始めの一歩。レコーディング終了!
先週の土曜日、人生で初めての、憧れの歌手としての第一歩として、オリジナル曲のレコーディングが無事終了しました。ここまで来るのに長かった!オリジナル曲を作ってもらってから、もう一年が経っていた。ここまでのんびり歩く人も珍しい。でも私にはそれだけの時間が必要だった。”歌手になりたい!”その想いをまずは受け止めてあげるだけでも精一杯。曲をもらってもうまく歌えない自分に絶望し、なんでこんなこと望んでしまったのだと後悔し、それでもどうにか前に進むことを選んで、ひとつひとつダメな自分も認めて受け入れて、そしてようやくレコーディングまでたどり着いたのだ。私なんかが・・・気が付くとすぐそんな考えが頭をよぎる。でも、そのたびに塗り替えた。私なんかでも!やっていい!夢見ていい!夢を追いかけていいんだ!と。
正直、一年かけて歌を練習して来ても、私の実力はまだまだだ。本当にしょぼい自分にがっかりする。でも時は来てしまったのだ。”完璧じゃなくていい。”これは私の歌の歌詞にあるフレーズ。そう。完璧は目指しつつも、今の自分のありったけを表現しよう。この歌は今の、未完成な、私だからこそ、歌える歌なのだ。そうだ。今の自分を記録しておこう。これが第一歩なのだから。これからどんどん変化、進化するシンガーとしてスタートを切ればいい。とにかく楽しもう。今の自分に満足できる作品を作ろう!そういう思いでレコーディングに挑んだのだった。
レコーディングは最高の時間でした!エンジニアさんと二人で作り上げていく音楽。緊張して出なかった声も、どんどん伸びるようになってきて、そのたびにエンジニアさんが「いいね~」と励ましてくれる。自分の世界に入って、私を、歌を、目いっぱい感じ来ることが出来た。その感覚だけで十分だった。こんな体験を自分にさせてあげたことが満足だった。出来はともかくとして、自分が夢見たこと、夢を見させてあげたこと、それを叶えてあげた自分に満足した。そう、欲しかったのは、この満足感なんだ。それが味わえただけで、もう充分だった。
だけど、ひとつ夢を叶えた先には、また新しい欲が出るものだ。”ライブがやりたい”すぐさま次の夢がむくむくと顔を出した。レコーディングが終わってエンジニアさんとの雑談の中で、このプロジェクト参加者の中にはレコーディングだけ終えてライブは辞退する人もいるということを知った。”恥ずかしいから”それが理由とのこと。”歌手になりたい”そう思って、オーディションを受けて、自分の歌を作って、レコーディングして、それでも、”恥ずかしいから”という理由でライブを辞退し歌手をあきらめる人がいることに正直驚いた。決して安くないプロジェクト参加費。一曲のレコーディングで終わるほどもったいないことはない。
私はLIVEに出たいと思った。生の演奏で、自分の生の声を直接届けたい。今はコロナの影響でLIVEは開催されるかも分からない状況だけれども、いつまでもチャンスを待ちたいと思う。だって夢見てしまったから。歌手になりたい。レコーディングの先にはLIVE出演。そしてその先には歌手として独立してやっていくという夢。夢に終わりはない。今、始まりの地点に立ったばかり。まだまだ出てくるよ。この年で、とか、この歌唱レベルで、とか、この容姿で、とか、ね。キリがないくらい。でもそんな声にまともに反応していたら、何にもできなくなっちゃうんだ。恥かいていこう。恥ずかしくったっていい。今の精一杯を見せていこう。それしかできないのだから。
LIVEを辞退する人の話を聞いて思ったこと。それは歌手とは”なる”ものではなく、自分が歌手と”思う”ことでなれるのだということ。レコーディングを終えて、エンジニアさんから言われた言葉もそうだった。「これであなたはオリジナルの曲を世に出すことになります。もう歌手なんですよ。もっともっと歌を出していきましょう!」もう歌を出した時点で歌手という事実ができる。そこに自分がOKを出すかどうか。自分が自分を”歌手”と思えるかどうか。歌手として世に出ていく、その覚悟を問われた日だった。
私はどうしたい?どう在りたい?自問する。「やっぱり歌手として生きたい」。それでいいじゃないか。そう、私は、歌手として生きていく。誰になんと言われようと、私がそう決めた。私は歌手である。力強くここに宣言していこう。