イスタンブールとイタリア周遊2023(4)
2023年6月、初めてのトルコ、イスタンブールに滞在した後、イタリアの3都市を周遊しながらミッレミリアを楽しむ、シニア夫婦の自由旅。
ヴェローナからフィレンツェ、そしてピストイア小旅行編です。
トスカーナへの旅
ヴェローナからフィレンツェへ
6月14日(水)
この日は朝から曇り空で、時折ちょっと雨粒がぽつりと落ちてくるような天候。
午前8時半にアパートをセルフ・チェックアウト(メールでその旨オーナーに連絡)。
ブラ広場のバス停「Piazza Bra Arena A」からバスに乗ってヴェローナ・ポルタ・ヌオーヴァ(Verona Porta Nuova)駅へ。
ちなみに駅からブラ広場へのバスは「Piazza Bra Arena B」のバス停でした。そう、イタリアでは行きと帰り、通りの手前側と向こう側とではバス停の名称が違うんですね。
バスは6分ほどで鉄道駅に到着。
この日はトレンタリアの特急に乗って、ヴェネト州ヴェローナからトスカーナ州フィレンツェへ。
途中、エミリア=ロマーニャ州のヴェローナを通過する旅となります。
私たちが乗車するのは、午前9時37分発、ローマ・テルミニ駅行きのフレッチァロッサ(Frecciarossa)8503号の3号車(Coaches:3)1等車両。
まずは改札口横を通った場所にあるカフェでコーヒータイム。
この日のトレニタリアは定刻どおり。
8番乗り場へと向かいます。
ちなみにヴェローナ・ポルタ・ヌオーヴァ駅のプラットホームにはしっかりと電光掲示板で号車表示がされていましたが、小さな駅では自分の乗る号車が前の方なのか、後ろの方なのか、よく分からないこともあります。
なお、改札口前の電光掲示板なら、以下のような表示あるのでそちらで確認するか、もしくは頑張って駅員に聞くか、するのもいいかも。
「AMBIENTE SMART IN TESTA」なら1号車が先頭
「AMBIENTE SMART IN CODA」なら1号車が最尾
イタリアの鉄道はよく遅延する場合もありますが、いずれについて時間に余裕をもって、駅には早めに到着した方がよいかと思いますね。
またチケット予約に関しまして、私たちは3カ月前にトレニタリアのHPで特急乗車券を直接購入しました。
2人用や4人用の向かい席を確実にゲットするには、やはり早めの予約をお奨めします。
フィレンツェ・サンタ・ノヴェーラ駅へは定刻通り、午前11時半前に到着。
そしてタクシーで駅から宿泊先へと向かいました。
フィレンツェ到着、宿泊先は
フィレンツェでの宿泊先は「クラシック・ホテル」。
駅から旧市街を通って南。アルノ川を渡り、ボーボリ公園に近く、古い邸宅が点在する、静かに地区にあります。
実はこのホテル、2017年にも夫婦で2泊。そのときは2階の少し大きめな部屋でしたが、今回案内された部屋は、天窓のある屋根裏部屋でした。
ちょっと山小屋風の作りに、シンプルで、小さめのシングルベッド2つ。
部屋の大きさ自体はまちなかのホテルに比べたら広いと思いましたが、想像していた部屋とは違ったので、やはり、ちょっとガッカリ。
ま、本来のチェックイン時間前に入ることができたし、贅沢を言えばキリがですよね。
さてと。スーツケースから荷物を取り出し、ちょっと落ち着いたから、フィレンツェのまちへと散策開始。
鳥のさえずりを聞きながら、マキャヴェッリ通りから歩いて、途中、ポルタ・ロマーナ(ロマーナ門)を見てからロマーナ通りのなだらかな坂道を下り、ピッティ宮殿(Palazzo Pitti)へ。
宮殿を見ながらの昼食
ピッティ宮まで歩いたら、すでに午後1時ちょっと前。
お腹が空いていたので、テラス席が並ぶ通り沿いのレストランでメニュー表を見ながら、お店選び。
そして、私たちが選んだのは「Botteghina Caffe' Pitti」というお店。
妻はラザニア、私はカルボナーラ。ビールとミネラルウォーターも一緒に注文。シニア夫婦にとってはヒト皿の量が多くて、すぐにお腹いっぱい。
ちなみに、テーブルチェージ(Coperto)込みで40€でした。
午後のフィレンツェ観光へ
ピッティ宮前から、ヴェッキオ橋を通ってアルノ川を渡り、フィレンツェ旧市街の中心へ。
さすがにフィレンツェは、イタリア有数の観光都市。
ヴェローナに比べて、どこへ行っても人だらけって感じでしょうか。
でも、あまり日本人には遭遇しなかったですね。
