#ChatGPT に作らせた短篇の和訳版が出来たので以下に貼るのこと(無料で読めます)

(とゆわけで邦訳完成したので以下に
初稿の英語版と読み比べると色々面白いかも…
:[]はフリガナ指定です
:誤字脱字その他あると思いますんで後々修正していきます
:いちおう値段はつけときますが投げ銭方式なので最後まで読めます…気に入ってくださった方、またこういう企画を新城にやらせたい!という方は是非チャリ〜ンしてください)

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「所有権は移譲不可」

           新城カズマ+ChatGPT

      1、
 
手ずからレストアしたシトロエン2CVをフェリシティが巧みに運転しているあいだ、ジェンキンスは元軍人らしい鋭い眼差しで、流れ去る夜の街路を観察していた。車は、かつての住人の霊が出没するという評判のある、ロンドン中心部に位置する邸宅へ向かっていた。
「一緒に来てくれてありがと、ジェンキンス。今夜こそは私、ひいおばあちゃんの霊と話したいんだ」彼女は言った。
「喜んで同行いたしますよ、お嬢さん[ミス]の霊魂探究には。特に、無料の食事と酒が付属するならば尚更に」
フェリシティは笑った。「あなたはマジおもしろい人だよね、ジェンキンス」
「何のことでしょうか、ミス? 冗談を言った覚えはありませんが」ジェンキンスは真顔で言った。
「またそんな。『霊魂[スピリット]探究』に『無料の酒[スピリッツ]』って、良い感じのネタじゃん」彼女はからかった。
ジェンキンスは微笑んで、「たしかに、ミス。私は駄洒落を言おうとした意図などありませんでしたが、とはいえ死者と会話しに出かける機会も滅多にはありませんからな」
彼女は思わず身震いした。「そこは私も同意見。死んだ人と話せるかもなんて、もうドキドキ」
「私も、死んだ人と話せないだろう周知の事実に驚いていますよ。今夜は我々双方とも、目的の対象[スピリット]に出会えると良いですな」ジェンキンスは真面目な口調で言った。
「確かにね」

2CVは豪邸に到着した。降りる際に彼女は付け加えた。「でもさ、無料ドリンクだけで、こんなことに付き合ってくれてんじゃないよね?」
「もちろんそんなことはありません、ミス。繰り返しになりますが、あなたの若き御父上が私の命を救ってくれたが故です。アフガン戦線以降の私の後半生は全て彼のおかげ。ゆえに、彼の海外赴任中は、私が貴女の安全幸福に全責任を負っております」ジェンキンスは厳粛に答えた。
「だよね。どっちにしても、ありがと。ま、お互い今夜お望みのスピリッツに出会えたら大成功ってことで」
「私たちはその点、双方ともに満足できそうですな。この屋敷には素晴らしいコレクションがあるとか」
 ジェンキンスは、印象的なファサードを指差した。
 フェリシティは同意のうなづきを示し、高い塔、暗い蔦に覆われた壁、擬ゴシック様式の装飾の数々を見上げながら、
「ほんとに。印象的、ってやつね。この屋敷、あのレジナルド・アルジャーノン・パーシー・ブラックモア、ハリントン子爵の邸宅だったってさ」
ジェンキンスは片眉を上げた。
「ハリントン? 彼の名前は聞き覚えがありますな。二百年ほど昔の悪名高き人物で……"いかれた趣味"の持ち主で、いかなる犠牲を払ってでも避けるべき人物、と」
フェリシティのつくり笑い。「そうね。あたしも逸話はあれこれ耳にしたよ。悪魔にもらった黒い指輪とか。この場所には歴史がたっぷり詰まってるってわけだ」

