旦那さんとは出来なかったこと、離婚した今は出来ること
私にとって離婚は後悔ばかりだった。旦那さんのことを改めて好きだったと思いそれを手放してしまった自分の愚かさに自暴自棄になった。悲しみから起き上がるまでに時間がかかった。しかし時が経つと回復するものである。徐々に色々な角度から納得できるようになる。
別れたけれど 彼を好きな気持ちは変わらない。それはそうなんだけれど、正直、解放されたと思うこともある。
私は今幸せである。
離婚後の1年は本当に辛かったが…
今の彼とは、旦那さんとではできなかったことができる。それが本当に幸せなんだ。私が一番幸せに思うことなんだ。と思うことがある。
街でおじいさんとおばあさんが困っていたら助けてあげたい。体が不自由な方が困っていたら助けてあげたい。
電車では席を譲りたい。
無視をしたくない。
結婚をしている時はこれが出来なかった。
旦那さんはそうする事を好きではなかったから。人それぞれなのでそれはよし(彼は周囲への警戒心が強く、決して根が悪い訳では無い)、なのだが、これを咄嗟に出来ないことは、私自身が自分らしくいることを妨げている気がしていた。私がそうすることで彼を居心地悪くさせたくなかったし、もし不機嫌になったら面倒だと思っていた。私は自分らしくいれないことにストレスを感じていた。
そしてもう一つ。自分中心の行動をとりたくない。そんな事をいいながらそうしてしまう時もある。いや、私の人生の前半はそうして過ごしてきてしまった。後半はそれをしたくない。人はどうであれ自分が誠実にしていればいいだけなのだが、旦那さんが他の人の行動にイライラして時に突っかかるのを見るとこれまたストレスになっていた。
私が今幸せを感じているのは、これらから解放されたからである。ここからは今の彼の話である。
道の真ん中でおじいさんが座り込んでいた。人通りが多かったのにみんな横を素通りしていく。彼は一緒に介抱してくれた。道の反対側で歩行を助けるキャリー状の買い物かごを押しているおばあさんがいて、歩道と車道の段差を上るのを苦労していた。その時も躊躇なく駆け寄ることができた。
もし、旦那さんといたのなら、見て見ぬふりをしたと思う。
彼は心が優しい。
新しいコートを買いに行った。色々なコートを試着してこれはやめようという服を戻す時、彼はちゃんとコートのジッパーを閉めて戻す。M サイズが S サイズ と書かれた ハンガーにかかっていたコートもそのまま陳列には戻さず、お店の人に伝えて戻す。私が見ていないところでもちゃんとそうする。駐輪場で大きな電動自転車用(子供を後ろに座らせる席が付いているものなど)の場所には例えそこしか空きがなくても、絶対にそこに止めない。
そういうところがすごく好き。私も何かに急かされることなく、落ち着いてそういう事をすることができる。
もしかしたら、とても当たり前のことを仰々しく書いているのかもしれない。けれど今の彼と付き合い始めてから穏やかな時間が多い。愛だ恋だというのではなく、自分らしくいれる安心感がここにある。
2024年彼に出会えたことに感謝しつつ、2025年も人生を大切に自分らしくいようと思います。