そう、中華系や韓国人観光客が多いせいで、店の前での店員が私たちに声を掛けるときは「ニイハオ」か、「アンニョンハセヨ」。
ヨーロッパにおける日本人の存在感は確実に失われつつある、それが現実なんですね。
さて、実は今回、フィレンツェには2泊するのですが、私の目的は翌日、「フィレンツェ郊外にあるピストイアという小都市へ行くこと」。
なので、フィレンツェでは、妻が行きたいところを最優先。
今回、妻がフィレンツェで行きたかったところ。
それは世界最古の薬局と言われる「サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局」。
現在は薬局というよりも、香水をメインにオーデコロンや石鹸、ボディーケア、スキンケアなどの販売する老舗の高級店といった感じですね。
ちなみにこの薬局には日本人観光客がちらほら見受けられました。
ほんと、イタリアに来て、私たちがまちなかで日本人と遭遇したのは、ここくらいでしたね。
視覚と嗅覚を楽しんだあとは、サンタ・マリア・ノヴェーラ広場の角にあるジェラートのお店「Gelateria Pasco」で味覚を堪能。
ここは、比較的安価でジェラードを楽しめるとあって、地元の人が多く立ち寄っていたようでした。
ああ、なんてこったぁ
さて、この日のフィレンツェ。
夕方ににわか雨の天気予報が出ていたので、午後3時過ぎたので、そろそろ帰ろうと思っていたら・・・。
急に厚い雲に覆われ、空が暗くなったと思ったら、大粒の雨がポツリ、ポツリ。そして、あっという間に夕立となりました。
実は雨の日も想定して、スーツケースの中にはレインコートも用意していたのに、こんなときに限って小さな折りたたみの傘一つしか持ってなくて・・・。
雨脚が激しくなるばかりだったので、近くのバス停を携帯のGoogle Map検索してバス停に向かったのですが、なかなかバス停の表示が見つからず。
やっとそれらしき場所に、人々が雨をよけながら建物の軒先で待っている場所を発見。
私たちもその近くで待っていたところ、バスが来て一斉にみんながバスに乗り始めたので、ちゃんと行き先も確認せずに私たちもバスに飛び乗ってしましまいた。
ところが途中で、バスが違う方向へ。そう、乗るバスを間違えてしまいました。トホホ。
雨の中、バスを降りて再度Google Map検索したところ、Mapの指す方向がよく分からず。
雷も鳴り、風も強くなる中、右往左往。
完全にずぶ濡れになりながら、なんとか帰りのバス停を探し出し、ホテルに無事戻ることが出来ました~。
ちなみに。やはりフィレンツェでも、バスの上りと下りとでは、バス停の名前が違っていました。
ホテルのバスルームで濡れた靴をヘアドライヤーで少し乾かしたりしていたところ、夕立も止み、天気が回復。
濡れた衣服の干すところもないので、旅行で貯まっていた洗濯物と一緒にコインランドリーで洗うことに。
ネット検索したら、ホテルから1キロくらいのところに、『lavanderia self-service』のお店があったので、そこまで歩き、まとめて洗濯。
洗濯している間に近くのトラットリアがあったので、そこで軽めに食事。
https://www.trattoriaboboli.it/
妻はニョッキ、私はカプレーゼ(トマトとモッツアレラ、バジルのサラダ)。もちろん、赤ワインも。
ちなみにこの店、結構人気があるようで、満席状態でしたね。
そしてランドリーに戻り、乾燥機にかけている間に、今度はスーパーマーケット『Carrefour Express』で買い物。
フィレンツェ滞在1日目はちょっと悲惨な出来事もありましたが、それも逆に忘れられない思い出になりましたね。
気分を変えて
6月15日(木)
この日の朝は、昨夕の豪雨が嘘のような晴れた空。
まずは気持ちの良い朝に、ホテルのテラス席で、のんびりと朝食。
朝のフィレンツェ観光
ホテルを出て、ポルタ・ロマーナ近くのバス停「Calza Romana」から午前9時過ぎのバスでフィレンツェSMN駅へ。
この日はローカル電車でピストイアへ行く予定でしたが、まだ時間があったので、まずはフィレンツェ中央市場をちょっと見学。
午前10前の中央市場。
1階では八百屋さんや肉屋さんなどがお店が営業していましたが、2階のフードコートでは、まだちょっとお店の開店準備中って感じで、通路や階段では掃除する人たちもいて、さっと見て回る程度でした。