     2、

館に入ると、フェリシティは何かに見張られているという気配を振り払えなかった。風通しの悪い廊下には蝋燭の炎が奇妙に揺れ、壁に長い影を落としていた。深呼吸をして、彼女は自分に覚悟を促した。今夜は何があっても、彼女は曾祖母の霊と話すのだ。
フェリシティとジェンキンスは、宴会場の中ほど既に参加者と混じり合っている霊媒師を見つけた。全ては霊媒師側から、ロンドンツアーの前祝いとして、無償で提供されていた。客たちは無料のビュッフェ・パーティーを楽しみながら、仲良く談笑していた。
そこには様々な人物がいた——片隅には、黒いベールをかぶった女性がいて、興味津々にあちこち見つめていた。鋭い青い目と青白い肌を持つ男性は物影に潜んでいた。高齢のカップルが、何か'知ってはいけないことを知っている’風にささやき合っていた。絡まった髪をした少女が磁器の人形をしっかりと抱きしめて、それから目を離そうとしなかった。最後に、燕尾服に杖を持って低い脅迫的な声を出す男性がいた。
フェリシティは高齢のカップルと会話を始めた。やがて話題はこの館へと移った。
「不動産に興味がおありなのね、お嬢さん?」高齢の女性がささやいた。
フェリシティは頷いた。「はい、富裕層向けの財務管理会社に入社しましたので」
老女は顔を近づけた。「では、この館の呪われた過去について、すでにご存じかしら?」
「呪われた過去? と、おっしゃいますと?」
老婦人の目には、いたずらっぽい光が宿っていた。「ここには、死者の霊が残っていると言われておりますのよ。十年前に、私たちは別の仲間とここで降霊会を開いたの。その時の一人の客——そう、あなたと同じくらいエネルギッシュで若く美しい女性でしたよ——が、正気を失ってしまったの……『彼女が最も恐れていたモノ』を見たせいで」
フェリシティは神経質に部屋中を見回した。蝋燭の明かりにゆらめく無数の影。「本当に心霊現象はあると思われますか?」
老女は何もかも知っているような目で彼女を見つめた。
「お好きにお考えになって。でも、この屋敷にいる霊は本物ですよ」
ジェンキンスが咳払いをした。「小生、幽霊は信じませんが暗示の力は信じますな。存在しないものを心が想像することは十分あり得ます」
フェリシティは彼の論理的な反応に感謝しながら頷いた。しかし、それでも彼女は背筋が凍るような感覚を抑えきれなかった。呪われた屋敷に閉じ込めっぱなしになる、という想像は耐えがたいものだった。

