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旅通が最後に辿り着く西日本の中国地方[旅先案内]
日本は多彩で奥深い文化を持った、世界最古の文明国家です。
しかし、国内旅行が好きな人は、昨今の外国人観光客によるオーバーツーリズムにさぞかしウンザリしていることでしょう。
日本人が何千年も守り続けてきた文化を、外国からやって来た富裕層がカネの暴力でぶち壊して周り、文化を大切に守り続けてきた日本人は端に追いやられて逆差別を受けているような状態です。
与野党を含めて政治家は日本を外国資本に叩き売ることしか考えていないようで、お先真っ暗。カネが全て。カネ、カネ、カネ。
日本の神様はきっと彼らに強い怒りを感じていることでしょう。
さて、そんな悲惨な状況下でも旅をおススメできる地域が、実は中国地方です。
私は若いころ、中国地方は日本の他地域と比較して見どころが少なく、少々退屈なエリアだと思っていました。恐らく多くの旅好きの人も、似たような認識を持っているだろうと思います。
でも国内での旅を重ね、経験を積むにしたがって、その考えが浅はかなものであったことを知ります。
中国地方はとても地味です。これは間違いありません。
しかしそれ故に古き良き文化が残っている場所です。
例えば温泉街。
全国には数えきれないほどの温泉地があるのですが、その中でも中国地方の温泉地はチョー地味です。
ところがです。
面白いことにこの地味さが良い方向に作用していています。
そもそも中国地方の温泉地は日本屈指の歴史を誇る温泉地が多いのですが、今も述べたように地味なので時世の流行りに左右されず、その結果一過性の乱開発を免れて昔のままの姿を今に残しているところが多いのです。
他の日本の温泉地を見ると、流行りや廃れによって温泉ホテルの廃墟ビル群が問題になっていたり、または沖縄や北海道のように海外の富裕層を迎えるために乱開発が進みホテル建設ラッシュとなっていたり、最終的にその地域の本来の良さが破壊しつくされ、悲惨な状況に陥っています。
一度破壊されると、元には戻りません。
そんな中で中国地方の温泉地は、今も昔も、ずーと地味で、そのまんまなんですね。ずーっと落ち着いている。
もちろん多少の流行りや廃れはありますが、それでもかなり安定した状態が維持されていると思います。
そしてそれらの温泉地に行くと、その「ひなびた」感じが素晴らしく、本当の日本らしさを見ることができるのです。
いくつかお勧めな温泉地を、簡単に紹介してみましょう。
「湯田温泉」山口県
愛媛県の道後温泉と同じく、全国でも珍しい県庁所在地にある温泉です。山口市自体が落ち着いた風情のある街並みで観光都市であり、萩や津和野へ足を延ばすことが可能。すぐ近くの秋芳洞は必見です。
「湯原温泉」岡山県
かつては西の横綱と言われた超名湯。今では知る人も少ないでしょう。とても小さな温泉街が安心感を与えてくれます。湧出量に対してホテルの数が非常に少なく、目の前の旭川からは常に湯けむりが立ち昇り、本物の優秀な温泉地です。
「奥津温泉」岡山県
紅葉が綺麗な奥津渓谷の上流にあり、秘湯感がありながらも、ひなびた温泉街の雰囲気を持っています。とても小さな温泉街で旅情満点です。
「皆生温泉」鳥取県
中国地方の中では大きな規模の温泉地です。目の前には弓ヶ浜と美しい日本海が広がり開放的。南を見れば中国地方最高峰の大山が見え、北には境港。境港は漁獲高が大きく、その中でもイカがおすすめ。ホテルの数は少し多いですが、本物の温泉も多く質の高い温泉地です。
「三朝温泉」鳥取県
中国地方では最も大きな温泉地のひとつです。全国トップクラスのラドン温泉で、長年、鳥取大学による温泉治療の研究が行われています。巨大な温泉ホテルも多く、世界的にもかなり希少な放射能温泉として知れらています。
他にも島根県の湯の川温泉や、山口県長門湯本温泉、鳥取県はわい温泉、岡山県の湯の郷温泉などスバラシイ温泉がありますが、特にお勧めしたいのが島根県の温泉津温泉。
石見銀山の玄関口であり、世界遺産の中にある温泉です。
この温泉地の「ひなびた感」は超A級だと個人的には思っていて、しかも本物温泉レベルも超A級。
とんでもなく小さな世界遺産の港町ですが、それゆえに情緒も旅気分も最高のものを味わえます。
ただ心配なのは世界遺産に登録されてしまったため、観光客の増加によってこの雰囲気は破壊されてしまうかも知れません。私が訪れたのは登録以前の温泉津温泉です。
世界遺産登録は、日本において環境破壊の最大要因です。
流行り過ぎていないが故に、これらの温泉は数百年以上に渡って本物の温泉を維持できた温泉地です。
ホテルが多過ぎず、観光客が多過ぎない、だからこそ本物を維持できるわけです。
世界遺産登録は、最終的にその環境や本来の文化を破壊します。
中国地方は歴史も豊かで、落ち着いて旅をするにはイチオシです。
この良さを理解できるようになるには、かなりの旅の経験を積む必要があるかもしれません。多くの人は旅にリゾート感を求めるためです。
しかしあなたが旅通ならば、きっと中国地方の旅にハマることでしょう。
[ おしまい ]
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