でも、まちなかのマーケットはやはり見るだけでも飽きないですよね~。
さあ、ローカル電車に乗って
この日はMille Migliaの3日目。
Mille Migliaの参加車両は早朝ローマを出発し、シエナでランチ・ストップし、パルマへと向かいます。
で、私たちはシエナからパルマへ向かう途中の、ピストイアという町で待ち構えることとしました。
中央市場からフィレンツェSMN駅に戻り、午前10時20分発のローカル電車に乗って、いざ、ピストイア(Pistoia)へ。
ちなみにローカル電車の乗車券はTrenitaliaのHPから購入。ローカル電車の場合、予約した電車の発車時刻から4時間以内だったら、後続の電車にも乗ることが出来ます。また、車内での検札はなかったですね。
さて、ローカル電車では、大型犬を一緒に連れていたり、自転車や電動キックボードを持ち込む人たちもいて、結構自由な感じ。
そして30分ちょっとでピストイア到着。
まずはピストイアについて。
フィレンツェの北西約33キロに位置し、人口は9万人くらいのこじんまりとした小都市。
16世紀に短銃の生産が盛んとなり、「ピストル」の名の由来にもなったとか。
ピストリアの旧市街はほんとコンパクトなので、半日あれば十分観光できます。
ピストイア散策
駅前から旧市街へ向かったすぐのところに、結構大きな衣料品店があり、まずは妻の意見を尊重し、あちこち店内を妻の歩くまま、ついて行くことに。
次に通りを歩いていたら、コスメショップ「TIGOTA」があったので、そちらでも寄り道。
ま、全く興味のない私にとっては、金魚のふん状態で妻に連られて行くしかない時間でしたね。
人通りの少ないピストイアのまち。ここを本当にミッレミリアの車両が来るのだろうか・・・なんて思うほど、まちは静かでしたね。
重厚な建物の入り口が空いていたので、ふらっと入ってみると、そこは1900 年代初頭に建てられたネオ ・ルネッサンス様式の宮殿で、現在はピストイア貯蓄銀行の本店だそうです。
ピストイアでは、アーチや白と緑の大理石を使った縞模様が特徴的な建物が多く、見ているだけでもとても趣きがありましたね。
さらっとまちなかを散策したあとは、広場に面したオステリア『La BotteGaia』にて昼食タイム。
ピストイア産キャンティの赤ワインをボトルで注文。
昼間っから盛り合わせの生ハムと赤ワインを堪能し、おまけのデザートにティラミスも。
テーブルチャージ込みで50€は小都市の現地価格って感じでしたね。
ほろ酔い気分でしたが
午後2時を過ぎたあたりから、地元の旧車クラブのメンバーが自慢のクルマでドゥオモ広場へ集まってきたので、まずはそちらの写真撮影。
フェラーリ・トリビュート
そして午後3時。
Ferrari Tributeの参加車両が続々とピストイアのドゥオモ広場に到着です。
地元の人たちも集まり、広場の雰囲気もほんと高まっていましたね。
私は礼拝堂前の石段の上からサン・ノゼ大聖堂とヴェスコビ宮殿をバックにクルマを撮影できる最高のポジションを確保。
いよいよMille Miglia
午後4時前。
Mille Migliaの参加車両がドゥオモ広場へと到着です。
日差しの関係で場所を、大聖堂横の鐘楼と礼拝堂がバックに撮影できるところに移動したのですが、ここは日差しが強く、あとで気づいたら結構日焼けしていました~。
ちなみに妻は宮殿前の日陰となった石段に座り、ちょっとうたた寝もしていたようですね。
ヴェローナと違い、ピストイアではほとんど地元の人たちだけしか集まっていなかったので、ゆったりと自由に撮ることができました。
また地元で実況中継する人がいて、カメラを構えた東洋人が珍しかったようで、私にマイクを向けて「どこから来たの?」とインタビュー。
「え、日本から来たのか」なんて話しをした後、最後に「Viva, Pistoia!」とエールを頼まれ、大声を応えたり。
ひょっとして地元ラジオ放送に私の声が流れたのかも・・・。
さて。
Mille Migliaの3日目となると、故障するクルマも多く、途中でリタイアしたり、到着が大きく遅れてしまうこともあり、ずっと待っていることもできず。
午後6時前にはドゥオモ広場を後にし、フィレンツェへと帰りました。
正直言って、ほんと疲れましたね!
付き合ってくれた妻に感謝です。
翌日はフィレンツェからミラノへと向かいます。