     3、

交霊会が始まるや否や、風が部屋を吹き抜け、蝋燭の火は乱れて揺れた。フェリシティの胸は高なった。
「ひいおばあちゃん? ホントにひいおばあちゃんなの?」
フェリシティの目が見開いた。彼女は恐怖に震えながら、浮かび上がってきた亡霊の顔をようやく認識した。「何これ?あんたを呼び出したわけじゃないわよ!」
「もう一度やり直したいんだ…キミなしでなんて生きていけないぃ…」若い男性の幽霊は懇願した。
「でもあんた死んでるじゃん!三年前に!」
ジェンキンスやテーブルにいた他のゲストたちは、フェリシティが中空にむかって口論しているのを見て、不信の眼差しを向けた。
「大丈夫ですか、ミス・フェリシティ?」とジェンキンス。
フェリシティは深呼吸して自制心を取り戻した。「大丈夫。ただの独り言」
「まあ、その、キミが言うようにボクはもう死んでいるんだけど、本当に...」
「やり直したいって? 私が行くところ全部ストーカーしてたくせに! 学校さぼってまで! それに、迷惑なプレゼントなんていっぱい送ってきたじゃん!」
「あれは私キミを愛しているという証だったんだよぉ……」
「ちっちゃなシルクハットとモノクルを身につけた剥製のリス、ルネサンス時代の王子になりきってポーズをとったあなたのポートレート(ベルベットのマントに宝石がちりばめられた王冠付きの!)、自分の爪の切りかすをハートの形に並べたコレクション、あんたが調子っぱずれに口ずさんだ飲み会ソングのボイスメール、さらにあんたが手ずから墓地で摘んだと主張するところの萎れた花束!? こんなの愛の証どころか、ただ単にキショいだけですけど!」フェリシティが両手を振り上げながら叫んだ。
「キミがいないと生きていけないんだよぉ、ベイビー」幽霊は酩酊者の口ぶりで言った。「一緒に過ごした良い思い出を忘れたのかい……あの夜、一緒に酔っ払って"ウイスキー・イン・ザ・ジャー"歌ったのを覚えてる?……」
「あれ"テキーラ"だったんだけど」とフェリシティが訂正した。「それに、あの夜について憶えてるのは、あんたがあたしの靴にゲロ吐いたことだけ」
「ごめんよぉ、ベイビー……靴を台無しにしてしまって……」
「そこはどうでもいいの!」フェリシティは突っぱねた。「問題は、あたしたちは数年前に別れたんだし、あんたも前を見て進んでかなきゃ、てことなの」
「でも、ボクらのあいだには、特別な何かがあるって思ってたんだよぉ……キミはボクの女神で、ボクのインスピレーションの源だったんだ……それを全部捨てちゃうなんて、キミはそんなことしないよね、ボクにはわかってるよぉ」彼は必死になって言った。
「あたしは何の絆も捨ててない、て言うかあんたとの間に捨てるようなものなんて何もなかったの、あのキショい"贈り物"以外には! 単に高校時代に数か月付き合っただけで、結果も惨憺たるもので! 仮に何かあったとしたって、あんたの深酒とボクちゃんは愛されて然るべき式の特権意識のせいで、何もかも台無し!」
「あの、ミス?」
「特権意識?……何の話ぃ?……」幽霊は心から困惑した声で尋ねた。
「うがあああああああああ!!」
フェリシティはついにあきらめ、ジェンキンスに向き直った。「ジェンキンス、この……モノをどうやって追い払えばいいか、アイデアちょうだいっ!」彼女は中空を指さした。
ここまでの一方的な"独り言"から、彼女の鼻先に見えている(あるいは見えていると思い込んでいる)モノの正体について察し始めていたジェンキンスは、しばらく考えた後、いつもの平静な口調で答えた。
「さて、ミス、しつこい脅威に直面した場合、最善の対処法は、正面から、貴女の宿敵と戦うことです。もちろん、より防御的な立場をとることもできますが……例えば、最近の若い方々がよく口にしておられるあの言葉……ブロック&デリート、でしたか」
フェリシティは驚きの表情で目を見開き、ゆっくりと頷いた。「ありがとう、ジェンキンス!」
彼女は元カレの霊的な塊に向き直り、深呼吸をした。
「ダメだぁ!」幽霊は嘆願した。「フェリシティ、そんなことしたら傷つくのはキミだよぉ! 一生後悔することになるよぉぉ!」
時すでに遅し。
フェリシティは叫んだ。
「あたしは前に進むんだ! とっくに前に進んでるんだ!ほんともうマジで何もかも進めまくるんだから!!」
彼女は比喩的な「ブロック」と「デリート」のボタンを両手で中空に描いて押した。
とたんに、すべてが動き出した。家具が部屋中を飛び回り、見えない力によって推進した。中央にあるテーブルが地面から浮き上がり、バタンと音を立てて落ち、蝋燭が乱舞した。ゲストたちは驚いて叫び声を上げ、いきなり椅子やその他の近くの物が空中を舞い、飛んでいった。霊媒自身も高い声を上げ、目が飛び出るほど恐怖を感じながら制御を取り戻そうと必死だった。
「止めて! 止めて!」彼女はうずくまり、腕で頭を覆った。別の招待客は、蝋燭立てが耳をかすめるのをかろうじて避けながら恐ろしい悲鳴を上げた。
フェリシティ自身も、大きな花瓶が後ろから飛んできたのに気づかず、頭にぶつかり、気を失って地面に倒れた。
ジェンキンスは恐怖に叫びながら、フェリシティの側に駆け寄った。しかし、フェリシティは意識を失って、すべてが真っ暗になった。
ゲストたちはまだ叫び声を上げながら、出口に向かって駆け出していたが、ジェンキンスはフェリシティの側にひざまづき、彼女の頭を抱えていた。その斜め上で元カレの亡霊が驚きの表情を浮かべたまま徐々に消えていった。

