【2024.11.7追記あり】有名になるためのノウハウ伝授よりも、たとえ無名でも素敵な作品に触れたいと思う
最近、noteの「おすすめ」に表示されたり、あるいは私の記事に「スキ」をおしてくるアカウントの中に、
『noteの稼ぎ方やノウハウを発信!』
『noteの収益化教えます!』
『公式マガジンに選ばれるコツを伝授!』
『作家を目指す方へ!スキをたくさんもらうコツ!!』
といった内容の有料記事を販売しているアカウントが増えてきた。
(個人攻撃が趣旨ではないので、それぞれのタイトルは一部変更させていただいたことをご了承願いたい。)
私を含め、定期的であれ不定期であれnoteで投稿を続けている人は、書くこと(描くこと)あるいは発信することが好きなのだろうと思う。
有料であれ無料であれ、不特定多数に向けて発表した時点でそれは「作品」である。
自分の作品が多くの人の目に留まるのを望むのは、自然な感情だと思う。
けれど、
「この私が選んだあなたは才能がある!」
「私のアドバイスを読めば、必ずもっと良い記事が書ける!」
と言って有料記事の購入をすすめてくるようなアカウントは、果たして信頼に値するのだろうか。
そのアカウントのフォロワー数は、その人を支持している実在の人物の数と、果たして一致しているのだろうか。
そんなことを思いながらここ数日過ごしていたところ、noteで相互フォローになっている「はしお」さんが興味深い記事を書いてくださっていることに気が付いた。
noteにおいては「はしお」さんというお名前を使用されているが、はしおさんはプロのライターとして活躍されている方である。
リンク先のXでは本名を公表されているので、そのお名前で検索すれば六甲山や大阪城公園について軽妙かつ丁寧に書かれた記事をいくつも読むことが出来る。文章はもちろん、一緒に掲載されている写真も素敵で、さすがプロの仕事、と思わされる。
そんなプロのライターであるはしおさんが、上記の投稿記事の最後で、昨今のライティング講座について注意を促していた。
それも、責めるのではないとても優しく柔らかな文体で。
また、少し前に書かれていた「文章を書いて食べている2人のお話」という投稿記事の中では、文学フリマに対するプロの編集者の視点について触れられていた。
編集者からのこうした意見は、アマチュアではなくプロのライターとして活躍されているはしおさんだからこそ得られたものだろう。
読ませていただいたことに感謝したい。
また、地方議会議員であることをプロフィールで明かしている渡辺ミッチェルさんが、「地平線まで広がるnoteで輝く文章をみつける楽しさ」という素敵な記事の中で、noteの良さを語りながらもフォロワー増やマネタイズ指南のアカウントが目立つ現状について、さりげなく注意喚起をしている記事も目に留まった。
渡辺さんは、議員として地域住民の方々から様々な相談を受ける機会もおありなのだと思う。情報商材の販売について、具体例を挙げながら、非常に分かりやすい言葉で注意を促していらした。
先ほどのはしおさんと同様、何かを責める言葉ではなく、優しく柔らかな言葉で。
はしおさんと渡辺ミッチェルさん、お二人の投稿による助言・注意喚起は、私の心にすっと入ってきた。
この文章がたくさんの人に伝われば良いのに。読み終えて、そう思った。
何より、はしおさんと渡辺ミッチェルさんの記事を読んで、違和感を抱いているのは私だけでは無かったのだと安心した。
有名になるための手段、あるいは収益を得るための手段としてnoteを始めた方もいらっしゃるのだろうし、そうした方々にとってはノウハウ伝授の投稿やフォロワー数を増やすためのアドバイスは興味深いものなのかもしれない。
それらを全否定しようとは思わない。
何を求めるかは、人それぞれである。
また、「作品」は、どんどん有料で販売すれば良いとも思う。
「作家」
「画家・漫画家・イラストレーター」
「ミュージシャン」
そうしたクリエイティブな職業は、社会的評価の有無や知名度によらず、作品を発表すれば誰しも名乗ることが出来る。
自分に自信があるのならば、どんどん作品を生み出し、有料で販売すれば良いと思う。noteというプラットフォームは、それを後押しする場でもあると思う。
しかし、作品ではなく「アドバイス」を有料で販売するとなれば、話は別である。
その分野で成果を上げていない人、社会的評価を得ていない人に、他人へのアドバイスで報酬を得る資格が果たしてあるのだろうか。
noteでは、誰もが有料記事を販売出来る。
そこには、特定商取引法に基づく事業者の氏名(名称)、住所、電話番号などの表示も無ければ、「誇大広告等の禁止(法第12条)」も適用されていない。
有料販売されている『稼ぎ方やノウハウ』『収益化のコツ』の記事を書いている者の正体を知る方法は無い。
判断するのは、自分自身である。
私は、「有料でのアドバイス」をしたがるアカウントへの警戒心を失わないよう、気を付けたいと思う。
有名・無名によらず、フォロワー数がどうであれ、noteには様々な分野についての興味深い文章や魅力的な作品がたくさんある。
既存のメディアで大々的に扱われることは無い分野についても、素敵な記事がたくさんある。
そんな多くの文章を読む機会に恵まれたこと、noteという場で作品に出会えたことを、私はありがたく思う。
そして、私もまた、書き続けてゆきたいと思う。
自分が本当に書きたいこと、誰かに読んで欲しいと思うことを。
私はこれからも、書くことと読むことを楽しんでいこうと思う。
※追記
noteにおける情報知財詐欺について、あらためて書きました。
あわせてお読みいただければ幸いです。
なお、「公式マガジン追加のポイント!」等の記事を有料で公開しているアカウントもあるようですが、以下の記事に書いたとおり、「note公式マガジン」はそのマガジンを担当する個人のクリエイターが選んでいるにすぎないとの回答を、note運営事務局から直接いただいております。
つきましては、こうした私自身の経験を踏まえ、「公式マガジンへ追加されやすい記事の書き方」等を有料公開しているアカウントはすべて「情報知財詐欺師」と判断し、ブロックさせていただきますのでご了承ください。