚めたら見守っていてねと心の中で唱えた。もう少し生きてみるから待っていてね。

ここを押すと、 私に少しだけ投げ銭できるというシステムらしいです。 気持ちだけでも勿論嬉しいです。