     4、

...ジェンキンス命名するところの「あの花瓶の卑劣な奇襲」直後に彼女が家まで運転するのは無理と指摘し、自分がハンドルを握るのだと主張したので、フェリシティは助手席に座っていた。彼らの車は暗く曲がりくねった道をスピードを上げながら走り抜けていった。
「で、どう思った?」フェリシティは緊張感漂う沈黙を打ち破ろうとして尋ねた。「霊魂を信じるようになった?」
ジェンキンスは車を操作しながら、フェリシティの質問に笑って答えた。「このたびの経験を考えると、もはや何を信じて良いやらわかりませんな」
彼女は眉を上げた。「って交霊会について?」
彼は頷いた。「そう、それと貴女の元カレを除霊したこと。あれは見事な大一番でした」
フェリシティは笑った。「ま、あれは天罰覿面てやつよ。楽しんでいただけて嬉しい限り」
車はますますスピードを上げ、二人は車内でしばらくおしゃべりを続け、ジョークや話を交わしたが、フェリシティは何かがおかしいという気持ちを拭いきれなかった。
「ついでながら」ジェンキンスはいたずらっぽく尋ねた。「あの惨めな男性と、そもそもお付き合いを始めてしまったのは、一体なにゆえ?」
フェリシティはにやりと笑った。「私は改修案件が好きなの。知ってるでしょ、資産管理会社を当時から目指してたし」
ジェンキンスはうなずいた。「成る程。しかし、今後あ奴めは他の不幸な女性に取り憑いて苦しめるかもしれんですぞ」
「それはもう、あたしの問題じゃないし。それに、今のあたしは他に心配するべきことがあるんだ」
「と、おっしゃいますと?」
「この車が自分で勝手に走っているように感じる理由とか」
「左様ですかな?」
「左様ですよ」
「ふうむ、さりながらこの速度は魅惑的な感覚ですぞ。これは実に…生命の躍動に溢れておる」ジェンキンスは、怪しげなアクセントと貴族的な口調で答えた。
フェリシティは眉をひそめた。
「それ何の話?」
彼はクスクスと笑った。「ああ、何でもありません。ただ、この自動車とやらを愉しんでいるだけで」
ドライブがさらに続くうち、フェリシティは徐々に気づき始めた。ジェンキンスがハンドルを握る奇妙なやり方、指の動き。そして、彼の中指にある黒い指輪。
「その指輪、どっから手に入れたの?」
「おお、これは私の所有物[ポゼッション]です。長きにわたって我が手元にありますよ。とても長きにわたって」
長きにわたって。所有物[ポゼッション]。
「あなた、あの屋敷に入ってった時、つけてなかったよ」
「左様でしたかな?」
「左様でしたよ」
「確信がありますかな?」
「モチのロン」
「入っていらっしゃった時に?」
「そうだよ、それに…」
そしてフェリシティは理解した。
ジェンキンスはゆっくりと向き直り、その目には奇妙なきらめきが宿っていた。
車は道路を猛スピードで走り抜け、風はフェリシティの耳にバンシーの叫びにも似た凄まじい音を立て、ますます速く走るようにと促した。
「あなたは…お前はジェンキンスじゃない」
「ある意味では貴女の申す通りですな」憑依されたジェンキンスは喉の奥から深い哄笑を発した。彼の指がボタンを押すとカーラジオは”悪魔を憐れむ歌”を流し始めた。「自己紹介をさせて頂きましょう。我が名はハリントン卿、レジナルド・アルジャーノン・パーシー・ブラックモア、ハリントン子爵です。「御君」もしくは「殿下」と御呼びください。御目にかかれて光栄至極」
フェリシティは、憑依された隣の老人を見つめながら、額から冷や汗が出てきた。ハリントン。あの呪われた屋敷の、最後の正統なる所有者。奇妙な趣味の持ち主。いかなる犠牲を払ってでも避けるべき人物。
「何が望みなの?」
ハリントン卿は、ジェンキンスの口元でもって莞爾としつつ、目には悪戯めいた煌めきを浮かべた。「左様、ちょいとしたお愉しみですかな。貴女の業界で昔から言い慣わされておるとおり、"或る種の所有権[ポゼッション]は移譲不可"なので」


     THE END


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というわけで初稿完成〜……昨日は邦訳を休んでたので、翻訳期間は延べ五日、実質作業は12時間くらい?
う〜ん、英語版執筆に費やした実質時間のほうが短いかも^^;これは有料版で作業時間を短縮するべきかなあ……でもNotionとかBingもあるしBardも来るらしいし……むむむ

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