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命を活かす。

寒い日、北関東の、とある場所へ。
シカの捕殺の撮影に行ってきた。

撃たれて運ばれてきたシカを解体し、皮を剥ぐ。
シカは、見るみるうちに、その姿を変えていく。
本を読んでいて、よく「解体は美しい」なんていう言葉を目にするけど
スムーズに、素早く解体していく人の作業を見て
僕も同様の感を持った。
その素早さは、命を凌辱しないための、敬意からくる手際の良さだ。
僕は殺さず、触らず、ただシャッターを切っていく。

シカの増加が、全国的に深刻な問題なのは周知の事実だが
話をもう一つややこしくしているのは、セシウムの問題だ。
捕えて、奪った命を、頂くことができないのは、哀しい。
故に、命を安心して頂く、つまり食することができるようになるまでは
せめて彼らの革を、物に作り替えて活かしていきたい。
そう思って活動している人たちが、僕の身近にいる。

『命を活かす』とは簡単に口にするような言葉ではないけれど、
人間の都合で死んでいく命を、捨てさせない、その取り組みは
僕は賛同するし、ずっと関わっていきたいと思っている。



■ 日光MOMIJIKAプロジェクト
おぜしかプロジェクト



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Nikon D800E + AF-S Nikkor 24-70mm f/2.8G ED
Northern Kanto, Japan / Feb. 2018

Nikon D700 + AF Nikkor 35mm/F2.0
Tokyo Japan / Feb. 2018

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Sinh
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